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2017年8月5日土曜日
内閣改造なんだって
戦後日本は、民主主義・資本主義国家として高度経済成長を経て世界の中で比較的裕福な国に再生・成熟した・・・というのは正しい認識だと思います。
その中で、国に勢いをつける産業が重視され、大企業が成長する。またその大企業が国に利益を還元し、国も大企業を支えるというのは、資本主義の原理原則からして間違いではない。
その結果として、今の自由民主党が存在するわけだし、「民主」と名の付く野党もありますが、本当の意味で一人一人の民よりも、大きな経済活動に寄与する集団 - - - つまり大企業に政治の優先度が高いというのが現実です。
ですから、資本主義に傾きすぎると、本当の意味での民主主義は後退せざるをえないのは必然なのかもしれません。
高度経済成長期は、確かに企業の成長が一般国民の利益にも比例的に還元されていて、その結果民衆は労働力を提供するというサイクルがうまく回転し、経済成長は頂点に達します。
余剰利益が生まれだしたとき、企業はそれを目に見えない「投資」に注ぎ込みだしたのがバブルの始まりであり、架空の利益が現実のものではないことが判明したのがバブルの終焉でした。
その結果、続く他国の経済成長に資本が流出する状況も加わって、経済停滞、場合によっては後退とともに、その補填として一般民衆は労働力の提供だけが増大することになりましたが、労働に見合った収入の増加はないというのが平成の現実です。
日本国民は、選挙で政治家を選ぶ権利を有していますが、民意を反映するはずの政治家のレベルが上がれば上がるほど、その視点は民衆から離れていくことになる。
経済成長が順調な時は、それでも回り回って「民主」の形になっていましたが、現在の日本では本当の意味で民主主義を回復できることが政治家に求められているのではないでしょうか。
・・・なんてことを、やたらとスキャンダルばかりの何だかよくわからない今の政治家の方に向けて言いたくなったということです。
部下の多くのスキャンダルで潰されそうになっている総理大臣という見方もあります。ですが、いくら内閣改造しても、自身もスキャンダル(下ネタでないだけまだましですが)を抱えていまだ国民を納得させていません。
10年間で、総理大臣もずいぶんとお年を召されたじゃありませんか。10年前の若々しい青年宰相の面影はありませんね。もっともその時は、病気のためという理由はあっても、結果として責任放棄辞任の前歴がありますけどね。
少なくとも長期政権は問題を増やすことしかないことは、歴史上多くの例がある。そういう政権を許しているのは、今の日本には力のある野党が無いことが一番悔やまれるのかもしれません。