2022年6月14日火曜日

卵を使わない生パスタ 2 捏ねる・延ばす


さて、冷蔵庫でしっかり寝かせた小麦粉ボールを捏ねて、グルテンを生成してつないでいく作業に入ります。最初は、ちょっと小ぶりの野球ボールくらいで、水気が粉に浸透して表面はしっかり滑らかになっています。


捏ね方は、手のひらで潰して手首のあたりでグっと押し出すようにします。延びたところを手前に折り返して、また手のひらで潰して・・・をいろいろな方向に向かって繰り返していきます。

最初は、延ばしたところの表面が細かくちぎれていくような感じですが、数分間続けているとグルテンによってゴムのように伸びるようになってきます。基本的に、ここまで打ち粉は特に必要ありませんが、しだいにべたつきが出てくるので、気になる方は強力湖を使いましょう。


10分くらいで(がんばれば5分)、強い弾力を持ったパスタ生地の塊が出来上がりますので、これを綿棒で延ばしていきます。もちろんパスタ・マシンなんていう便利なものを持っている方は、ここからは機械の手順に従ってどうぞ。

手作業を続ける場合は、ゆっくりと力強く綿棒を押して延ばしていきますが、できるだけ四角形に近い感じを意識することが大事。延ばすとグルテンの力で縮もうとしますので、根気よく作業を続けます。


目標の厚さは1mmです。と言っても、測れませんから、だいたいの目安は手に乗せてうっすらと手が透けて見えるような感じです。茹でると膨らみますから、それ以上厚みがあると、かなり食感が悪くなります。

もう一つの目安となるのが、使っている綿棒は長さが45cmですが、今回の小麦粉100gの場合はだいたい生地が30cm四方くらいまで伸ばせた時が、だいたい目標の1mm厚と言われています。

延ばしきれないと思ったときは、いったん休憩して、数分間生地を休ませる。この時は、乾燥しないように、ラップとか布巾をかぶせておきます。

ここまではそれほど難しいことはありません。後はいよいよ成形です。

2022年6月13日月曜日

卵を使わない生パスタ 1 混ぜる

普通は乾麺の市販のパスタで何の問題もありませんが、どうも食べ物に関しては「生」という言葉に誰しもが弱いところがあります。生と言うだけで、何か美味しくて体にも良さそうと思ってしまうわけですが、まぁ、たいていの場合は、それほど大きな差ではありません。

パスタについては、イタリア料理を作ることにこだわると、一度はパスタを自分で作ってみたいというのも、人情としてはわかてもらえると思います。自分で作ると、乾燥してないので、まさに生となるんですが、生パスタにもおおまかに2種類あって、一つは卵を入れる、そしてもう一つは卵を入れないということ。

前回、生パスタを作った時は、一般に自家製の方法として紹介されている卵入り。卵が入ると、つなぎの油脂分が増えて捏ねやすくなり、もっちり感が増し味もまろやかになります。ただし、カロリーを気にする向きにはやや抵抗がある。

当然、乾麺は卵ははいっていないわけで、自家製でも卵無しだと多少捏ねるのが大変くらいで、問題なく作ることができます。今回は、卵を使わない生パスタを作るところを順を追って詳しく紹介します。


まず、最初は材料紹介。と言っても、シンプル。デュラム小麦のセモリナ粉が100gで、使う水が50ml、塩は1gくらい、オリーブ・オイル少々です。卵を使う場合は、水の代わりに全卵1個(約50g)を使います。出来上がりは150gになるので、おおよそ二人前です。


まず、小麦粉を山状にして、真ん中を窪ませます。そこへ水、塩、オリーブ・オイルを全部入れてしまいます。ここからの作業はフォークを使うとやりやすい。


窪みのへりから、少しずつ粉を崩し入れていきます。あわてると、土手が決壊して困ったことになるので注意。


デュラム小麦は吸水性が遅いので、ぼそぼそのそぼろ状態になります。それでも、フォークですくって押さえるようにしているとまとまってきます。ここで、捏ねてしまうと、グルテンが早くから生成され、全体に水分が行き渡りにくくなります。


