実は、この店の蕎麦湯が・・・ものすごく薄い。おそらく普通の蕎麦湯のイメージを期待すると、けっこう裏切られるかもしれません。
これはどういうことかというと、たぶん蕎麦に限らず麺類は大量のお湯で茹でる、というのが大原則。鍋の中で麺が接触すると、どうしても茹でむらができてしまいます。
十割細切りの大塚さんの蕎麦の茹で方は、20秒間お湯にくぐらせるだけ。しかも、必要以上に大量のお湯を用意している。
ですから、茹で汁に蕎麦粉が溶け出さない。おそらく打ち粉もできるだけ少なくしているんでしょうね。
芯まで一瞬熱が入ればOKで、蕎麦の香りを逃がさず、蕎麦に含まれるいろいろな成分を壊さない・・・それが旨さの秘訣になるんだろうと想像します。
今回は穴子天せいろ。いい穴子は入手するのが年々難しくなっているそうで、お品書きにあっても出せない時があるようです。写真では他の天ぷらに隠れ気味で見にくくて御免なさい。
鰻ほど油っこくなく、ほどほどの弾力があって、衣のさくさく感と対照的な天ぷら向きの食材。
大変美味しくいただきました。満足、満足。