6月です。季節は、小満の末候で、麦秋至です。
はっ? 何ですか、それっ?
・・・と、ポカンとしていたのが、ちょっと前の自分。暦の上で、まずは一年を四つに分けます。これが四季。おそらく、常識的に春が5月までで、6月からは夏の扱い。
天気予報とかでは、晴れとか雨とかだけでは間が持たないのか、いろいろと暦のうんちくを説明してくれることが多い。3月の初めになると、「今日は啓蟄(けいちつ)です。虫か土から這い出てきます」みたいな話を毎年どこかで聞きます。
これは、春分とか、夏至とか、立秋とかと同じランク。四季の中をさらに分けて、一年を二十四に細分化して、二十四節季というわけです。
365÷24=15.2となりますから、一つの節季はだいたい15日くらいということ。これをそれぞれ、三つに分けて、おおよそ五日ごと3つに分けて、それぞれを初候・次候・末候という。だから、6月1日は、小満の末候に入っているというわけです。
二十四節季を三分割して、全部で72に細分化してものが、七十二候で、それぞれにぴったりの名前がついているというのは、半世紀以上生きていて知ったのは最近のこと。
麦秋至はむぎのときいかると読み、麦が熟し麦秋となるという意味だそうです。それだけではなんのこっちゃ、という感じですが、麦の穂が実るのは今頃で、本格的な梅雨に入る前の今頃が収穫時という話。
天気予報では、今週梅雨入りしたとなっていましたが、昨日と今日は好天で、きっと麦作農家の方々は大忙しだったのではないでしょうか。
このところ、季節感がどんどん無くなっているのは、地球温暖化などの問題もあるでしょうが、人間が自ら生活の豊かさ、便利さを求めて、自ら自然の摂理を崩してきた・・・考えようによっては、神にでもなったかのような思い上がりの結果でしょうか。
そういう時代だからこそ、自然を受け入れて生活のリズムを作っていくということの重要性も増していて、そういう知恵が四季・二十四節季・七十二候の中には詰まっているんですね。
そのあたりを意識して見ることは大切で、実際気をつけて見ていると、う~ん、なるほどと感じ物がけっこうあることに気がつきます。