数分間くらいで、だいたい全体に水分が浸みた感じになるので、全体を丸めてラップをして冷蔵庫で休ませます。最低でも1時間、普通は半日、可能なら一晩寝かせておくと、ゆっくりと水分が全体に浸みわたって、後の作業が楽になり、また美味しいパスタになっていきます。


2022年6月12日日曜日

道路の謎のシール


数年前から、道路に謎のシールが貼ってあるのに気が付いていました。

ある程度の間隔で点在し、ところどころでは面した住宅の縁石にも貼ってある。黄色の地に赤い「G」の一文字だけと矢印のものでしたが、最近リニューアルされてた。

今度は白地に赤文字。

しかも、矢印は無くなって少しだけ説明付き。何となく想像はついていましたが、こうなるとGの正体が確信になってきます。そう、ガスです。ガス管の位置を示しているらしい。

世の中には、同じことに興味を持つ人はとっくにいるわれで、「道路 シール G」とかでネット検索すると、一杯ヒットします。

これ、実は名前がちゃんとある。ガス管表示用スコッチレーンというらしい。

注意してみると、赤文字以外に緑色の物もある。

埋まっているガス管が、赤字は金属製の鋼管で、緑字はポリエチレン管ということを示しているようです。

何かの工事で、アスファルトを剥がして道路を掘り返すときに、ガス管を傷めないように注意を喚起しているわけです。

これもインフラ整備の一つですね。

2022年6月11日土曜日

危険な仕事


高圧線に、何かミノムシみたいなものが・・・

よく見ると、人が乗ったゴンドラがたくさんぶら下がっていました。

ここでは5人ですが、この写真の左側にはさらに10人近くいて、おそらく高圧線の一本一本に一人ずつのようです。

この鉄塔と鉄塔の間、数百メートルをひたすらメンテナンスする作業のようで、どう考えても大変な、そして危険な仕事ですね。

そもそも高所恐怖症気味の自分としては、あのゴンドラにのることすら到底無理というもの。何しろ20階建の建物くらいの高さがありますから、とてもじゃないけど下なんか見たら動けなくなります。

こういう生活インフラを支える方々の力があって、気楽にパソコンをつけてネットを見たりしていられるということですね。

2022年6月10日金曜日

鯛のアクアパッツァ


ボツ・シリーズです。

今回は鯛のアクアパッツァで、一見、何にも問題ないと優しく見守ってもらえるかもしれないのですが、ある程度勉強すると、これは失敗作と言わざるを得ない。

まず、鯛自体をほとんど焼いていません。皮目に焦げた様子がまったくと言っていいほど無い。焦がすことによる風味が加わらないし、煮ていて煮崩れしてしまっています。

次に、イタリアンパセリが少なすぎる。イタリアンパセリの香りも、味の決め手の一つなので、もっと入れなきゃダメ。

トマトも生のミニトマトを使ったので、早く入れすぎて崩れているのもマイナス・ポイントです。

さらに、本来入れなくてもいい中途半端なムキエビ。どうせなら頭付だったら、味もしっかり追加されて、それはそれで美味しくなったかもしれませんが、やはり冷凍ムキエビでは、ほとんど追加の効果は期待できません。

形だけ真似ただけという評価で落ち着きそうです。

2022年6月9日木曜日

ウクライナへのロシアの侵攻


2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は、すでに3カ月を超え、いまだその終結が見えてこない状況です。間違いなく、世界史に残るだろう大きな事件であり、リアルタイムにこの歴史的事件を知る者として記憶にとどめておく必要があります。

自分たちは、直接の当事者ではなく、主としてウクライナ自身と西側諸国からの情報しか伝わった来ないので、おそらく真実のごく一端しか知らないのかもしれません。しかし、ロシアが国境を越えてウクライナに軍事侵攻をしているという事実は否定できません。

少なくとも、一主権国家が、別の主権国家に対して武力を行使して、事実上の「領土拡大」を行おうとする行為は「戦争」であり、いかなる理由があっても現在の世界情勢の中ては肯定されない。

報道で知るところでは、少なくともウクライナが直接的にロシアに介入したというよりは、潜在的なロシア・・・もしかしたらプーチン大統領の個人的な思惑が根源にあるのかもしれません。ソビエト連邦までの過去の歴史的な事実から、ウクライナはそもそもロシアの一部であるという固定概念が根強くあるのだろうと思います。

