年末年始診療 12月29日~1月5日は休診します
年内は12月28日(土)まで、年始は1月6日(月)から通常診療を行います
2024年11月21日木曜日
自宅居酒屋 #90 大根
自宅居酒屋は「簡単、早い、旨い」の三拍子がそろった家で楽しむ居酒屋メニューというコンセプトで、大根は何度も登場した素材です。
久しぶりに、スーパーで立派な大根が安く売られていたので、シンプルに煮てみました。ただ大根を美味しく煮るには、けっこう時間がかかる。早さを実現するためには、薄くすれば良いのですが、やはりおでんに入っているようなでっかいのを食べたくなります。
そこで・・・やることは簡単ですが、少し時間がかかる方法です。
朝、鍋にお湯を沸かして切って皮をむいた大根を食べたいだけいれます。今回は圧は約4cmくらいにしました。大根の横断面の直径の2/3くらいが見た目に美しいと思います。なお、今回は煮崩れの心配はないので面取りは省略。
煮ている時間は10分程度。当然、それだけでは芯まで火が通らない。でも、鍋に蓋をして、仕事に向かいます。
夜、蓋を開けると一応全体が透明になっている。そこで、ここに市販の白だしを適量入れて、再び火にかけます。ここでも10分くらい煮たら火を止めて、もう寝ます。
翌朝、蓋を開けると、しっかり味がしみ込んでいそうな感じ。今回は大根のみとしましたが、もしもイカとか、ブリ、とか鶏肉を入れたければ、このタイミングで入れてみたい。もう一度10分程度煮たら、また仕事に向かいます。
そして、いよいよ夜になったら、火にかけて温めると食べる準備OKです。今回は薄味にしたので、大根の味を感じることができました。
煮続けなくても、冷めるときに鍋の中が陰圧になるので素材に汁がしみ込みやすくなり、なおかつ煮崩れしないので、時間はかかりますが簡単で美味しいところは実現できました。
2024年11月20日水曜日
ロボコン (2003)
つくづく青春とは一つじゃないなぁ、と思う映画。高校生が目指すのは高専ロボット・コンテスト、通称ロボコンの優勝です。実際に毎年行われていて、もしかしたら未来を決定づけるよなものが登場するかもしれません。監督・脚本は古厩智之。
徳山高等専門学校、通称徳山高専に通う葉沢里美(長澤まさみ)は、成績も悪く何事にも興味が持てない毎日を送っていました。ロボット好きの図師先生(鈴木一真)は、そんな里美にロボット部に入ってみろとすすめます。
徳間高専には、部長の豪原(荒川良々)が率いるエリート的なロボット部Aがありましたが、図師先生が連れて行ったのは自分が顧問を務めるロボット部Bの方。部長の四谷(伊藤淳史)は知識欲は旺盛だが引っ込み思案。設計を担当している相田(小栗旬)は、実力はあるが他人に感謝することを知らないわがままな人間。そして工作担当の竹内(塚本高史)は、器械の扱いは天才的ですが、遊び優先でろくに部に顔を出さない。
そんなやる気が見えない連中に憤慨する里美でしたが、操縦を任されるとその面白さに気がつきます。ロボコンでは、各自が作ったロボット(人間型ではありません)を操作して箱を積み上げることで勝敗が決まります。地区予選ではAチームが優勝し全国大会が決まります。Bチームは敗北しますが、審査員推薦枠で全国に行けることになるのでした。
竹内もやっと本腰を入れてロボットをさらに仕上げることにしたので、やっとメンバーがそろいます。4人は、図師先生の合宿をしようの一言で、海辺の旅館に出かけ昼は旅館の手伝い、そして午後はロボット制作に集中し、しだいに仲間としての絆が深まっていくのでした。
長澤まさみ、1987年生まれ。小栗旬・塚本高史、1982年生まれ。伊藤淳史、1983年生まれ。ですから、主要キャストは、この映画撮影時には全員が十代。伊藤淳史だけは、ほとんど現在と変わっていないというのは、ある意味驚きです。長澤まさみは初めての主演作品で、ファン曰く「一番可愛い」らしい。
とは言っても、とにかく残念感が強い映画と言わざるをえない。責任は脚本も担当した監督にあるのは明白。せっかく「ロボット」という面白い素材を使いながら、その魅力が伝わってこない。いつでもその大きな全体像を映そうとしているのか、ロボットを作ることの精密さや動きの面白さがあまりよくわからない。
特に後半の全国大会の数試合の様子などは、観客席からの撮影がほとんどで、まるで実際の試合の中継を見ている感じ。すべて長澤まさみが本当に操作したとのことですが、そういった臨場感が伝わってきません。設計図ばかり書いている小栗旬も、その図面がよく見えないので、やはりすごさが実感できません。
また、台詞のやりとりでも妙な間がたくさんあって、なかなか盛り上がれない。もっと、彼らが「乗り越えていく」演出の仕方があっただろうにと思ってしまいます。音楽は会話を邪魔しない程度のでてくるのですが、これももや~とした音楽であまり感心しません。まぁ、そんなところをがまんして、キャストの新鮮さ楽しむ映画というところでしょうか。
徳山高等専門学校、通称徳山高専に通う葉沢里美(長澤まさみ)は、成績も悪く何事にも興味が持てない毎日を送っていました。ロボット好きの図師先生(鈴木一真)は、そんな里美にロボット部に入ってみろとすすめます。
徳間高専には、部長の豪原(荒川良々)が率いるエリート的なロボット部Aがありましたが、図師先生が連れて行ったのは自分が顧問を務めるロボット部Bの方。部長の四谷(伊藤淳史)は知識欲は旺盛だが引っ込み思案。設計を担当している相田(小栗旬)は、実力はあるが他人に感謝することを知らないわがままな人間。そして工作担当の竹内(塚本高史)は、器械の扱いは天才的ですが、遊び優先でろくに部に顔を出さない。
