やっぱり、と言うか、どうも4月の診療初日は、大変でした。何が大変って、昨日紹介した「一般名処方加算」というのが曲者。なかなか一筋縄ではいきません。
なにしろ何十年も商品名で処方した来た医者にとって、一般名というのは必ずしも馴染みのある物ではありません。まぁ、それでも、まったく知らないわけでもないので、一般名もすぐに慣れると思います。
ところが、問題は電子カルテ。うちで使っていると電子カルテは、今までのように商品名でカルテ上に処方箋を記載すると、自動的に患者さんに渡す処方箋には一般名に置き換えて印刷する仕様になっていました。
実際に今日処方してみると、なんと一般名では薬を区別できない物があって薬局から問い合わせが相次ぎました。例えばロキソニンの外用薬にはパップ剤(昔ながらのタイプ)とテープ剤(薄くて伸びやすいタイプ)とがあって、どちらも一般名にするとロキソプロフェン貼布剤となってしまいました。
電子カルテメーカーにすぐ電話してみたんですが、電話の後ろで電話が鳴りっぱなし状態のようで、いやもう大変のようです。厚労省の薬剤マスターの問題なのか、あるいはカルテメーカーが原因なのか。とにかく、急遽処方箋にコメントを追加する手間をかけることにしてしのぎました。
処方箋をもらった患者さんも、これが自分の飲んでいる薬なのか当然わかりませんから、受付でいろいろ聞いてくる。これも、よく使う薬の一般名と商品名の対照表をすぐに作って対策をとりました。
さらに一般名処方加算がついたりつかなかったりするのも、よくわからない。どうも、ジェネリック薬が存在しない薬については、一般名で処方箋を出しても加算が付かないということらしい。一般名を使用するための手間は同じなのに、これもずいぶんとおかしな仕様です。まぁ、2点つまり20円ですから、そんなに目くじら立てるなよと言われればそれまでですが。
きっと全国で、同じようなトラブルは多発していたことでしょうから、医療機関にとっては長い一日だったかもしれません。