2009年9月19日土曜日

関節リウマチの勉強 in 赤坂

本日は赤坂でリウマチの講演会を聞いてきました。最近の新薬に関係した製薬会社の主催のものでしたが、最新の知見を勉強することは重要です。

先月も慶応大学教授になった竹内先生の話を聞きましたが、とにかくものすごい勢いで進歩している分野なので、気が抜けません。

関節リウマチの病気が始まって、標準的な薬を使って3ヶ月で効果が無い場合に、新薬を使った場合と使わなかった場合の、言ってみれば天国と地獄の違いのようなことが、いろいろなデータを元に説明されると、さすがにうかうかしていられません。

数年前までは、新しい生物学的製剤がどれだけ効くのかということに注目が集まっていました。今は、治ることはないと言い続けてきたこの病気を、いかに半年以内に「治った」状態まで持って行くかが議論されています。

ただし、薬の値段があまりに高額でだれでも新薬を使用するというわけにはいかない、ということはこれまでにも再三書いてきました。

これらの議論は、高額な生物学的製剤を使用することが前提にあることなので、現実的にはまだまだ実際の臨床の場で簡単に受け入れるには時間がかかりそうです。

お隣の韓国では、この秋から生物学的製剤については3割から1割負担になるそうです。日本でもそういう補助制度ができることが期待されています。

しかし、そのためには医療費増加を抑えることも合わせて考えないといけないでしょう。効果的に使用して、できるだけ早くに「治った」状態にもっていくシナリオが必要になってくるのだと思います。

女子医リウマチセンター関連の先生もたくさん出席していて、他の大学の教授になって退職された先生なども含めて、懐かしい方々と久しぶりに歓談できたことも、大変有意義な会でした。