そんなやる気が見えない連中に憤慨する里美でしたが、操縦を任されるとその面白さに気がつきます。ロボコンでは、各自が作ったロボット(人間型ではありません)を操作して箱を積み上げることで勝敗が決まります。地区予選ではAチームが優勝し全国大会が決まります。Bチームは敗北しますが、審査員推薦枠で全国に行けることになるのでした。
竹内もやっと本腰を入れてロボットをさらに仕上げることにしたので、やっとメンバーがそろいます。4人は、図師先生の合宿をしようの一言で、海辺の旅館に出かけ昼は旅館の手伝い、そして午後はロボット制作に集中し、しだいに仲間としての絆が深まっていくのでした。
長澤まさみ、1987年生まれ。小栗旬・塚本高史、1982年生まれ。伊藤淳史、1983年生まれ。ですから、主要キャストは、この映画撮影時には全員が十代。伊藤淳史だけは、ほとんど現在と変わっていないというのは、ある意味驚きです。長澤まさみは初めての主演作品で、ファン曰く「一番可愛い」らしい。
とは言っても、とにかく残念感が強い映画と言わざるをえない。責任は脚本も担当した監督にあるのは明白。せっかく「ロボット」という面白い素材を使いながら、その魅力が伝わってこない。いつでもその大きな全体像を映そうとしているのか、ロボットを作ることの精密さや動きの面白さがあまりよくわからない。
特に後半の全国大会の数試合の様子などは、観客席からの撮影がほとんどで、まるで実際の試合の中継を見ている感じ。すべて長澤まさみが本当に操作したとのことですが、そういった臨場感が伝わってきません。設計図ばかり書いている小栗旬も、その図面がよく見えないので、やはりすごさが実感できません。
また、台詞のやりとりでも妙な間がたくさんあって、なかなか盛り上がれない。もっと、彼らが「乗り越えていく」演出の仕方があっただろうにと思ってしまいます。音楽は会話を邪魔しない程度のでてくるのですが、これももや~とした音楽であまり感心しません。まぁ、そんなところをがまんして、キャストの新鮮さ楽しむ映画というところでしょうか。
2024年11月19日火曜日
銀の匙 (2013)
青春を燃やすのは何もスポーツだけじゃない。勝ち負けがかかっていなくて、他人がどう思おうと、何かに一生懸命になっていればそれが青春だ!! という感じの映画です。荒川弘のマンガが原作で、監督・脚本は吉田恵輔です。
中学は進学校に入学しながら落ちこぼれてしまい、全寮制の大蝦夷農業高等学校に入学した八軒勇吾(中島健人)は、ほとんどが酪農家の出身の同級生の中で、サラリーマン家庭に育ち自信も目標も無いことに引け目を感じているのでした。
明るい性格で何かと八軒を誘ってくれる御影アキ(広瀬アリス)、目的意識の無さを批判的に見る駒場一郎(市川知宏)、ひょうきんでムードメーカーの常盤恵次(矢本悠馬)、生真面目で丸い体形の稲田多摩子(安田カナ)、おとなしい吉野まゆみ(岸井ゆきの)らとの生活は、実習中心で朝早くからやることが多く、八軒にとっては初めての事ばかりでした。
駒場に酪農をなめていると言われ、親の後を継げばいいだけの奴に競争社会で押し潰れるつらさがわかるものかと反発します。しかし、駒場の家の牧場は借金のため手放さるをえなくなり、駒場も学校を退学することになってしまうのです。
夢が無かった八軒は、夢が無いことはこれから何でも自由にやれることに気がつき、親のために自らの夢をあきらめようとしていたアキや駒場のために、皆が自分のために頑張れることを始めようと思いつくのでした。
八軒らを温かい目で見守る中島先生には中村獅童、豚舎を管理する富士先生には吹石一恵、夢がないと言った八軒が楽しみだと言う校長は上島竜兵、アキの幼馴染で馬術のライバルに黒木華、勝手に高校を決めた八軒に「もう期待しない」と言いつつも陰で応援している父親に吹越満、アキの父親に竹内力、祖父に石橋蓮司、叔父に哀川翔らが登場しています。
タイトルの「銀の匙 (Silver Spoon)」は、学食の入口に飾られ校長が大事にしているもの。映画の中では「外国の言い伝えで、銀の匙を持って生まれたこどもは生涯食うに困らない」と説明されています。
中心となるキャストは全員、まだまだブレーク前。妹が有名になる前の広瀬アリスは、確かにまだまだという感じがありますが、矢本悠馬はすでにコメディ・リリーフとしていい味を出しています。上島竜兵が笑い抜きでいい感じを出しているのは新鮮な感じがしました。
敷かれたレールに乗り切れず挫折した主人公が、自ら自分のレールを敷き直す。しかも、まだどうにでもなれる青春の熱い思いみたいなものが上乗せされれば、よほどのことが無い限りそれなりに拍手をしたくなるというものです。
これも中島健人のアイドル映画と単純に切り捨てるのはもったいない。名作とまではいかないにしても、見て損はしない映画になっていると思いました。
中学は進学校に入学しながら落ちこぼれてしまい、全寮制の大蝦夷農業高等学校に入学した八軒勇吾(中島健人)は、ほとんどが酪農家の出身の同級生の中で、サラリーマン家庭に育ち自信も目標も無いことに引け目を感じているのでした。
