2020年10月31日土曜日
今月2度目の満月
月の満ち欠けは28日周期ですから、1か月の間に2度満月を見れることは何の不思議もありません。
今月がまさにそれなんですが、昨夜は晴れて月明かりでかなり明るい夜でした。
でもって・・・iPhoneで写真を撮ってみました。さすがになんじゃこりゃという写真です。
この当たりは、どんなスマホのカメラが進歩したと言っても、一眼レフなどに勝てない決定的な部分。どう頑張っても、センサーが小さすぎです。
いわゆるフルサイズと呼ばれるカメラでは、センサー・サイズは36mm×24mm。iPhoneではセンサー・サイズを公表していませんが、1/1.7型とか1/1.97型とかいわれています。これは、コンパクト・デジタル・カメラ(コンデジ)によく使われていたサイズ。
つまり最新のiPhoneでも、やっとコンデジに追いついただけ。センサー面積で、フルサイズの1/20程度にしかならない。
もちろんセンサーの一つ一つのエレメントが小型化して、密度を増やしてきているんでしょぅから、同じセンサー・サイズでもより高解像度は得られるとは思いますが、望遠、広角のレンズを追加しても所詮スナップ写真レベルを超えるものではありません。
まぁ、iPhoneに限らずAndroid端末でも、カメラ事情は同じ。いくらデジタル技術が進歩しても、アナログな光学構造を代替することはできません。
もっとも、写真に対してどんな思い入れがあって、どんな用途に使いたいかによって満足度は違ってきますので、こんなに綺麗と思うか、これしか撮れないと思うかは人それぞれの話です。
2020年10月30日金曜日
ルーキー (1990)
西部劇、刑事物などのアクションが多い映画が多いイーストウッドも、さすがに初老と言える時期に入って変わり始めていました。
80年代後半になって、映画会社は相変わらず、興行収入の見込めるB級アクション映画を期待して、終わったはずの「ダーティ・ハリー」シリーズの第5作を作らせ、かなり無理のあるコメディ「ピンク・キャデラック」などを送り出させました。
しかし、映画作家としてジャズの巨人チャーリー・パーカーを描いた「バード」、ジョン・ヒューストン監督の狂った逸話をもとにした「」ホワイト・ハンター、ブラック・ハート」は映画としての評価はされても興行的にも満足いくものではありませんでした。
そこで、またもやB級刑事物に立ち戻った「ルーキー」の登場となるのですが、ある意味イーストウッドの分岐点の映画という言い方が成り立つかもしれません。つまり、初老の刑事が新米とともに犯人を追い詰める内容で、役の上でも年を取ったことを認める内容だということ。
とはいっても、イーストウッドがこれまでに演じてきた一定の枠内から逸脱した型破りな刑事の総集編みたいな感じ。ただし、イーストウッドの人柄については軽い描写にとどめ、むしろ新米刑事のシャーリー・シーンの生い立ち、家族などを比較的丁寧に描いて、彼の心の強い葛藤を克服するところにテーマの重点が置かれています。
なんで犯人の居場所がわかるのかとか、こんな無茶して問題だとか、いろいろと刑事物としてはいい加減なところが無いわけではありません。この辺りは、結局イーストウッドに抱いている皆の期待とかイメージが許してしまうところが得な所かもしれません。
イーストウッド映画としては、やや低評価であることは否めませんが、年齢を重ねて今までのようにはいかずもがいている時期の作品ということを確認しておきたいところです。
2020年10月29日木曜日
マンハッタン無宿 (1968)
マンハッタン無宿・・・というのは、ずいぶんと謎の邦題ですが、もともとの原題は「Coogan's Bluff」で、これもまたぴんと来ないタイトル。
クーガンはイーストウッドが演じる、アリゾナから犯人引き渡しのためニューヨークに出てきた、西部丸出しの保安官の名前。bluffはブラフ、つまり虚勢とかはったりと言う意味なので、あえて直訳すると「かっこつけクーガン」というところでしょうか。
