イタリア料理は、素材の味を大事にする意識が高い印象で、調味料で味を修飾することはあまりしないように思います。従って、辛い味付けをする場合でも、あくまでも素材を引き立てるため。
実際、日高シェフがイタリアで修業時代に、日本人的ペペロンチーノ・パスタをまかないとして作ったら、仲間の料理人からはニンニク臭すぎ、唐辛子辛すぎと言われたということです。ましてや、辛さを楽しむいわゆる「激カラ」みたいなものはほとんどありません。
とは言っても、辛味は美味しさの重要な要素の一つ。辛味は食欲を増進し新陳代謝を促進するので、特徴を知って、うまく使いこなせれば料理がワンランク上がるということ。
コショウ (胡椒、ペッパー、パイパー)
スパイスの王様とも呼ばれ、ピペリンなどによる辛味とピネンなどによる香りが好まれ、世界中の料理に古くから用いられています。もちろん、イタリア料理でも多くの場面で活躍しますので、できればミルで挽きたての香りの強い状態で使いたい。
一般的に最も使われているのが黒胡椒。完熟前の緑色のコショウの実を乾燥させたもので、黒くなった外皮に辛味成分が多く含まれます。乾燥させず、そのまま塩蔵したのは青胡椒です。
完熟して赤くなったコショウの実を発酵後に外皮を取り除いたものが白胡椒で、辛味は減りますが独特の風味が好まれます。完熟実を乾燥させたものは赤胡椒。一般にピンクペッパーと呼ばれるのはコショウボクの実で、辛味はなくコショウとは別物。
唐辛子 (チリペッパー、カイエンペッパー、ペペロンチーノ)
からし菜の種を単純にすり潰したものは一般には和辛子と呼ばれ、通常粉末を水で練った物が使われます。含まれるシニグリンが水と混ざることでアリルイソチオシアネートという辛味になりますが、風味は時間と共に失われます。
一方、洋がらしは同類のシロガラシの種が使われ、和辛子に比べると辛味はマイルド。西洋料理で一般的に使われるものはマスタードと呼ばれ、洋がらしに酢・糖などの調味料を加えて加工したもので、アメリカでは練ってターメリックを加えたイエローマスタード、ヨーロッパでは粒入りがよく使われます。フランスでは、ワインビネガーやブドウ果汁で練るデジョンマスタードが有名です。
スパイスの王様とも呼ばれ、ピペリンなどによる辛味とピネンなどによる香りが好まれ、世界中の料理に古くから用いられています。もちろん、イタリア料理でも多くの場面で活躍しますので、できればミルで挽きたての香りの強い状態で使いたい。
一般的に最も使われているのが黒胡椒。完熟前の緑色のコショウの実を乾燥させたもので、黒くなった外皮に辛味成分が多く含まれます。乾燥させず、そのまま塩蔵したのは青胡椒です。
完熟して赤くなったコショウの実を発酵後に外皮を取り除いたものが白胡椒で、辛味は減りますが独特の風味が好まれます。完熟実を乾燥させたものは赤胡椒。一般にピンクペッパーと呼ばれるのはコショウボクの実で、辛味はなくコショウとは別物。
唐辛子 (チリペッパー、カイエンペッパー、ペペロンチーノ)
一般に使われるほとんどの唐辛子は Capsicum annuum の完熟した赤い実を乾燥させたもの。仲間にはピーマン、パプリカ、シシトウなどもありますが、これらは辛味は少ない。辛さの成分はカプサイシンで、時に粘膜を傷つけます。実は自分も小学生の時、生の唐辛子を口に入れて腫れてひどい目にあったことがあります。
通常、食品としては鷹の爪と呼ばれ、辛味をつけるだけの場合は調理の途中で取り出します。そのまま残して仕上げる場合は、薄く輪切りにしたものが使われます。赤唐辛子の辛さは加熱によって強まりますが、完熟前の緑色の青唐辛子は加熱によって辛味が和らぐことが知られています。ちなみに「柚子胡椒」の胡椒は青唐辛子です。
辛子 (マスタード、モスタルダ)通常、食品としては鷹の爪と呼ばれ、辛味をつけるだけの場合は調理の途中で取り出します。そのまま残して仕上げる場合は、薄く輪切りにしたものが使われます。赤唐辛子の辛さは加熱によって強まりますが、完熟前の緑色の青唐辛子は加熱によって辛味が和らぐことが知られています。ちなみに「柚子胡椒」の胡椒は青唐辛子です。
からし菜の種を単純にすり潰したものは一般には和辛子と呼ばれ、通常粉末を水で練った物が使われます。含まれるシニグリンが水と混ざることでアリルイソチオシアネートという辛味になりますが、風味は時間と共に失われます。
一方、洋がらしは同類のシロガラシの種が使われ、和辛子に比べると辛味はマイルド。西洋料理で一般的に使われるものはマスタードと呼ばれ、洋がらしに酢・糖などの調味料を加えて加工したもので、アメリカでは練ってターメリックを加えたイエローマスタード、ヨーロッパでは粒入りがよく使われます。フランスでは、ワインビネガーやブドウ果汁で練るデジョンマスタードが有名です。