2020年5月2日土曜日
特別定額給付金
4月末に補正予算案が国会で可決されました。今の政府の新型コロナウイルス対策としては、最初のごたごたや大事な中身についは別として、比較的速く決定・実行されるものと評価したいとは思います。
とりあえず、一般人に至急関係するのが特別定額給付金。
国民一人一人に10万円が配られる。一人住まいの人は10万円。五人家族なら50万円。赤ちゃんでも、施設に入っているようなお年寄りでも同じ。ウイルスの影響を受ける人も受けない人も、あるいは今お金が足りなくなった人もまだまだ余裕がある人も同額です。
条件があってもいいという意見もありますが、不自由な生活を強いられている「すべての国民」を対象にする建前では、当然と言えば当然のこと。その分、もらえる額は少なく特別低額給付という感じ。
最初の案では、収入が激減した人に30万円という案でしたが、これだと受け取れる人はかなり少ない。月給でもらっている人は、基本的に仕事先の経営危機があっても潰れない限りは定額の収入がある。
自分たちのようなクリニックでは、そのほとんどを占める保険診療による収入は2か月後に支払われます。つまり4月にどんなにヒマでも、収入が無くなるのは6月以後です。
それぞれの人にそれぞれの事情がありますから、完全な公平性は無理というもの。それぞれの考えで使い方は自由。
ただ、基本的に元々が経済対策の一つとして掲げられた政策であることを考えれば、経済活動の停滞を少しでも回すこと、つまり生活に余裕があるならさっさと使ってしまうといのもありです。
休業せざるをえなくなった方、あるいは収入がほとんど無くなった方は、一人10万円では焼け石に水。無いよりはましですが、これで生き延びろといわれてもという話です。
今回の補正予算では、経済活動の面では、すでに大きな影響が出ている中小企業・個人事業者向けの対策が、どれだけ実効性を持って早急に活用できるかが重要だろうと思います。