明るい性格で何かと八軒を誘ってくれる御影アキ(広瀬アリス)、目的意識の無さを批判的に見る駒場一郎(市川知宏)、ひょうきんでムードメーカーの常盤恵次(矢本悠馬)、生真面目で丸い体形の稲田多摩子(安田カナ)、おとなしい吉野まゆみ(岸井ゆきの)らとの生活は、実習中心で朝早くからやることが多く、八軒にとっては初めての事ばかりでした。
子豚の世話を始めますが、秋には食用として出荷されると聞いてショックを受ける。駒場に酪農をなめていると言われ、夏休みにアキの家でバイトをすると、大量の牛乳を流してしまいます。
駒場に酪農をなめていると言われ、親の後を継げばいいだけの奴に競争社会で押し潰れるつらさがわかるものかと反発します。しかし、駒場の家の牧場は借金のため手放さるをえなくなり、駒場も学校を退学することになってしまうのです。
夢が無かった八軒は、夢が無いことはこれから何でも自由にやれることに気がつき、親のために自らの夢をあきらめようとしていたアキや駒場のために、皆が自分のために頑張れることを始めようと思いつくのでした。
八軒らを温かい目で見守る中島先生には中村獅童、豚舎を管理する富士先生には吹石一恵、夢がないと言った八軒が楽しみだと言う校長は上島竜兵、アキの幼馴染で馬術のライバルに黒木華、勝手に高校を決めた八軒に「もう期待しない」と言いつつも陰で応援している父親に吹越満、アキの父親に竹内力、祖父に石橋蓮司、叔父に哀川翔らが登場しています。
タイトルの「銀の匙 (Silver Spoon)」は、学食の入口に飾られ校長が大事にしているもの。映画の中では「外国の言い伝えで、銀の匙を持って生まれたこどもは生涯食うに困らない」と説明されています。
中心となるキャストは全員、まだまだブレーク前。妹が有名になる前の広瀬アリスは、確かにまだまだという感じがありますが、矢本悠馬はすでにコメディ・リリーフとしていい味を出しています。上島竜兵が笑い抜きでいい感じを出しているのは新鮮な感じがしました。
敷かれたレールに乗り切れず挫折した主人公が、自ら自分のレールを敷き直す。しかも、まだどうにでもなれる青春の熱い思いみたいなものが上乗せされれば、よほどのことが無い限りそれなりに拍手をしたくなるというものです。
これも中島健人のアイドル映画と単純に切り捨てるのはもったいない。名作とまではいかないにしても、見て損はしない映画になっていると思いました。
2024年11月18日月曜日
アナザーヘヴン (2000)
飯田譲治、梓河人の共著による小説が原作で、飯田譲治が自ら脚本・獲得した映画です。正体不明の犯人による猟奇殺人事件を追う二人の刑事の活躍を描くサスペンス・・・と思ったら、どちらかというとホラーに近い話で、何だかわかったようなわからないような作品です。
殺人件場に駆け付けた刑事の早瀬学(江口洋介)は、頭が割られ脳が取り出された遺体に愕然とします。しかも、部屋の台所には鍋に作りかけの料理が残されていて、煮ていたのは被害者の脳でした。
早瀬はベテランの飛鷹(原田芳雄)と捜査に当たりますが、被害者の首がねじ切られるように殺害されている手口から、相当力の強い男が犯人と考えられました。早瀬は、かつて犯罪組織から助けた大庭朝子(市川実和子)と付き合っていましたが、朝子は直観力の強い女性でした。早瀬が持ち帰ったた捜査資料を見た朝子は、料理のことなどから犯人は女性だと言います。
続けて同じような遺体が見つかり、現場に残されたものから女子大生の柏木千鶴(岡元夕紀子)が容疑者として浮かびます。千鶴は、クラブで3人の男を連れ出し一人を殺害、一人は何とか逃げ出し警察に通報します。早瀬らが駆けつけると、柏木千鶴は死亡しており脳がほとんど委縮して無くなっていました。
現場で保護されたもう一人は、気弱な性格の木村敦(柏原崇)でしたが、今度は木村からプレゼントがあると早瀬に電話がかかってきます。指定の場所には、今までと同じような惨殺死体がありました。木村は人間離れした超人的な運動能力で現場から逃亡します。
オカルトや超常現象を使用しない飛鷹も、さすがにこの事件が普通ではないことを認めます。検視官の赤城(柄本明)は、千鶴の遺体の様子から、「ナニカ」が脳に侵入し、超人的な能力で狂暴な犯罪を起こしているとしか考えられないと説明します。侵入されて脳は腫瘍化して委縮し、肉体が使えなくなると別の体に移るのではないかという仮説を立てるのでした。
木村の襲撃でケガをした早瀬は警察病院で治療を受けますが、担当医の笹本(松雪泰子)に乗り移った「ナニカ」は早瀬に近づいてくるのでした。
今から考えると、ずいぶんと豪華なキャスティングでずいぶんと謎の多い映画を作ったものだと、別の意味で拍手を送りたくなりますが、何となく「ナニカ」の正体についても言及されているものの、最後は「誰にでもある悪意」みたいなものとしているのはわかったようでわからない。
悪意の塊であるような人間が犯人というのであれば、まぁまぁサスペンスの秀作くらいにはなったのかもしれませんが、いかんせん犯人が「ナニカ」なので、モヤモヤが残るところ。グロい場面はそれほど多くはありませんが、見る人を選ぶ映画だと思います。
殺人件場に駆け付けた刑事の早瀬学(江口洋介)は、頭が割られ脳が取り出された遺体に愕然とします。しかも、部屋の台所には鍋に作りかけの料理が残されていて、煮ていたのは被害者の脳でした。
早瀬はベテランの飛鷹(原田芳雄)と捜査に当たりますが、被害者の首がねじ切られるように殺害されている手口から、相当力の強い男が犯人と考えられました。早瀬は、かつて犯罪組織から助けた大庭朝子(市川実和子)と付き合っていましたが、朝子は直観力の強い女性でした。早瀬が持ち帰ったた捜査資料を見た朝子は、料理のことなどから犯人は女性だと言います。
