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2022年6月1日水曜日

イタリア料理 中締め


イタリア料理をそれなりに勉強して作りまくってきましたが、まだまだ本場でよく食べられる料理は次から次へと見つかります。さすがにそれらを全部を試しに作るわけにもいきませんので、この辺である程度区切りはつけてもいいのかなと思いました。

まずは、パスタの話から始めて、前菜料理、肉料理、魚料理、野菜料理、そして自家製のピッツァと生パスタ。さらに米料理、スープ料理、日本独自のアレンジ料理、日本のイタリア料理風のものなどなど・・・多少の前後はありますが、ある程度系統立てて勉強したつもりです。

コロナ渦による飲食業界の危機は、多くの有名シェフたちがネットを利用して多くのレシピを動画として公開する潮流を生み出しました。今回、自分がイタリア料理にはまったきっかけも、青山にある超有名高級イタリア料理レストランであるリストランテ・アクアパッツァのオーナー・シェフである日高良美氏のYouTubeを拝見したところから始まっています。

YouTubeチャンネルを元にした書籍を買ってはみたものの、やはり文章と写真だけ見ていても、なかなか料理を作る過程と出来上がりがピンと来ない。ところが、動画の威力は絶大で、なるほどこれなら作ってみようと思わせるものがたくさんありました。

さらにいろいろ探していると、Chef Ropia料理人の世界(長野市のリストランテ・フローリアの小林論史シェフ、料理人YouTubeの草分け)、ファビオ飯(若き天才料理人であるファビオ氏)をはじめとして、多くの料理人の方々の名前を知ることができました。

彼らから学んだイタリア料理は・・・大それたことを言うとお叱りを受けそうですが、一言で言えば「地方ごとの様々な郷土料理」であるということに尽きるようです。イタリア料理と言うジャンルは無くて、地方料理があるだけだとというのもよく言われていること。また「マンマ(母親)の味」とも言われるのは、それぞれの各家庭の味を大切にしているわけです。

そして、食材それぞれの素材をしっかり生かす調理をすることが基本。びっくりするくらい余計なものは入れない。山ほどいろいろな調味料が使われているように思っていましたが、基本的には味のベースはほぼ塩と胡椒だけ。もちろん、時には他のスパイス類も使いますが、それが普通ではありません。野菜や生ハム、アンチョビなどが調味料の役割を担っていることにも驚かされました。

もちろん、プロの料理人の方々は、その中で最高に味を引き出すために、たくさんの目に見える、あるいは見えないようなテクニックを駆使しているわけで、自分のような素人が一朝一夕に同じものは作れません。それでも、最低限のイタリア料理の基礎だけは理解できたように思います。

日本のシェフ達の料理はわかりやすく参考になりますが、本場のイタリアでは本当のところどうなんだろう。作っているうちにそういう疑問がでてきました。その解答を探すために用意したのが、「シルバースプーン」という本で、何と60年以上イタリアの家庭で料理のバイブルとして愛されているもの。

2000以上のレシピが収載され、総ページは1500ページに及ぶ超重量級の本です。そのうち写真が掲載されているのは400レシピですが、写真が無くても読むと雰囲気が理解できるくらいにはなり、こちらも随分と参考にさせてもらいました。

また、料理は実は理科系的な知識も関係しているので、科学的な知見を勉強するために揃えたのが「料理の科学大図鑑」という本で、ビジュアル重視の作りで端的に理解しやすい。またイタリア・ワインについても「プロフェッショナルのためのイタリア・ワイン・マニュアル 2021年版」が大いに参考になりました。イタリア・ワインの生き字引、宮嶋勲氏が監修しており、プロフェッショナルのためとはなっていますが、初心者でも知りたいことが丁寧に解説されています。

これからも、新たな料理にチャレンジするし、お気に入りをリピートすることも多々あるのと思いますが、一度中締めとしたいと思います。