2013年6月25日火曜日

ガリレオ2終了

4月からのフジテレビ、いわゆる月9といわれているテレビドラマ枠で放送された「ガリレオ2」が終了しました。全体の評価は・・・かなりがっかりでした。

大人気だった最初のシリーズでは、福山雅治演じるかなり変人の物理学者が、犯罪に使われた「現象」を物理学の手法で解明するという理系推理が面白く、そして柴咲コウ演じる内海刑事とのかけあいがアクセントになっていました。

今回のシリーズの最大のガッカリは、その特徴だった2つの点がいずれもなかったこと。つまり、ガリレオとして放送する面白さの大部分が欠落して、湯川准教授の変人ぶりと吉高由里子の高慢ちきぶりだけが目立ってしまいました。


すべては脚本でしょぅか。前シリーズでも脚本を担当していた方ですが、時間がなかったのかあまり雑な展開で、魅力を半減させた責任の多くがありそうです。物理学の知識がなくてもいいだろう的な事件が多すぎで、これじゃ警察の無能ぶりだけが浮き立ってしまいました。

最近は録画しておいて後で見るというのは普通ですし、ワンセグなどのモバイル機器で視聴することも増えましたから、視聴率の数字としての意味はだいぶ無くなったといえます。

ですから、最終的にぎりぎり平均20%を割ったというのは、あまり問題ではありません。しかし、初回からジリ貧で、いろいろな番組宣伝があったにもかかわらず、また話題のゲストの出演があっても少しずつ視聴率が下がっていたということがすべてでしょう。

むしろ本シリーズ最終回の直前に放送されたスピンオフ、「ガリレオXX」がよかった。本シリーズではアメリカ研修に行ったため、初回のみのゲスト出演となった内海刑事が主役で、アメリカに行くことにした理由も含めた女刑事としての葛藤を描くスペシャル。

ストーリーも、殺人事件と社会への復讐という2つの軸が、絡み合って謎を深める展開は秀逸でした。内海刑事が、女性であるがゆえにいろいろと苦悩する部分もよかった。

このスペシャルは、同じ時間帯で視聴率女王米倉涼子の「35歳の高校生」の最終回が日本テレビで放送され、また2時間拡大放送という力の入れようでガチンコ勝負でした。視聴率はガリレオXXの勝利で、これだけは今回の一連のガリレオ・シリーズでがんばったところ。

あとは映画版がどうなるというところでしょうが、いずれにしても人気俳優のおんぶするだけのドラマ・映画を量産するだけでは、時間・電波の無駄使いという誹りはぬぐえませんね。