今年のクラシック音楽の聴き方は、作曲家別というより演奏家中心なんですが、今年の秋以降に集中しているのが、クラリネット奏者のザビーネ・マイヤー。
木管楽器のクラリネットの響きは、耳にやさしくて昔から嫌いではなかったのですが、ちょうど、過去のアルバムの格安ボックスが出たりしたものですから、ちょいとはまってしまいました。
ただ、すでに亡くなった方と違って、ザビーネ・マイヤーは現役の演奏家ですから、名盤発掘ばかりではつまらない。ただし、ピアノやバイオリンのように花形的にどんどんアルバムが出てくるわけではないのが残念なところ。
と、思っていたら、ちょうど最新アルバムというのが出てきました。モーツァルトのコンサート・アリア集というもの。今年の夏の録音です。
コンサート・アリアというのは、オペラの中に出てくるアリアとは別物で、純粋に歌手のために書いたりした独立した歌曲のこと。そういう意味では、あまり知られていない曲ばかりですから、実際聞いてみるとモーツァルトの短めのクラリネット協奏曲を聴いているような感じ。
もともとザビーネのモーツァルトは重要なレパートリーであり、多くの録音がありますが、さすがにスペシャリストとしての面目躍如で、今回のアルバムも実に気持ちよく聴く事が出来る。
モーツァルト好きのヒトはたくさんいると思いますが、そういう人ににも是非お奨めしたい・・・しかもクリスマスにもぴったりのアルバムです。