2025年10月20日月曜日

オズランド 笑顔の魔法おしえます。 (2018)

小森陽一の「オズの世界」という小説が原作で、主人公には女優の波瑠をイメージして当て書きしたようです。「SP 警視庁警備部警護課第四係」の監督・波多野貴文と脚本・金城一紀のコンビが、再びタッグを組みました。

波平久瑠美(波瑠)は、せっかく東京の一流企業に就職したものの、突然の人事異動で田舎の遊園地「グリーンランド」の企画部に異動になりました。指導係となった小塚慶彦(西島秀俊)は、グリーンランドを営業利益を倍増させたカリスマとして本社でも有名でした。

赴任してみると小塚はみんなから「オズさん」と呼ばれて、笑い顔を絶やさない人物でしたが、「なみひら」を「なみへい」と読み間違え、園内のごみ収集の仕事ばかりをさせて、せっかく久瑠美が考えた企画もほったらかしなのです。

ある日、園内で客から道を聞かれた久瑠美が答えられずにいると、一緒に入職しごみ収集ばかりしていた吉村(岡山天音)がさっと答えられたことにショックをうけます。何で園内中を歩き回ってごみを集めていたのかやっと久瑠美は理解し、愚痴ばかり言うのをやめます。自分もスタッフの一人として、遊園地に来た客を笑顔にするために努力するようになります。

たまたまオズさんが書いた退職願を見てしまった久瑠美は、オズさんがこの遊園地で世界一と言えるようなことをしたいと願っていたことを知ります。久瑠美は開園記念日に気球からたくさんの風船を落として客を喜ばせる企画を考え、オズには内緒のサプライズも用意して驚かせることにしました。

まぁ、安心してみれるハートフル・コメディです。それほど新鮮味があるストーリーではありませんが、楽しく働くことの大事さを描いているわけです。そういう意味では、あまり書くべき感想はないんですが、波瑠はまさにそのままのナチュラルな役なんで無理せず役をこなしている感じ。西島秀俊が、こういうユーモアのあるホコホコとした役もできるというところが新鮮かもしれません。

熊本県荒尾市に実際にあるグリーンランドで、ほぼ全編ロケが行われていて、地方にも立派な遊園地があることが何か嬉しい感じです。