2022年4月1日金曜日

ピッツァの話 2 生地の作り方

本来、ピッツァを焼くには専用の窯が必要だったりして、しかも薪の窯だと400度以上の高温でわずか数分の短時間で焼ける職人技が必要です。

ですが、多少のことは目をつぶれるのなら、オーブンがある家では簡単に自家製ピッツァが作れます。というわけで、挑戦しました。

最初のステップは生地作り。パンの心得がある方なら何にも心配はありません。パンよりも簡単です。そうじゃない方も、そこら中が小麦粉で白くなることさえ覚悟できれば大丈夫です。

小麦粉は強力粉 250g と薄力粉 50g を用意します。塩 3g、ドライイースト 5g、オリーブオイル 大さじ1杯を入れてよく混ぜ合わせます。そのままボールなどの中てやってもいいんですが、平たい場所に山盛りにすると雰囲気が出て楽しい。

真ん中をほじくって穴を作ったら、ぬるま湯を少しずつ入れていき、周りの粉をすこしずつ落とし込むようにしていきます。最終的にお湯の量は150mlです。だいたい混ざったら、とにかく手のひらを押し付けるように何度も何度もこねます(ここが大事)。5分くらい肉体労働をしたら、生地が滑らかになり、1枚分ずつ丸くして常温で放置して一次発酵をさせます。


ちなみにこれは、直系26cmくらいで厚めの生地2枚分というところ。家庭用オーブンだと、大きさがギリギリかもしれません。実際自分も、この量を3枚分にして薄めの生地を作ってちょうどよかった。

数時間で1.5倍くらいに膨らんだらOKですが、より美味しくしたければ冷蔵庫で一晩寝かすのが良い。さて膨らんだ生地から発生したガスを追い出すように押し付けて、さらに30分程度そのまま放置して二次発酵させる。

さていよいよ丸く平たく伸ばすわけですが、間違ってもどこかのお店で観たような手のひらに乗せて空中でぐるぐる回そうなんてことは考えてはいけません。小麦粉をふりまいた平たい場所で、各方向に少しずつ伸ばしていけば何となく丸くなります。できるだけ厚みは均一になるように心がけることが大事で、形は二の次です。

形ができたら、トマトソースを塗り広げ、チーズを散らして、好みのトッピングをしたらあとは手早くオーブンに投入して焼くだけです。


生地作りと並行してやる次の大事なステップは、基本のトマト・ソース作り。イタリアの細長いトマトの絵が描かれた缶詰を用意します。できればホールトマトが良い。たいてい400gの容量なので、これに対して塩を4g入れてホールを潰すようにかき混ぜれば完成。これが一番簡単。

ひと手間かけたければ、みじん切り玉ねぎをしっかり炒め、オリーブオイルとみじん切ニンニクの中にトマト缶と共に入れて、2/3~1/2程度に煮詰めます。最後に適度な味になるように塩を入れて出来上がりです。

オーブンはあらかじめ高熱になっていることが物凄く重要なので、必ず予熱をすることを忘れてはいけません。薄い生地は250度で5~10分程度、厚い生地は200度で10~15分程度のようですが、機種によってけっこう癖があるので、経験的に調整するしかありません。

たいてい予熱に10分くらいは必要なので、予熱を開始したら生地を丸くしてソースを塗ってトッピングというのが丁度よい感じです。さすがに専用窯のような丁度良い焦げ具合とはいきませんが、味はまったく問題なく焼き立ては本当に美味しい。

問題は、どうやってオーブンに入れるか。ピザピールと呼ばれる大きくて平たいフライ返しみたいなものがあればいいんですが、無い場合は工夫が必要。アルミホイルの上にのせて、そっと持ち上げてアルミホイルごと入れるとか、できるだけ小さめの生地にして我慢するとか・・・

実働時間は、前半の生地作りで20分、間に数時間休憩をはさんで後半で30分程度。半日ひまなら十分に作って楽しく、食べて美味しい、と言うことなしです。