無宿は、江戸時代に「戸籍」から外されて、住所不定になった人の事で、一般に博打打とかヤクザな稼業に入ったものを指すことが多い言葉。日本の時代劇ではよく使われます。
それはともかく、この映画はイーストウッドの監督としての師匠になるドン・シーゲルと初めてタッグを組んだ作品として記憶に留めます。賞レースとは関係ないB級映画監督というくくりで語られることが多いシーゲルですが、それなりに興行収入を稼げる佳作をたくさん送り出しました。
低予算であるがゆえにテキパキと早撮りで、比較的直線的にストーリーを進め、見せるところはバシっと決めて見せる。まさにシーゲルは映画職人で、イーストウッドは徹底的にこの方式を受け継いだと言えます。
冒頭シーンは、まさにマカロニウエスタン。砂漠の中を砂煙が向かって来るんですが、馬に乗ったカウボーイかと思いきや、ジープに乗った保安官。このあたりは、イーストウッド・ファンは思わずニヤっとしてしまうところをうまくついています。
終盤のバイクでの追跡シーンは、おそらくイーストウッドがほとんど自ら走っているようです。固定カメラ、車載カメラ、演者の頭に装着したカメラなどで撮ったスピーディな映像を組み合わせて、スリル感を高めるところはさすがシーゲルというところ。
ちなみに90年代に破産した航空会社のパンナムの旅客用ヘリが登場します。発着は、当時有名だったニューヨークのパンナム・ビルの屋上で、日本人が海外旅行に憧れていた時代を思い出させます。
2020年10月28日水曜日
ファイヤー・フォックス (1982)
クリント・イーストウッドは大好きな俳優であり、映画監督でもあります。たくさんある出演作品、監督作品はいずれも見るべきものがある・・・はずなんですが、中にはとほほな作品が無いわけではありません。
イーストウッドのとほほ作品を探せと言われて、最初に思いつくのがこれ。前半の暗くて重厚な絵作りから一転して、後半は戦闘機の空中戦の模様が延々と続き、その単調さが際立ちます。
1977年の「スター・ウォーズ」以後、映画界はSF作品が次から次へと登場しました。いわゆるSFX手法を用いた、普通では撮影できないかっこいい映像が求められた時代ということでしょうか。
ここでも、「スター・ウォーズ」で一躍名をあげたジョン・ダイクストラがSFXを担当し、空中戦シーンを作り上げました。それはそれで当時としては見事なSFXなんですが、何しろ長すぎる。
旧ソビエト連邦に潜入したアメリカ人スパイが、一人で敵の新型ステルス戦闘機を奪取するという話。そもそも、協力者がいるとは言っても、これだけのおおきな作戦をたった一人でというのが非現実的。
開発した科学者たちが簡単にスパイを信用して寝返るとか、そもそも戦闘機を奪えるのも偶然みたいなところで、出たとこ勝負的な展開が都合がよすぎます。
興業的には比較的成功した作品ですし、無理やりイーストウッドの西部劇との共通点を探すこともできなくはない。ただ、戦闘機が主役として幅を利かせすぎた感は否めません。まぁ、イーストウッドなので許しますけど。
ちなみにDVDはほとんど125分のテレビ用短縮版ですが、Blurayでは136分のオリジナル公開版が視聴できます。
2020年10月27日火曜日
彩りは端から
先週から朝の寒さも強まり、今週は日中もあまり気温が上がらないようです。
となると、紅葉がどうなのか気になるころです。近くの公園のもみじを見上げてみると、枝の端の方から色づいていました。
日光が少なくなると光合成の必要が減って、余った葉の中に含まれるクロロフィル、いわゆる葉緑素が枝に戻り黄色のカロテノイドが目立つために黄色くなります。
さらに葉と枝の間が交通しなくなり、余ったクロロフィルからアントシアニンという赤い色素が作られるため赤くなるということなんで、日光に当たる場所ほど早くに紅葉するのはこういう理由によるもの。