続けて同じような遺体が見つかり、現場に残されたものから女子大生の柏木千鶴(岡元夕紀子)が容疑者として浮かびます。千鶴は、クラブで3人の男を連れ出し一人を殺害、一人は何とか逃げ出し警察に通報します。早瀬らが駆けつけると、柏木千鶴は死亡しており脳がほとんど委縮して無くなっていました。
現場で保護されたもう一人は、気弱な性格の木村敦(柏原崇)でしたが、今度は木村からプレゼントがあると早瀬に電話がかかってきます。指定の場所には、今までと同じような惨殺死体がありました。木村は人間離れした超人的な運動能力で現場から逃亡します。
オカルトや超常現象を使用しない飛鷹も、さすがにこの事件が普通ではないことを認めます。検視官の赤城(柄本明)は、千鶴の遺体の様子から、「ナニカ」が脳に侵入し、超人的な能力で狂暴な犯罪を起こしているとしか考えられないと説明します。侵入されて脳は腫瘍化して委縮し、肉体が使えなくなると別の体に移るのではないかという仮説を立てるのでした。
木村の襲撃でケガをした早瀬は警察病院で治療を受けますが、担当医の笹本(松雪泰子)に乗り移った「ナニカ」は早瀬に近づいてくるのでした。
今から考えると、ずいぶんと豪華なキャスティングでずいぶんと謎の多い映画を作ったものだと、別の意味で拍手を送りたくなりますが、何となく「ナニカ」の正体についても言及されているものの、最後は「誰にでもある悪意」みたいなものとしているのはわかったようでわからない。
悪意の塊であるような人間が犯人というのであれば、まぁまぁサスペンスの秀作くらいにはなったのかもしれませんが、いかんせん犯人が「ナニカ」なので、モヤモヤが残るところ。グロい場面はそれほど多くはありませんが、見る人を選ぶ映画だと思います。
2024年11月17日日曜日
揚州商人 @ 北山田
揚州商人は、東京・神奈川を中心にチェーン展開する中華料理店で、中国のレトロな雰囲気を基調とした店の雰囲気が楽しい。
以前はあざみ野にも店がありましたが、いつのまにか閉店してしまい残念。次に近いのが、北山田店。北山田は地下鉄グリーンラインの駅ができたので、地名としてわかりやすくなりました。
今回食べたのはチャーシューメン。比較的厚みのあるチャーシューと煮玉子、わかめ、シナチクがトッピングされた鶏ガラベースの醤油味です。
揚州商人を訪れる最大の目的はこのスープにあります。
つまり、実にシンプルですが、まさにまだラーメン専門店が乱立する前、町中華のメニューの一つだった頃の味なんです。当時は少なくとも自分が知る限りラーメンは醤油味しかなかったし、そもそもラーメンではなく中華そば、あるいは支那そばと呼んでいました。
チャーシュー1枚、シナチク、なると、ほうれん草(またはわかめ)、長ネギ、時に海苔などがのった一杯が定番でした。
今でこそ、各店主が試行錯誤を繰り返し、独自のスープが乱立する時代になり、それはそれで美味しいのですが、やはり鶏ガラ醤油は味の原点と言う気持ちにはかわりありません。
2024年11月16日土曜日
風が強く吹いている (2009)
青春スポ根映画ですが、何と珍しいことに舞台は「箱根駅伝」です。
正式には「東京箱根間往復大学駅伝競走」と言いますが、毎年1月2日の大手町から芦ノ湖までの往路、1月3日の復路は、もう正月の風物詩として無くてはならないものになっています。約217km、10区間を大学生が走るだけですが、見ているだけでも多くのドラマを感じることができるので、熱狂的なファンも少なくありません。
原作は三浦しおんによる小説で、脚本・監督を大森寿美男、音楽は千住明が担当し、実にリアルな箱根駅伝を再現していて、駅伝ファンならずとも感動できること請け合いです。
都内にある寛政大学の駅伝部は弱小を絵に書いたような集団で、今にも朽ちそうな竹青寮で集団生活をしていました。彼らのリーダーで、ほとんどの食事の世話や掃除などもするのが4年生になる清瀬灰二(小出恵介)でした。
灰二は厳しい父親が監督する高校陸上部で膝を痛めてしまい、実力があったにもかかわらず表舞台から遠のいていたのです。しかし、走るということの意味を知りたくて、ひそかに計画していたことがあったのです。
力強い走りができる新入生の蔵原走(林遣都)を見つけた灰二は、無理やり彼を竹青寮に連れ込みます。そして、やっと10人が揃ったことで、全員で箱根駅伝への出場を目指すと宣言するのでした。
神童と呼ばれる杉山(橋本淳)は、地方出身で山道を往復して通学していました。王子と呼ばれる柏崎(中村優一)は、マンガオタクで体力には自信がない。双子の城兄弟(斎藤慶太、斎藤祥太)は陽気な兄弟。岩倉(森康)は、すでに司法試験に合格している秀才。坂口(内野謙太)はクイズ番組好き。ムサ(ダンテ・カーヴァ)はアフリカからの留学生。そして最年長の平田(川村陽介)はヘヴィスモーカーです。
しかし、蔵原は最初はこんなメンバーで勝てるわけがないと反発し、衝突するのです。彼は高校の時に高圧的な監督を殴ってから、選手としては活躍できていませんでした。しかし、メンバー全員が灰二の想いを理解し、それぞれが努力を始めることで次第にチームとしての実力をつけていくのでした。そして、ぎりぎり予選会を突破したチームは、いよいよ本番を迎えます。
