2009年7月20日月曜日

虹のむこう

昨日は、大変見事な虹が空にかかりましたよ。

大気中に水蒸気が多かったわけで、天候としては蒸し蒸しして過ごしにくかったということです。でも、これだけ見事な虹を見れるなら、そのあたりのことは言うまいという感じでしょうか。

虹のかかっている場所はどうなっているの、とか虹の向こう側はどうなっているの、などのロマンチックな疑問はいろいろありますが、そのへんのことも深く詮索はしないでおきましょう。

虹と言うと自分の場合最初に思い出すのは、アメリカ映画「オズの魔法使い」です。これは天才子役として一躍名をはせたジュディ・ガーランド主演のファンタジー。

主題歌のOver the Rainbowは、日本でも名曲として今でもいろいろなところで耳にすることが多い。様々な歌手がカバーしていますが、自分の大好きなEric Claptonも歌っていました。

映画の方は、監督ビクター・フレミング、制作がデヴィッド・セルズニックで、何と1939年の戦前の映画なんですよね。

ここで、ピピっと来る方は映画通。そう、同じ監督・制作で1939年と言うと、ヴィヴィアン・リー&クラーク・ゲーブルの大作「風と共に去りぬ」があります。

この年、セルズニックは2つの映画で、ハリウッドの頂点を極めアカデミー賞を総なめにして、映画界に君臨することになったのです。翌年も、イギリスからアルフレッド・ヒッチコック監督を引き抜いてきて制作した「レベッカ」でアカデミー賞を取っています。

オズの魔法使いでは、出だしし白黒でいかにも戦前の映画ですが、ドロシーが竜巻で飛ばされたところから当時の表現で総天然色、つまりカラーになるわけです。

この切り替えは見事でした。黄色い煉瓦の道が続いているシーンなども印象的で、現実とファンタジーの描き分けが素晴らしい。

後年、ダイアナ・ロス主演で、マイケル・ジャクソンのかかし男が見られるリメーク版(THE WIZ)もありますし、また最近でも脇役の悪者の魔女の焦点を当てたミュージカル(The Wicked)というのもありました。

とにかく、時代を超えて、こどもの時に必ず一度は接しておきたい話の一つとして、人類の歴史のどこかにちょっとは記録しておきたいものです。