2018年11月3日土曜日

美味しく撮る

from old stock photos

風景写真には風景写真の難しさ、人物写真には人物写真の難しさがあります。食べ物の写真もまた「見せる」ためのテクニックがあって、へたくそな写真はせっかくの食事をまずく思わせるだけ。

誰もがそれなりのカメラが付属するスマホを持って、気楽に写真をSNSなどにアップする時代。レストランなどで注文した料理の写真を撮るときに注意すべきことは少なくありません。

まず、権利関係の話。基本的には自分が注文したものが運ばれてきて、非営利目的で写真を撮影すること自体は問題ありません。ただし、店側にそれを禁止する権利はあるので、「店内撮影禁止」と書かれていたり、カメラはダメと注意された場合は従う必要があります。

それと、エチケットとして他のテーブルの料理を撮影したりはダメ。また、他のお客さんが写り込んでいる場合は、公開する場合には注意しないと思わぬトラブルになることがあります。

さて、かんじんの料理の写真ですけど、美味しく見せるテクニックを紹介するマニュアル本はたくさん出版されていて、一つのジャンルを形成していますから、細かいことはネットでもいくらでも検索して調べることができます。

何も、自分が中途半端な知識をここでさらけだしてもしょうがない。なので、よく撮る方法よりも、何が難しいと思っているかを書いてみます。

まず光の方向。順光だと、影が少なく立体感が無くなってしまうので、できるだけ逆光気味がいいのですが、座った席により限定されるところなので、必ずしも思い通りにはいきません。

ほとんどの場合、お皿が丸いこと。丸いものは、写真で見ると、意外と面白みが無くなってしまい難しい。ですから、後からクロップすることが多いです。

料理のどこにピントをあわせるか。中央のメインに合わせると、手前がぼけてしまい、けっこう気になることがあります。だからといって、手前に合わせてメインがぼけてもだめですから悩ましいところ。

そして、色合い。みずみずしく、新鮮な雰囲気は光の反射をほどよく入れることが大事。高めの彩度の調整は、現像操作でほぼ必ず必要と言っていいくらいです。

そんなことを考えながら撮影したり、後から加工したりするわけですが、いじりすぎて元の料理とかけ離れてしまってもダメですから、なかなか納得できる写真は少ないなと思っています。