実際は、もっと難しい話なんでしょうけど、我々一般人としては難しいことは抜きにして、「秋だなぁ」と思えるくらいがちょうど良さそうです。
2020年10月26日月曜日
アルカトラズからの脱出 (1979)
有名な所ではギャングで名を馳せたアル・カポネがいたのは有名な話ですが、数々の脱獄事件も起こっており、おそらく一人も成功した物はいないと推定されていました。何しろ周りが潮の早い海なので、島外に出れても溺死するものと考えられています。
しかし。1962年に、フランク・モリスとアングリン兄弟の3人が巧妙な手段により脱獄し、結局溺死体も発見できず、推定脱獄成功と考えている人は根強くいます。
脱獄に味方をしたのは、建物の老朽化でした。比較的容易に独房のコンクリートが崩せたのです。結局、この脱獄事件の1年後に刑務所は閉鎖され、現在は観光スポットになっています。
このモリスらの脱獄事件を映画にしたのが、クリント・イーストウッド主演の「アルカトラズからの脱出」で、実話を元に実際の脱獄計画を緻密に再現して見せました。
イーストウッドは、この映画の3年前にも「ダーティ・ハリー3」で廃墟となったアルカトラズでのクライマックスを演じています。
監督はイーストウッドの監督の師匠ともいえるドン・シーゲル。撮影はイーストウッドの長年の相棒となる暗い色調に本領を発揮するブルース・サーティース。
さすがに緊張感の張りつめ方はシーゲルの得意とするところで、脱獄に至るまでのサイド・ストーリーも含めて、狭い舞台の中でも2時間の間気を抜くところがありません。
実際に脱獄した3人以外に、おそらくフィクションだと思いますが、怖さから脱獄しそこなうもう一人を追加することで、ストーリーがより現実味を帯びてきます。脱獄手順は、ほぼ実際の事件通りで、ある意味この根気の強さと秀逸な計画を立てた知能には感服します。
イーストウッドとシーゲルのコラボはこの作品が最後で、事前の打ち合わせを徹底的にして撮影はほぼ一発撮りというスタイルはイーストウッドにしっかり引き継がれることになりました。
2020年10月25日日曜日
アイガー・サンクション (1975)
スイスにあるアイガーは、1800mある北面の岩の絶壁が多くの登山家を魅了してきました。現代登山技術の進歩で、今では最速2時間半を切ることが可能になりましたが、この映画の当時は、まだ2~3日かけて登り、多くの死者も出していた頃です。
公開当時は、企画の変遷もあり、撮影中のスタッフの事故死などのトラブルも多く、イーストウッドとしては興業的失敗作と言われました。確かに、中途半端なスパイ物、ジェームス・ボンドの二番煎じみたいなところがあることは否定しません。
しかし、山岳物としてみると、前半のアメリカでのトレーニング、後半のヨーロッパでの岩壁のクライミングとも、イーストウッドが自らスタント無しで挑み迫力はけっこうあります。
ヘリコプターによる遠景とアップのダイナミックな動きもなかなかすごい物ですし、困難を極めた撮影は、今どきのCGで作る嘘くさいスペクタクルを上回る物があります。
国の秘密組織で暗殺の任務についていたヘムロック(イーストウッド)は、引退して高額な絵画に囲まれて大学教授として悠々自適の生活をしていました。そこへ、組織のボスから、かつての同僚が殺され重要秘密を奪われたことの報復として、アイガー登山隊の中にいる犯人を暗殺しろという依頼が来ます。
ヘムロックはアイガ北壁を挑みますが、実はわざと偽情報を敵に流したもので、それが偽物と気がつかれないための暗殺計画でした。しかし、登山隊の誰が犯人かわからぬうちにヘムロック以外は落石・滑落で死亡し、最後に意外な真犯人を知ることになるのです。
B級アクション映画と割り切ってみれば、イーストウッド・ファンならずとも、それなりに楽しめる内容になっています。
2020年10月24日土曜日
これ絶対うまいやつ!!
