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2022年4月4日月曜日

ペーシェ・スパーダ

 メカジキ(Pesce spada、英語ではSwordfish)というと、海釣り好きな方は、大型で暴れるので一度はチャレンジしたくなる魚。学問的にはスズキ目カジキ科で、仲間にはマカジキがいます。あれっ? カジキマグロじゃないの、と思ってしまうかもしれませんが、マグロはサバ科マグロ族で、カジキマグロという魚はいない。

メカジキは、イタリア料理でも、よく使われ海鮮食材の一つ。シチリア島の周囲に回遊してくるらしく、いろいろな調理法で食されています。日高シェフはシチリアのレストランでも修業したそうで、「メカジキの食いしん坊風 (Pesce spada alla ghiotta)」という料理を紹介しています

ただ、「食いしん坊風」という意味がネットを探してもよくわからない。料理を想像できる呼び名なら「シチリア風メカジキのソテー」が正しいかもしれません。シチリア風という表現は、シチリアの特産品を使うということで、ここではメカジキ以外にも、ケイパーなどが使われます。


よくスーパーで売っている切り身に塩胡椒。まずはステーキとして焼いていきます。美味しそうになったところで、白ワインをメカジキが浸るくらいに入れ煮込んでいきます。ここで、粗みじんにした玉ねぎとトマト、そしてケイパーを加えます。

煮詰まってきたら、オリーブオイルを回しかけて乳化させパセリを散らして出来上がり。メカジキの身も硬くならず、ワインの酸味とトマトの旨味が加わって、どんどん食べてしまえます。もう、まるで食いしん坊のよう・・・って、そういうことからのネーミングでしょうか。なお、この時は残念ながらケイパーを切らしていたので、オリーブの実で代用しています。

それと、同じようなメカジキのソテーなんですが、日高シェフの店の厨房風景で、じゃがいものピューレを下敷きにしている動画があったので真似て応用してみました。


煮たじゃがいもを潰し、本来は裏ごしするんでしょうけど、素人的にはそのまま牛乳と合わせて火を通した感じです。焼いたメカジキを上にそっと乗せて、ジェノベーゼ・ソースを回しかけ、パルミジャーノ・チーズを振りまいて出来上がり。

同じソテーですが、酸味のかわりにじゃがいもの甘味が引き立ち、これもまた食いしん坊になれる一品です。