昨夜、田園都市リウマチフォーラムを行いました。今回で、第24回となります。これまでに会があるたびに、このブログに記録してきましたので、会の説明は繰り返しません。
今回の講演は、東京大学附属病院強皮症センター長である、准教授の浅野善英先生にお願いしました。強皮症は膠原病の一つ。関節リウマチを含む、一群の自己免疫性疾患の一つ。浅野先生も、リウマチ・膠原病を専門とする医師・・・・
なんですが、実は内科系ではなく、皮膚科を専門とする先生です。リウマチを専門とする医師というと、通常は内科系か整形外科系というのが普通なんですが、皮膚科系というのは珍しい。
ところが、リウマチ・膠原病では様々な皮膚疾患を伴うことが多く、また特に強皮症は皮膚症状が主体になるので、皮膚科医の活躍の場があるわけです。東大の強皮症センターは、皮膚科中心の膠原病・リウマチ専門組織で、日本では他に類が無いと思います。
日頃のリウマチ診療では、しばしば皮膚の湿疹を目にすることがあるわけですが、皮膚科を専門にしていないと、どれもが似たように見えてしまい、正直に言うとよくわからないものが多いものです。
ところが、教科書的に解説されているものはほとんど無いため、その湿疹がリウマチとは別の物なのか、リウマチに合併して出て来たものなのか、あるいはリウマチに似た病気に関連するのか、あるいは治療の副作用として出て来たのかなど・・・けっこう、困惑して、皮膚科に受診してもらうということが少なくありません。
浅野先生の話は、これらを総括してわかりやすく解説してもらうというもので、話し方も旨く大変興味深いものでした。リウマチ診療の長く携わっている出席した先生方からも、こんなにリウマチ性の皮膚の問題があるとは知らなかったという声が上がっていました。
まだまだ、知らないことはたくさんあります。こういう勉強会の重要性は、またったく下がることはありません。少しでも、今日からの診療に生かせるようにしたいと思います。