なんとも攻撃的なネーミングをしたものです。
日清食品の新発売されたインスタントラーメンの袋麺。「これ絶対うまいやつ!!」なんてつけて、開き直りなのか、大きな自信があるのか。
もしも旨くなかったら、消費者庁から不当表示とかで指導されたりしないのか心配になる。何しろ、旨いとか不味いとかは個人の好みの問題ですから、万人が認めることはありえない。
・・・とは言え、この一歩間違えば「炎上商法」に近い作戦は、確かに興味を引き付けることは確か。
実際、買っちゃいました。しかも、発売された三種類まとめてです。よくある5食パックだと、一つしか買わないと思いますが、3食パックというところがいいところをついています。
本当は、パパ・ママ・こども一人の三人家族を想定しているらしく、ファミリーでよく行く国道沿いのラーメン店をご家庭でというのがコンセプトのようです。
いつの頃からか、袋麺についてくるスープの量は減って、物足りなくなりました。濃ければ薄めることはできますが、薄いと濃くすることはできません。健康のためかもしれませんが、この点は不満を感じていました。このシリーズは「濃い味」というのも売りの一つ。
とりあえず、醤油と味噌を食べてみました。いずれもスープは粉ではなく、ペースト状でよくある生麺に付属するような感じ。そして麺は醤油は細めのストレート。味噌は中太のやや平たい麺でした。
とにかく驚いたのは、この麺の完成度。乾麺の美味しさの進歩は凄い物がありますが、この麺は言われなければ生麺としか思えない。これはたいしたものです。確かに、攻撃的なネーミングをするだけの自信作ということが理解できました。
2020年10月23日金曜日
味覚の秋
何か今年はすべてのことがコロナ禍で狂ってしまいましたが、季節は秋深しで自然の営みは着々と進行しています。
庭木として植えてある柿の木にも、実がたわわになっています。こういう光景は、今年がいつもの年と変わらないことを思い出させてくれて、ちょっとホッとした気持ちにさせてくれます。
でも、例えば松茸は、7月の雨量が多く好調な滑り出しだったようですが、その後の猛暑で収穫量は激減したようで、スーパーでもなかなか見かけることが少なくなっています。
そもそも、いろいろなキャンペーンが始まり経済回復が期待されていますが、長かった自粛ムードで外食が減って、運動不足も積もり積もって食に対する期待はかなり下がってしまっている感は否めません。
ほんと、今年は無かったことにして、もう一度1月からやり直しリセット!! なんてことができるといいんですけどね。
2020年10月22日木曜日
第28回 田園都市リウマチフォーラム
昨夜、第28回 田園都市リウマチフォーラムを行いました。
何と1年ぶり。コロナ禍により、2月、6月に予定していた会は中止。世話人会も、各自のクリニックに順番に集まっていましたが、ずっとZOOMを使ったリモートに変更。他の世話人の先生と直接会うのも8カ月ぶりです。
まだ終息したとは言えないこの時期に、会場に集まってもらう形式の講演会をすることについては、いろいろと議論があるところではありますが、やはり講演をその場で直接聞くことの意味合いは、オンライン講演会とはまつたく違う大事な部分ではあります。
2月以降、すべての講演会は中止。4月~5月に予定されていた大きな学会は急遽オンラインに変更されました。実は、参加する方にとって学会や講演会で得られる専門医を維持するための単位はとても重要。オンラインでは、単位が付かないことがほとんどで、そういうニーズも高まっていました。
当然、感染予防の対策は必須です。会場に着くと、まずアルコールで手指の消毒。受付は、アクリル板シールドを設置。受付で記入する氏名は、いつもと違い緊急連絡先や体調についてのチェック項目の記載を追加しました。マスク着用もお願いしました。