さすがに、いきなり優勝というようなあり得なさすぎる結末は用意されていません。現実的で妥当な、でも満足できる結末は好感が持てます。
物語は4月から翌年正月までの約10か月の話で、1本の映画にまとめるには多少無理があり、話の展開が拙速な感じで、本来はテレビ・ドラマ向けのように思います。ほとんどやる気がなかった駅伝部のメンバーがその気になる過程も簡単すぎるし、ライバルたちとの関係も表面的です。
それでも素材がよく知られているものなので、見ている者が自然と間のストーリーを想像できることにかり助けられている面がありそうです。監督もそのことを承知ではしょっているのかもしれません。
なにしろ箱根駅伝のシーンが良い。本物を見ているような臨場感があり、自然と普通に応援してしまうようになります。なんとか大手町まで帰って来いよ、と願わずにはいられないのは作り手の上手さということと評価できます。少なくとも、駅伝、特に学生駅伝のファンにはちゃんと突き刺さる良作といえそうです。
正式には「東京箱根間往復大学駅伝競走」と言いますが、毎年1月2日の大手町から芦ノ湖までの往路、1月3日の復路は、もう正月の風物詩として無くてはならないものになっています。約217km、10区間を大学生が走るだけですが、見ているだけでも多くのドラマを感じることができるので、熱狂的なファンも少なくありません。
原作は三浦しおんによる小説で、脚本・監督を大森寿美男、音楽は千住明が担当し、実にリアルな箱根駅伝を再現していて、駅伝ファンならずとも感動できること請け合いです。
都内にある寛政大学の駅伝部は弱小を絵に書いたような集団で、今にも朽ちそうな竹青寮で集団生活をしていました。彼らのリーダーで、ほとんどの食事の世話や掃除などもするのが4年生になる清瀬灰二(小出恵介)でした。
灰二は厳しい父親が監督する高校陸上部で膝を痛めてしまい、実力があったにもかかわらず表舞台から遠のいていたのです。しかし、走るということの意味を知りたくて、ひそかに計画していたことがあったのです。
力強い走りができる新入生の蔵原走(林遣都)を見つけた灰二は、無理やり彼を竹青寮に連れ込みます。そして、やっと10人が揃ったことで、全員で箱根駅伝への出場を目指すと宣言するのでした。
神童と呼ばれる杉山(橋本淳)は、地方出身で山道を往復して通学していました。王子と呼ばれる柏崎(中村優一)は、マンガオタクで体力には自信がない。双子の城兄弟(斎藤慶太、斎藤祥太)は陽気な兄弟。岩倉(森康)は、すでに司法試験に合格している秀才。坂口(内野謙太)はクイズ番組好き。ムサ(ダンテ・カーヴァ)はアフリカからの留学生。そして最年長の平田(川村陽介)はヘヴィスモーカーです。
しかし、蔵原は最初はこんなメンバーで勝てるわけがないと反発し、衝突するのです。彼は高校の時に高圧的な監督を殴ってから、選手としては活躍できていませんでした。しかし、メンバー全員が灰二の想いを理解し、それぞれが努力を始めることで次第にチームとしての実力をつけていくのでした。そして、ぎりぎり予選会を突破したチームは、いよいよ本番を迎えます。
さすがに、いきなり優勝というようなあり得なさすぎる結末は用意されていません。現実的で妥当な、でも満足できる結末は好感が持てます。
物語は4月から翌年正月までの約10か月の話で、1本の映画にまとめるには多少無理があり、話の展開が拙速な感じで、本来はテレビ・ドラマ向けのように思います。ほとんどやる気がなかった駅伝部のメンバーがその気になる過程も簡単すぎるし、ライバルたちとの関係も表面的です。
それでも素材がよく知られているものなので、見ている者が自然と間のストーリーを想像できることにかり助けられている面がありそうです。監督もそのことを承知ではしょっているのかもしれません。
なにしろ箱根駅伝のシーンが良い。本物を見ているような臨場感があり、自然と普通に応援してしまうようになります。なんとか大手町まで帰って来いよ、と願わずにはいられないのは作り手の上手さということと評価できます。少なくとも、駅伝、特に学生駅伝のファンにはちゃんと突き刺さる良作といえそうです。
2024年11月15日金曜日
全領域異常解決室 (2024) Part 2
めちゃめちゃ面白いとこの前書いたばかりですが、現在放送中の「全領域異常解決室」がますます面白くなってきた。というよりは、第1話から今週放送された第6話までが実は序章にすぎないということがわかり、来週の第7話からいよいよ本題ということらしい。
ネットでも、このドラマの考察で話題沸騰中なんですが、とにかくここまでわかったことは全領域異常解決室、略して全決のメンバーはすべて「神」だったという驚愕の展開。
日本には古来、八百万の神がいて、彼らの魂は肉体が滅びても、また新たな生命に宿る。物心がつく頃になると神としての記憶がよみがえって来て、それぞれの持つ特殊能力によって、陰ながら人々を守っているというのです。
全決は、そういった神々が起こしてしまった騒動を丸く納めて人間によけいな心配をさせないというのが目的の組織でした。ところが、そういった神々の中でも異端児的なヒルコが反旗を翻し、神々を消し去ろうと動き出したのです。神がいなくなってしまうと、巷は不穏に陥り人々の暮らしは崩壊してしまう恐れがあるのでした。
ここまで、登場した神を紹介します。
主役の室長代理・興玉雅(藤原竜也)は伊勢神宮内宮に祀られる興玉神(おきたまのかみ)で、内宮の守護神です。人の善意・悪意を読み取る力があります。