そのウクライナが、現政権になってから西側にすり寄っていく状況に、ついに堪忍袋の緒が切れたという印象。でも、それはロシアが「弟分」と思っていたウクライナに対して露を下ろしてこなかった、下ろせないほどロシア国内が疲弊しているということなのかもしれません。

ウクライナを「ナチ」と呼ぶ、まったく意味不明・理解不能な理屈で軍隊を進めたプーチン大統領は、上げた拳の下ろす先が見つからない状況に陥っていて、エスカレートした先には「第三次世界大戦」というシナリオも透けて見えてくることが最も恐ろしい。

ロシア国内からの自浄作用を期待したいところですが、ウクライナはほぼ直接的なロシア国内への攻撃は行っていないようですから、これだけネット社会が発達した現代でも、厳しく報道統制されたロシアの一般の人々は、ほとんど何が起こっているのかを知らずに生活を続けているように見えます。

現代戦の特徴と言えそうなのが、やはりネットを利用した情報戦です。ウクライナのゼレンスキー大統領は、積極的なネット利用でロシアの非を発信し続けています。刻々と変わる戦況も、毎日のニュースで随時更新され続けています。後で結果がわかるのではなく、その過程から世界中の人々が知ることができるというのは、まさに今どきです。

とにかく、着地点が不明瞭になった今となっては、確実に言えることは、「誰かプーチンを止めてくれ!!」ということに尽きるように思います。ロシア国内から、自浄作用が働くことを強く望みます。

2022年6月8日水曜日

地上波の凋落

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昨夜は、井上尚弥のボクシングの試合

日頃から、特にボクシングのファンではない自分でも注目してしまうくらい、井上尚弥というボクサーは凄いし、いざ試合となると見たくなる存在です。

で、夜はどこのテレビ局で生中継するのかな、と思っていたら・・・

おやっ!? おやおや!?

何と、テレビじゃやってない。というか、いわゆる地上波のテレビ局じゃない。

生中継したのは・・・Amazon Prime Video。

これだけのビッグ・コンテンツを、従来の地上波テレビ局が放送しない、というか放送をネットに持っていかれたことに驚きます。

最近じゃ、CM流しませんか? というCMを放映しているくらいで、地上波はじり貧状態なのがひしひしと伝わってきます。

人々、特に若者の情報取得の多様化の波が進む中、視聴率の呪縛の中で一定のスポンサーに囚われ続けるようでは本当に後が無い感じがします。

それにしても、井上のパンチの早さは本当に凄い。布袋寅泰の生演奏で登場したのも度肝を抜かれますが、モンスターと称される破壊力も凄まじい。

2RでのTKOで、試合時間はわずか正味264秒ですが、これだけの試合を見れれば十分に満足しますね。



2022年6月7日火曜日

梅雨入り


昨日、関東地方も梅雨入りです。

平年からは1日だけ早いということですから、まぁ、例年通りということでしょう。

ところが、沖縄はとっくに梅雨入りしていますが、九州がまだです。関東の方が早いのは17年ぶりとのこと。

まぁ、何にしても、じめじめして、一年で一番うっとおしい時期です。無いと困ることもあるんでしょぅけど、歓迎したくはならない。

明けたら明けたで、また猛暑が来るんでしょうから、それもまた困ったもんですけどね。

2022年6月6日月曜日

カポナータで食べるメカジキ・ソテー


イタリア料理ボツ・シリーズです。

食べやすい一口大に切ったメカジキを塩胡椒して、ニンニク+オリーブ・オイルでソテー。まぁ、それだけで十分美味しいのですが、そこにトマト・ベースのカポナータをソースとしてのせたもの。

当然、旨い。

ですが、すでにやったことの二番煎じの二乗で四番煎じ、いやそれ以上ということです。しかも、カポナータが存在感が強すぎて、下手すると主役と脇役が逆転している感じ。

カポナータ単独で、十分に一品にもなりうるので、ここではさすがに茄子は抜いていますが、それでも味を十二分に主張して、メカジキがカポナータの要素の一つになってしまったというところです。