会場は今までの2倍の広さとして、通常二人掛けのところを、各テーブルにつき一人ずつの着席として間隔をしっかり空けました。また窓のある部屋にして換気も可能としています。
会場が広くなった分、多少残響が多くなった印象で、演者の声が聴きとりづらい感じがしましたが、だいたいいつもと同じくらいの人数が集まり、この時期としてはまずまずの感じ。
内容は、21世紀になって注目されるようになった「骨免疫」という概念を、第一人者の東京大学の高柳先生に解説していただくもの。基礎研究の話で、かなり難しい内容でしたが、だいたいこんなことというイメージが持てるようになったと思います。
次回は、日時としてはイレギュラーですが、元々2月に予定していたリウマチ医と在宅医、そして病院との診診進連携、病診連携の中でどうやって生かしていくかという内容を12月を行う予定です。世話人の中で、けっこう考えた企画で、それぞれの立場の演者を依頼し、またパネル形式の討論も行います。
このような状況下ですが、今回やはりリアルな講演会はそれなりに意味がある物であることが再確認できたと思います。今後も、注意深く継続していくことが重要です。
2020年10月21日水曜日
トヨタモビリティ神奈川
東京では昨年からトヨタ系列のディーラーは、トヨタモビリティ東京として統合されていました。神奈川では、今年の5月に神奈川トヨタ自動車が、トヨタ・カローラ、ネッツトヨタを吸収する形で合併し、トヨタモビリティ神奈川が誕生しました。
・・・あれっ、あれれれっ? トヨタのディーラーって、もう一つあったんじゃないの。
そう、その通り。都内ではトヨペット店は無くなりましたが、神奈川では横浜トヨペットはそのまま。なんか、大人の事情があるらしい。
それはともかく、トヨタモビリティの店内の陳列棚が、様々な車種のカタログで埋まっているのはなかなか新鮮な光景です。
車が売れなくなってきた時代に、限られた車種のみの展開は不利としか思えない。車を使い続ける、つまり車を買いなおすという時には、やはりディーラーの営業担当者との付き合いというのも重要なポイント。
簡単に、ディーラーを変えたり、ましてや他社に乗り換える人は多くはありません。プリウスのような全ディーラー取扱車が増えていたとは言え、やはりトヨタならトヨタの全車種を選択検討できることは悪い事ではありません。
いずれ現行車種も統廃合され、半分くらいに減るのかもしれません。そうなるとディーラーそのものの数も減らざるを得ない。日本の経済の屋台骨の一つである自動車産業も、大事な踏ん張りどころに来ていることの表れの一つがトヨタモビリティの誕生ということなんでしょうね。
2020年10月20日火曜日
ミス・パイロット (2013)
どこでもいいから就職先を探す居酒屋の娘で、「根拠のない自信」を武器に持つ堀北真希。小さい時からパイロットになることを心に決めてすべてにパーフェクトな相武紗季。そして、初めて教官に指名された機長の斎藤工らを軸に話が進行します。
全日空の全面協力で、自社育成パイロット募集説明会から地上勤務実習、アメリカでのセスナ機による実機訓練、フライトシミュレーターによる旅客機操縦訓練、そして最終審査を経て副操縦士として初フライトをするまでのリアルな過程を描いています。
ただ、実際にはこの過程は4年間に及ぶもので、全11回、3カ月間の放送で見せるのはかなり無理がある。登場人物の成長に対して、見ている側が付いていけない部分があることは残念です。
とは言っても、どんどん話が進んでいくので、だれるところはありません。通常のドラマで、放送回数をかせぐためにどうでもいいサイド・ストーリーが盛り込まれたりするところが、潔くカットされていると考えれば、それはそれで評価されるところかもしれません。
あくまでもドラマと言えばそれまでですが、大きな責任を担っているパイロットになるための過程を大筋捉えることができて、飛行機ファンも青春ドラマファンもそれなりに満足できるものになっています。