局長・宇喜之民生(小日向文世)は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)で、穀物の神として伏見稲荷大社の主祭神です。
全決のデリバリースタッフとして、度々突然登場する芹田正彦(迫田孝也)は猿田毘古神(さるたびこのかみ)でした。猿田毘古は、天照大御神による邇邇芸命(ににぎのみこと)の天孫降臨の際に道案内しました。
ヒルコかと疑われていた豊玉妃花(福本莉子)は、やはり豊玉毘売命(とよたまびめのみこと)で、実は全決のメンバーでした。
そして、第5話で千里眼の能力を発揮していたのは市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)でした。市寸島比売命は、宗像三女神の一柱であり宗像大社辺津宮の主祭神です。
第6話で、病床にあった大隈邦男(吉田鋼太郎)は、大国主神(おおくにぬしのかみ)で因幡の白兎の火傷を治し、出雲大社の主祭神となっています。
そして、第6話の最後で、もう一人の主役、雨野小夢(広瀬アリス)も実は神であることが判明しました。彼女は天宇受売命(あめのうずめのみこと)で、天照大御神の岩戸隠れの際に岩戸の前で歌い踊った芸能の神です。そして猿田毘古と夫婦になったと言われているのです。
これからも、様々な神が登場し、ヒルコとの「全面戦争」に突入していくことになりそうな後半戦が、ますます楽しみです。ヒルコはいったい誰なのか、これまでに登場した人物のなのか、それとも新たに登場してくるのか。そして、ヒルコの真の目的は何なのか。もう、目が離せませんね。
これからも、様々な神が登場し、ヒルコとの「全面戦争」に突入していくことになりそうな後半戦が、ますます楽しみです。ヒルコはいったい誰なのか、これまでに登場した人物のなのか、それとも新たに登場してくるのか。そして、ヒルコの真の目的は何なのか。もう、目が離せませんね。
2024年11月14日木曜日
三重応援ポケモン
三重県というと、何といっても伊勢神宮。食べ物だったら松坂牛が有名。
「ゆるキャラ」とも呼ばれるのは、各地の認知度を高めるのによく利用されている「ご当地キャラクター」のこと。当然、三重県にもたくさんある。
ご当地キャラクター協会に登録されているものだけでも、17人(匹? 個?)もいます。
ところが、何となくでも見たことがあると思うものは皆無。どれもパッとしない(ゴメンナサイ)。
そんな理由なのか、三重県が公式に応援を依頼したのが、ポケモンのミジュマル。
何で? 「三重」が「みじゅう」と読めるからというダジャレらしい。
お菓子だけでなく、いろいろなグッズにも三重マルが使われて、宣伝大使として活躍しているようです。
2024年11月13日水曜日
セブンのおにぎり 53
今回は「九条ねぎ味噌」と「黒豚そぼろ」の2つ。
まず、「うれしい値!」シリーズの低価格シリーズで登場しているのが「九条ねぎ味噌」です。
安くするため、海苔は巻きません。具材も高そうな素材は使われません。ただし、九条ネギといえば、香りが高い高級ブランド長ねぎなので、少しでもイメージアップを狙っているという商品です。
真ん中に確かに香ばしい感じの味噌と長ねぎが入っている。ただし、それが九条ねぎなのか・・・よくわからない。下仁田ねぎかもしれないし、普通の根深ねぎかもしれない。
はっきり言って九条ねぎにこだわる理由はないように思います。ただの「ねぎ味噌」にして、10円安くしてくれてもまったく問題ないような気がします。
「黒豚そぼろ」は、真ん中の具材として、豚肉のひき肉を使ったもの。そぼろといえば、一般的には鶏肉が普通ですが、豚肉の方が噛み応えのあるしっかりとした食感が出ます。
味付けは醤油、砂糖、みりん、生姜、味噌・・・といった、そぼろとしてはスタンダードな調味料が使われています。ただし、豚肉と合わさると、ちょっと中華っぽい味になる感じが悪くはありません。
2024年11月12日火曜日
トリガール! (2017)
青春根性物定型ストーリーです。原作は中村航の小説で、監督は英勉、脚本は高橋泉。理系大学に入った女子が人力飛行機を飛ばすまでの青春コメディで、恋愛要素はありそうでないのが味噌。
雄飛工業大学に入学した鳥山ゆきな(土屋太鳳)は、早速島村和美(池田エライザ)と仲良くなり、和美に連れられて人力飛行機部を見に行きます。さわやか系イケメンのケイ先輩(高杉真宙)に「(自転車こぐのに)いいからだしている」と言われ、舞い上がったゆきなはそのまま入部してしまいます。
もともと高校の時片道20kmを自転車で通学していたゆきなは、確かに人力飛行機の原動力である自転車こぎに向いていて、パイロット候補生になるのでした。部は、毎年琵琶湖で行われる「鳥人間コンテスト」に出場するのが目標でした。
昨年のパイロットは、ケイと同期の坂場(間宮祥太朗)のペアでしたが、水恐怖症の坂場のミスですぐに墜落していました。それ以来、坂場は部にも顔を出さず、怠惰な生活をしていました。ゆきなはそんな坂場をボロカスに罵って怒らせ、坂場を再び部に戻すのでした。
今年こそはと意気込むのですが、テスト飛行で、坂場がまた水面を思い出し失敗。それが元でケイは足首を痛めてしまい、自転車に乗れなくなってしまいます。坂場は、ユキナを相棒に指名し、お互いに罵り合う不思議な猛特訓が始まるのでした。