どんな料理でも、主役は何かをはっきりさせておくことが大事。今回はカポナータを使うなら、量を減らして付け合わせとするのが正解だったようです。

こういうところは、単なる家庭料理として、おかずの一皿として出される分には問題ないかもしれませんが、一品料理としてはあまり褒められたものではないと思いました。

カポナータの野菜をもっと細かく、そして量を少なく、純粋にソースとして使うのが正解のようです。

2022年6月5日日曜日

トマたまカレー・ライス


TOKIOの松岡昌宏とうどんの丸亀製麺が共同開発したのが、トマたまカレーうどん。なんか、去年の秋にけっこう人気だったらしい。

最近、またメニューにリバイバルして、しかもトマたまカレー・・・ライスじゃん。

もはや、うどんはどこにもいない。

なんか、トマトがあるのはわかる。たま・・・卵は? というと、溶き卵にしているので、もにょもにょしているのがそうらしい。

パンチのあるカレーにトマトの酸味が加わるというのは、理にかなっている。ただ、卵は、この量だとどれほどの効果があるんでしょうか。

自分で食べたわけじゃないので、そのあたりはよくわからない。食べた人は、旨い、旨いと言っていました。

2022年6月4日土曜日

突然、"超"豪雨


昨日の朝の天気予報は、天気急変に注意って・・・

わっ、ほんとだ。昼過ぎに、外で何かボツボツと音がしたなと思ったら、窓の向こうは大粒の雨がバシバシと振りだしました。

写真を撮る人ならわかると思うんですが、普通の降りくらいだと、雨を写真にとらえるのはかなり難しい。

シャッター速度を落としていますが、これだけ写るというのはすごい雨だというのがわかってもらえると思います。

ところが、向こうの空は・・・青空やないかい!!

雨雲リーダーを確かめると、このあたりがどうも急激な集中豪雨の範囲のぎりぎり端でした。それにしても、約1時間、すごかった。

2022年6月3日金曜日

マック、みっけ。


鷺沼の国道沿いに・・・マック、みっけ。

おいおい、何をこっち見てんだよ。えっ? ちゃんと前を見て運転しろって・・・

大きなお世話だ。信号で止まったんだから、横を見たっていいだろ。

どうせ、店に入る客じゃないと思ってんだろ。確かにその通りだけど、愛想良くしておけば、いつかは客になるかもしれないよ。

でも、ハンバーガー食べたのって・・・もう、忘れるくらい前だな。たぶん、少なくとも5年は食べてないかも。

嫌いというわけじゃないけど、申し訳ないけど、どうせハンバーガー食べるならモスに行くわ。すまんな。

おっと、前の車が動き出したんで、バイバイ。


2022年6月2日木曜日

プッタネスカ風生鰯のスバゲッティ


イタリア料理で100エントリーという目標が達成できたので、やっと自由の身になれた・・・というほどではないんですが、この間に気がつくと世界情勢は混沌としてきて、国内でも大きな事故があったり、本当に困ったことばかりです。

・・・なので、もちろんイタリア料理ネタは、今後も使いますし、また今まで何気に飲んでいたワインも面白くなってきたので、掘り下げるテーマとしては格好の材料です。ただ、ワインは飲まないとわからないし、値段も高い。そもそも毎晩酔っ払うわけにもいきません。

で、早速、パスタです。

シリーズは終わりにしたんじゃないと、言われそうですが、ある程度系統立ててイタリア料理を追求していたので、時々ちょっと違うボツネタも試していたんですよね。そんなのの一つで、今回は生鰯プッタネイスカです。

プッタネイスカは、オリーブ、ケイパーが入って、アンチョビで味を作ったトマト・ソースで和えたものという理解なんですが、アンチョビ(塩漬け発酵鰯)の代わりに生の鰯を使ってみたというもの。

アンチョビは最初に炒める段階で、バラバラになってしまい、あくまでも調味料的な使い方ですが、さすがに生の鰯を使うと、途端に存在感が増してきます。ただし、アンチョビの深い旨味みたいなものは当然無いわけで、ただのトマト・ソースを絡めた感じ。もちろん、塩気もないですから、味見して塩を追加しました。

そこで、もう一つ思いついたのは、生鰯に足りないものを補うのに魚醤を使ったどうか、ということ。イタリアにはコラトゥーラという魚醤があるんですよね。ただ、値段も高いし、そもそも手元にない。そこで、冷蔵庫にあった・・・ナンプラーを使ってみました。