ちなみに、「Good Luck!!」のキムタクの教官だった岩城滉一が、今回は斎藤工の上司として登場し、初回の説明会の途中で鳴ってしまう携帯の着信メロディが「Good Luck!!」のメインテーマというところはリスペクトが感じられて嬉しくなりました。
2020年10月19日月曜日
TOKYOエアポート 東京空港管制保安部 (2012)
空港にある一番目立つ建物は管制塔。この管制塔は基本的に直接に離陸・着陸する航空機の管制を行います。その直前・直後は羽田の地下にある空港管制室が行い、その間を所沢のような航空管制が引き継いでいます。
「TOKYOコントロール」の出演者の多くが登場して気分を盛り上げ、さらに新人管制官役の深田恭子らの人気女優も登場して華やかさが増しました。
それに伴い、多少の恋愛事情も追加され話の起伏が広がっています。何よりも、羽田ですから、実際の飛行機の動きと管制との関係がヴィジュアルに描かれて盛り上げます。
今回も、リアリティを重視して、タワーのセットはかなり本物に近い作りになっているらしい。発生するトラブルも実際に起こりうるもので、派手な事故は登場しません。
航空業界の仕事は何も起こらなくて当たり前で、そのためにストレスフルな現場を毎日守っています。ここでも管制官らの日常を見せつつも、彼らの人間模様をうまく混ぜ込んで、話としては深みを増してあきさせない。
また空港が舞台ですから、パイロット、CA、グランドスタッフ、整備、航空会社のオペレーションルームなども絡んで立体的な展開で、空港全体の仕事の流れも理解しやすい。
管制官が美人過ぎるという贅沢な難点はありますが、前作と合わせて見ることで、日本の空を多くの航空機がどのような仕組みで飛んでいるかが理解でき、飛行機好きだけでなく、一般のドラマ・ファンにも十分にアピールできる内容になっています。
2020年10月18日日曜日
TOKYOコントロール 東京航空交通管制部 (2011)
買いなおしたテレビも3D対応だったので、せっかくなら飛び出す立体感を味わって見たくて購入したのが「TOKYOコントロール」でした。世界初の3D撮影によるテレビ・ドラマで、BSでの放送のためあまり知られていない物で、リアルタイムには見ていませんでした。
ドラマのディスクは4~6枚組くらいですから安くは無いのですが、もとより航空機物が好きですから中古で定価以下、しかも3Dならしょうがないと思えるところ(ちなみに現在は狂気の沙汰という価格がついていますけど)。
役名は違いますが、機長役の時任三郎が主幹管制官、CAの吹石一恵が管制官の一人のCAをしている娘として登場しています。
さて、内容は、空港と空港の間の空のトラフィックを調整するエンルート管制を行っている東京航空交通管制部を舞台にしたもので、さまざまな出来事を通して航空管制官の人間模様を描いたもの。
実際の所沢にある東京コントロールより、映像的に見栄えがする管制室だと思いますが、芸達者ですが比較的知名度の低い俳優さんが多い事も含めて、かなりリアリティにはこだわった作品です。
数分間の「」FLY! FLY! FLY!」と言う飛行機が安全に離発着する仕組みの解説が毎回付属することで、内容の理解をより深める助けになっています。
そして当然と言えば当然なんですが、意外なことに、飛行機そのものは登場しません。すべては管制室内のレーダー画面上に将棋の駒のように映っていているだけ。これを難易度の高い立体的なパズルのように、互いに衝突しないように並べていく作業が管制です。
それでも、航空ドラマとして立派に成立していて、そこへ管制官の個人個人の事情による人間ドラマをうまく混ぜ合わせることで、ストーリーとして飽きない展開を作ったのは脚本の功績が大きいのかと思います。
あっ・・・3Dについてですけど、まぁそれなり。SFじゃないし、そんなに立体感を押し出すところは多くはありません。まっ、いっか。