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2018年11月23日金曜日

ニッサン・ショック

f/5.6  1/40sec  ISO-500  160mm

平成の日本の経済を牽引する実業家・・・って、ソンさんとか、ミキタニさん、さらに最近にぎやかなマエザワさんなんてのが思い浮かぶ。一度こけたけど、ホリエモンなんかもそう。

いずれもIT系そのものか、うまくそれを利用して急速に勢力を拡大したつわもの達です。

一方、国土が狭く、資源が少ない日本では伝統的に「物作り」産業が力をつけました。その一番トップにあるのが自動車産業なんだろうと思います。

一般的には、トヨタ、日産、ホンダの三大ブランドがあるように思いがちですが、現在ではトヨタの一人勝ちみたいなところがある。それでも、日産はかつてはトヨタと対等な立場で業界の一翼を担っていたことは間違いありません。

今週、衝撃的だったニュースは、日産の実質的なトップであるカルロス・ゴーン氏逮捕というニュース。ゴーン氏といえば、最初に思い出した平成の"神"経営者の一人に列挙される人物です。

どうも一体どんな悪いことをしたのかがはっきりしないような話だったので、「どういうこと?」という印象でしたが、いろいろとそのバックボーンについて噂話が報道されています。

ゴーン氏の生活ぶり的な話は事の本質ではなく、ゴーン氏を失脚を誰もが納得しやすい状況を作るためのものじゃないかという感じ。

つまり、日産の提携先であるルノーや、さらにフランス政府まで巻き込んでの、日産内部での経営権を巡る「クーデター」という見方が有力ということ。ルノー支配を嫌った日本側スタッフが、肉を切らせて骨を断つ作戦に打って出たわけです。

でも、どうなんでしょう。日産は、実質的に20年ほど前に経営破綻していて、本来は消滅している企業です。ルノーからの経済的・人的な支援により、「名前だけ残してもらった」にすぎません。

ルノーは、ほぼ倒産した店を居抜きで買い取ったようなもの。本当なら、完全に買収されて「フランス・ルノー日本支店」を、ルノーから派遣されたゴーン氏の手腕により採算の取れる店に再生したということです。

もしかしたら、ルノーの最大の失敗は、20年前に「ニッサン」というブランド名を残したことなのかもしれません。