ナンプラーはタイ料理で活躍する魚醤で、これを入れるとタイカレー等の旨さが倍増し、スーパーで簡単に安く手に入ります。で、結果としては、まったく違和感なく美味しくなりました。

まぁ、こういうのもありだと思いましたが、あくまでも「プッタネイスカ風」です。いろいろと食材が余っている時は、こんな使い方もあるということですね。

2022年6月1日水曜日

イタリア料理 中締め


イタリア料理をそれなりに勉強して作りまくってきましたが、まだまだ本場でよく食べられる料理は次から次へと見つかります。さすがにそれらを全部を試しに作るわけにもいきませんので、この辺である程度区切りはつけてもいいのかなと思いました。

まずは、パスタの話から始めて、前菜料理、肉料理、魚料理、野菜料理、そして自家製のピッツァと生パスタ。さらに米料理、スープ料理、日本独自のアレンジ料理、日本のイタリア料理風のものなどなど・・・多少の前後はありますが、ある程度系統立てて勉強したつもりです。

コロナ渦による飲食業界の危機は、多くの有名シェフたちがネットを利用して多くのレシピを動画として公開する潮流を生み出しました。今回、自分がイタリア料理にはまったきっかけも、青山にある超有名高級イタリア料理レストランであるリストランテ・アクアパッツァのオーナー・シェフである日高良美氏のYouTubeを拝見したところから始まっています。

YouTubeチャンネルを元にした書籍を買ってはみたものの、やはり文章と写真だけ見ていても、なかなか料理を作る過程と出来上がりがピンと来ない。ところが、動画の威力は絶大で、なるほどこれなら作ってみようと思わせるものがたくさんありました。

さらにいろいろ探していると、Chef Ropia料理人の世界(長野市のリストランテ・フローリアの小林論史シェフ、料理人YouTubeの草分け)、ファビオ飯(若き天才料理人であるファビオ氏)をはじめとして、多くの料理人の方々の名前を知ることができました。

彼らから学んだイタリア料理は・・・大それたことを言うとお叱りを受けそうですが、一言で言えば「地方ごとの様々な郷土料理」であるということに尽きるようです。イタリア料理と言うジャンルは無くて、地方料理があるだけだとというのもよく言われていること。また「マンマ(母親)の味」とも言われるのは、それぞれの各家庭の味を大切にしているわけです。

そして、食材それぞれの素材をしっかり生かす調理をすることが基本。びっくりするくらい余計なものは入れない。山ほどいろいろな調味料が使われているように思っていましたが、基本的には味のベースはほぼ塩と胡椒だけ。もちろん、時には他のスパイス類も使いますが、それが普通ではありません。野菜や生ハム、アンチョビなどが調味料の役割を担っていることにも驚かされました。

もちろん、プロの料理人の方々は、その中で最高に味を引き出すために、たくさんの目に見える、あるいは見えないようなテクニックを駆使しているわけで、自分のような素人が一朝一夕に同じものは作れません。それでも、最低限のイタリア料理の基礎だけは理解できたように思います。

日本のシェフ達の料理はわかりやすく参考になりますが、本場のイタリアでは本当のところどうなんだろう。作っているうちにそういう疑問がでてきました。その解答を探すために用意したのが、「シルバースプーン」という本で、何と60年以上イタリアの家庭で料理のバイブルとして愛されているもの。

2000以上のレシピが収載され、総ページは1500ページに及ぶ超重量級の本です。そのうち写真が掲載されているのは400レシピですが、写真が無くても読むと雰囲気が理解できるくらいにはなり、こちらも随分と参考にさせてもらいました。

また、料理は実は理科系的な知識も関係しているので、科学的な知見を勉強するために揃えたのが「料理の科学大図鑑」という本で、ビジュアル重視の作りで端的に理解しやすい。またイタリア・ワインについても「プロフェッショナルのためのイタリア・ワイン・マニュアル 2021年版」が大いに参考になりました。イタリア・ワインの生き字引、宮嶋勲氏が監修しており、プロフェッショナルのためとはなっていますが、初心者でも知りたいことが丁寧に解説されています。

これからも、新たな料理にチャレンジするし、お気に入りをリピートすることも多々あるのと思いますが、一度中締めとしたいと思います。