まず言いたいのは、OBで時々顔を出してあれこれ説明する先輩が邪魔。演じているのはお笑いのナダルなんですが、ほとんど何を言っているのかわからずうるさいだけ。後、主要登場人物4人を除くと、あとはすべて外見も似たようなキャラなので、最後の最後までその他大勢でしかないところがもったいない。
高校生と違って大学生の話なので、だいぶひたむきなさわやか感は薄れてしまいますが、まぁ、体育会系女優の土屋太鳳の面目躍如みたいな活躍を楽しめばいい映画というところでしょぅか。
雄飛工業大学に入学した鳥山ゆきな(土屋太鳳)は、早速島村和美(池田エライザ)と仲良くなり、和美に連れられて人力飛行機部を見に行きます。さわやか系イケメンのケイ先輩(高杉真宙)に「(自転車こぐのに)いいからだしている」と言われ、舞い上がったゆきなはそのまま入部してしまいます。
もともと高校の時片道20kmを自転車で通学していたゆきなは、確かに人力飛行機の原動力である自転車こぎに向いていて、パイロット候補生になるのでした。部は、毎年琵琶湖で行われる「鳥人間コンテスト」に出場するのが目標でした。
昨年のパイロットは、ケイと同期の坂場(間宮祥太朗)のペアでしたが、水恐怖症の坂場のミスですぐに墜落していました。それ以来、坂場は部にも顔を出さず、怠惰な生活をしていました。ゆきなはそんな坂場をボロカスに罵って怒らせ、坂場を再び部に戻すのでした。
今年こそはと意気込むのですが、テスト飛行で、坂場がまた水面を思い出し失敗。それが元でケイは足首を痛めてしまい、自転車に乗れなくなってしまいます。坂場は、ユキナを相棒に指名し、お互いに罵り合う不思議な猛特訓が始まるのでした。
まず言いたいのは、OBで時々顔を出してあれこれ説明する先輩が邪魔。演じているのはお笑いのナダルなんですが、ほとんど何を言っているのかわからずうるさいだけ。後、主要登場人物4人を除くと、あとはすべて外見も似たようなキャラなので、最後の最後までその他大勢でしかないところがもったいない。
高校生と違って大学生の話なので、だいぶひたむきなさわやか感は薄れてしまいますが、まぁ、体育会系女優の土屋太鳳の面目躍如みたいな活躍を楽しめばいい映画というところでしょぅか。
2024年11月11日月曜日
幕が上がる (2015)
青春根性ストーリーというのは、映画やテレビ・ドラマの題材としてはたくさんありますが、コメディ要素を廃して、真正面から女子高校生の成長を描いた作品です。
「現代口語演劇理論」の著書で有名な劇団「青年団」を主宰する平田オリザが2012年に発表した小説を原作とし、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行が監督、自らも舞台俳優である喜安浩平が脚本を担当しました。
地方都市の高校の女子しかいない弱小演劇部の物語。秋の大会が終わり、2年生の高橋さおり(百田夏菜子)、橋爪裕子(玉井詩織)、西条美紀(高城れに)らは、さおりを新部長として始動しました。1年生は加藤明美(佐々木彩夏)、高田梨奈(伊藤紗莉)、村上舞(吉岡里穂)ら4人。
4月になって新入生勧誘のため、小舞台を行っても誰も見向きもしてくれません。袴田葵(芳根涼子)ら4人が入部したものの、さおりは、部長としてどうしたらいいのか迷うばかりだったのです。そして、演劇の名門校にいた3年生の中西悦子(有安杏果)が転校してきましたが、彼女は演劇から距離を取るのでした。
しかし、そんな彼女たちを見ていたのが新任の美術教師、吉岡先生(黒木華)でした。まずは自分自身の想いをそのまま語る「肖像画」という演劇をしてみたらどうかとすすめます。そして、さおりに見本を見せてといわれて、吉岡が自らを演じて見せると、さおりにとっては「神が下りてきた」ように感じさせるものでした。
吉岡が学生演劇で有名だったことを知った彼女たちは、吉岡に演劇の指導を願い出ます。さおりもしだいに演劇の楽しさがわかってきたのですが、秋の大会に向けてどうすればいいのかいまだに何も思いつかないでいました。
吉岡は、自分たちの本でやらなければだめだと言い、そのためにさおりが台本を書き、そして演出に専念するように進言します。さおりはプレッシャーで悩みをさらに深めていましたが、偶然中西さんと話をしているうちに「銀河鉄道の夜」を舞台にかけることを思いつきます。中西を何とか演劇部に参加させ、一気に書き上げた台本を使って稽古が始まるのでした。
主役には当時すでに人気を博していた5人組女性アイドル・グループのももいろクローバーZが起用されました。彼女たちは事前に平田オリザによる演技指導の特訓を受け、まさに映画を通じて女優として成長する過程が見事に描かれたことで、単なるアイドル映画を超えた高い評価がされています。
この映画では、地区予選で滑り込んだ彼女たちが地方大会に出場するところまでしか描かれません。その先には全国大会があり、彼女たちの目標は当然そこにあります。しかし、そういう結果よりも、何故演劇をするのか、そして付きまとう不安の正体は何かというところを深く掘り下げた内容が秀逸です。
この映画の後に、ほぼ同じキャストで舞台が上演されています。脚本は平田オリザが手掛け、演出は映画と同じ本広克行が担当しました。地区予選の後から始まる内容で、映画で描き切れなかった一人一人の心情に踏み込んだ内容になっています。DVDも出ているので、機会があれば、合わせて見ることをお勧めします。
