2007年2月21日水曜日

往診はじめました

今月から往診を始めました。もともと、自分の父親は内科の開業医で、しばしば往診をしていたので、「往診」ということに対しては特に違和感は持っていませんでしたが、ずっと勤務医をしていて患者さんのところに自分から赴くというのは初めての体験です。
昔は、患者さんの状態によって、自分が出かけていくのは、医者としては普通のことだった。落語で「夏の医者」というのがありますが、山を越えた向こうから医者を呼びに来る。近道で山頂を通ると、大蛇に飲み込まれてしまうという、想像を絶するSF落語ですが、得意にしていた六代目圓生は枕で「上手(じょうず)にも下手(へた)にも村の一人医者」という川柳を振ってさげにつなげていました。往診することで、患者さんとのつながりが深まり、より地域に定着していけるんですよね。
なかなか、時間の制約があり、いつでもどこでもというわけにはいきませんが、こういう形はある種の「楽しみ」があります。