もちろんマスクは無いわけですが、マスクについてはいろいろな代替手段も無いわけではない。また、使い捨てと言っても、洗濯できるので複数回は使えないわけではありません(推奨はされませんが)。
感染症を診察しないといけない現場では、防護服が無い。大阪府は「雨合羽」の提供を呼びかけ始めました。後を追うように、国も雨合羽での代用を認める通知を出しました。
海外では、それもこともあろうに医療先進国アメリカのニューヨークでは、ゴミ袋で身を守る医療関係者の姿を報道していました。医療に携わる者としては、大変ショッキングでした。
それでも知恵を絞って代用品が見つかる物はまだましで、消毒液不足はどうにもならない。一般的な消毒液は細菌には有効でも、ウイルスには無効です。必要なのはアルコール。
アルコールは、新型コロナウイルスのタンパク質と脂質からなる被膜(エンベロープ)を溶解することで不活化します。一般的な消毒用エタノールは、75~85%程度の濃度で、これより低いか高いと消毒効果が薄れてしまいます。
家庭用のアルコール入り除菌液は、たいてい濃度が低くて効果については不十分。無いよりはましかもというところ。強アルコールの酒の代表でウォッカがありますが、濃度が高くても50%。
酒造メーカーが77%の焼酎を作って売り出しましたが、これなら効果は期待でき、公的にも代用として認めるような話がでています。ただし、さすがにこれは家庭用の話であって、(今の段階では)医療機関で使うわけにはいかない。
最近のニュースでは、経済産業省から台所・住宅用洗剤の材料である界面活性剤、次亜塩素酸水、第4級アンモニウム塩が効果ありとのこと。これから試験して確認するらしい。ただし、医療の現場で使えるかどうかは何とも言えません。
クリニックでは、消毒用エタノールは3月はじめに納入されたのが最後で、その後の注文は1か月近くたちますが納期不明のまま。この状況が続いて消費していくと、在庫は1か月程度で底をつく感じです。
アルコールが欲しい!! アル中じゃなくても叫びたくなりますね。