「現代口語演劇理論」の著書で有名な劇団「青年団」を主宰する平田オリザが2012年に発表した小説を原作とし、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行が監督、自らも舞台俳優である喜安浩平が脚本を担当しました。
地方都市の高校の女子しかいない弱小演劇部の物語。秋の大会が終わり、2年生の高橋さおり(百田夏菜子)、橋爪裕子(玉井詩織)、西条美紀(高城れに)らは、さおりを新部長として始動しました。1年生は加藤明美(佐々木彩夏)、高田梨奈(伊藤紗莉)、村上舞(吉岡里穂)ら4人。
4月になって新入生勧誘のため、小舞台を行っても誰も見向きもしてくれません。袴田葵(芳根涼子)ら4人が入部したものの、さおりは、部長としてどうしたらいいのか迷うばかりだったのです。そして、演劇の名門校にいた3年生の中西悦子(有安杏果)が転校してきましたが、彼女は演劇から距離を取るのでした。
しかし、そんな彼女たちを見ていたのが新任の美術教師、吉岡先生(黒木華)でした。まずは自分自身の想いをそのまま語る「肖像画」という演劇をしてみたらどうかとすすめます。そして、さおりに見本を見せてといわれて、吉岡が自らを演じて見せると、さおりにとっては「神が下りてきた」ように感じさせるものでした。
吉岡が学生演劇で有名だったことを知った彼女たちは、吉岡に演劇の指導を願い出ます。さおりもしだいに演劇の楽しさがわかってきたのですが、秋の大会に向けてどうすればいいのかいまだに何も思いつかないでいました。
吉岡は、自分たちの本でやらなければだめだと言い、そのためにさおりが台本を書き、そして演出に専念するように進言します。さおりはプレッシャーで悩みをさらに深めていましたが、偶然中西さんと話をしているうちに「銀河鉄道の夜」を舞台にかけることを思いつきます。中西を何とか演劇部に参加させ、一気に書き上げた台本を使って稽古が始まるのでした。
主役には当時すでに人気を博していた5人組女性アイドル・グループのももいろクローバーZが起用されました。彼女たちは事前に平田オリザによる演技指導の特訓を受け、まさに映画を通じて女優として成長する過程が見事に描かれたことで、単なるアイドル映画を超えた高い評価がされています。
この映画では、地区予選で滑り込んだ彼女たちが地方大会に出場するところまでしか描かれません。その先には全国大会があり、彼女たちの目標は当然そこにあります。しかし、そういう結果よりも、何故演劇をするのか、そして付きまとう不安の正体は何かというところを深く掘り下げた内容が秀逸です。
この映画の後に、ほぼ同じキャストで舞台が上演されています。脚本は平田オリザが手掛け、演出は映画と同じ本広克行が担当しました。地区予選の後から始まる内容で、映画で描き切れなかった一人一人の心情に踏み込んだ内容になっています。DVDも出ているので、機会があれば、合わせて見ることをお勧めします。
2024年11月10日日曜日
自宅居酒屋 #89 キャベツのチーズ焼き
将来、居酒屋を出すならどんなお品書きにするのかと想像して、「安い、早い、旨い」の三拍子を目指すシリーズ・・・なんですが、だいぶネタ切れになっています。しかも、食べ始めてから写真を撮ると言う、なんとも情けない状況。
今回のは、お好み焼き風のもの。この手のレシピはネットにいくらでも上がっているので、目新しさはありませんが、うけることは間違いない。
フライパンにピザ用にうっているミックスチーズをパラパラと敷きます。食べたい大きさに、あまり重ならないように広げたら、千切りキャベツをどっさり乗せる。
今回は直径20cmくらい、二人前を目標にしていますが、キャベツは1/8個分くらいを使いました。
キャベツの上にまた、パラパラをチーズを振りかけます。後は中火でじっくり焼くだけ。温まったチーズから出てくる蒸気でキャベツが蒸されて、だんだん量が縮まります。
同時に溶けたチーズがキャベツの間に入り込んでくので、全体に馴染んだ頃にひっくり返して、また焼きます。味付けはありません。チーズの塩味だけで十分。
今回は色合いを良くするために、余っていた冷凍トウモロコシと枝豆の残りをまぜてあります。
B級グルメってる一品ですが、ビールとの相性は抜群。もちろんお好み焼き感を出すために、ソースやマヨネーズをかけてもOKです。
2024年11月9日土曜日
キーマカレー
キーマカレーは、言葉としてはひき肉(主として鶏肉)を使ったカレー料理全般を意味する言葉なので、これが本家・元祖といったものはありません。
ただし、日本ではおそらくこんな感じが一般的で、使う肉は鶏肉、牛肉、豚肉のどれでもありという感じになります。
ご飯は、ターメリックライスにして気分を盛り上げました。
タマネギみじん切りを炒めます。一人分に対して1/4個程度。
しっかり炒めたらひき肉を入れて炒め続ける。今回は豚肉を使っています。
ついでに人参も超みじん切りにして少し混ぜてみました。
味付けはどうするか。カレー粉、コンソメ、コショウ、塩、砂糖などで十分だとは思いますが・・・今回はずるをして、顆粒状のカレールーを使いました。
ルーが溶けるのに必要な最小限の水を加え、味をみながら顆粒を加えていきました。少しだけ汁ができる程度のゆるさです。
後は食べるだけですが、見た目重視で、卵とピーマンを飾って出来上がり。とても美味しくいただきました。
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