いや~、もう27年前の映画。日本でも大ヒットして、言ってみればトム・クルーズの人気を決定づけた、彼の出世作ですよね。
この頃から、アメリカ映画は有名音楽家のポップな曲をそのまま使用する傾向が顕著になり、いわゆるメディア・ミックスというやり方が増えました。おそらく、「ストリート・オブ・ファイヤー(1984)」あたりが始まりかもしれません。
この映画でも、ケニー・ロギンスのメイン・テーマ曲の''Dangerous Zone''は大ヒット。大学病院の手術室でも、この曲をかけて気持ちを高揚させていた先生、特に脳外科に多かったですね。ベルリンの「愛は吐息のように」も、ずいぶんと聞いたものです。
教官役のトム・スケリットが唯一ベテランとしてストーリーを締めていますが、トム・クルーズをはじめ大多数は当時無名に使い若い俳優が登場し、若さはじける挫折と栄光を目指す青春ドラマになっています。
ヒロインは、前年のハリソン・フォードの「刑事ジョン・ブック」で注目されたケリー・マクギリスですが、この人だけはその後はめだった活躍はしていない。脇役だったメグ・ライアンとは対称的かもしれません。
監督は、当時やはり若手だったトニー・スコット。ただ、以後に目立った作品があまりなく、なんと去年自殺しているというのは皮肉な話です。
何と言っても、目玉はアメリカ軍全面協力の空中戦シーンでしょう。ちょっと前にはクリント・イーストウッドが「ファイヤー・フォックス(1982)」で空中戦を描いていましたが、やや消化不良気味でした。それに比べると、こちらはだいぶリアルな迫力で手に汗を握ります。
さて、今度新たに登場するのが3D版。技術的なことはよく知らないので、もともと2Dで撮影されたものをどうやって処理するのかわかりませんが、「タイタニック」でも3D版があとから登場して、なかなか驚いたものです。
この映画では、ドラマ部分はもともと3Dを意識した演出はしていないわけですが、当然空中戦シーンの3D化による迫力倍増は期待大で、ちょっと見てみたいと思いませんか。