2025年6月22日日曜日
チキンのキーマカレー
よく言われていることらしいのですが、インドには「カレー(curry)」という料理は存在しないらしい。インドの言語でスープを意味するカリ(kari)が語源で、スパイスをふんだんに使った料理がヨーロッパに紹介された過程で生まれた言葉のようです。
ネットでいろいろレシピを探してみると、困ったことに一定の料理名が使われていません。これは、インドが南北、さらには東西で複雑な文化を形成しているため、それぞれの地域でこれが定番というのがまちまち出てくることに加えて、そもそもカレー料理が各家庭で独自の味付けがされていることが原因かもしれません。
ある料理人が「これが決定版!!」と言っていても、他の料理人だと違うレシピがでてきたいりするので、何をどうすれば「本格的」なのかがつかみにくい。ただし、スパイスの基本的な組み合わせはだいたい共通なので、最低限のルールを知ったら、自分の好みに応用すればそれが「本格的」なカレーになるのかもしれません。
キーマカレーは、日本では挽肉を使うカレー料理で、一般に汁は少な目です。ですから、ここで作ったキーマカレーは、湘南海岸あたりで食べるものとはだいぶ違うものになります。注意したいのは肉の種類。インドでは宗教上の理由で牛肉は絶対に口にしません。豚肉もまれで、ほとんどの場合は鶏肉か山羊の肉です。山羊は日本では簡単には手に入りませんから、基本的には鶏肉を使うことになります。
今回はホールのクミンシードを使いました。油を熱して、クミンシードを小さじ1程度いれます。泡が出てきて、香りが油に移ってきたら、みじん切りタマネギ(1/2個分)を入れ炒めます。
やや飴色になったら、ニンニクとショウガのペーストをそれぞれ小さじ1程度入れて軽く炒めます。つぎにトマト缶200g(1/2缶)を入れ、しっかり炒めることでトマトの酸味を飛ばします。
固めのペースト状になったら、ターメリック、コリアンダー、クミンのパウダーをそれぞれ小さじ1、チリ・ペッパー(赤トウガラシ)を小さじ1/2入れたら、よく混ぜながら軽く炒める。スパイスは焦がさないことが大事。ここまでだいたい15分くらいです。
鶏ひき肉は今回は300g程度使いました。水100mlと塩を小さじ1を入れて中火で10分くらい焦がさないように煮込めば出来上がりです。今回は彩を良くするために、緑色のカスメリティを上に散らしました。
ほとんど基本的なチキンカレーと作り方は大差ないので、一度手順を覚えればたいして難しいことはありません。4~5種類くらいの基本スパイスは、普通のスーパーでも簡単に手に入ります。よくある大きさだと、1回購入すれば3~4回は作れますので、是非お試しください。