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2012年7月21日土曜日

ホンダもがんばる

こどもがそろそろ夏休みというご家庭も多いと思いますが、梅雨明けと思ったら、いきなりやたらと涼しくなって、水を差された感じですね。だから、気象庁ははっきりと梅雨明け宣言をしなくなったわけですが。

さて、昨年は震災の影響で、どの自動車メーカーも挽回に必死。業界の雄トヨタは、プリウスからの派生車である、大きめのプリウスαと小さめのアクア、そしてPHVプリウス、さらにノーマル・プリウスのマイナーチェンジで攻勢をかけました。

一方、ハイブリッドカーでトヨタに何とか対抗しているホンダの方はと言うと・・・防戦一方かと思うと、意外とそうでもない、ホンダのドル箱はフィットで、そこから派生したフィット・ハイブリッドやフィット・シャトル、ハイブリッド専用車種のインサイトに加えて、小さめワンボックスのフリードとスパイクにハイブリッドをのせて、けっこうがんばっている。

これまでは、ホンダのハイブリッドはコンパクトなシステムで、既存車種に追加で載せやすいという利点を生かしてきました。人気のある車種に搭載することで、バリエーションを増やして、購入者の希望に添いやすくしているということでしょうか。

もちろんトヨタもエスティマ、ハリアー、クラウンなどにトヨタのハイブリッドを載せていたりするんですが、いかんせんシステムが重すぎるのか、それほど燃費に向上していない。実際、それほど宣伝してませんもんね。

ホンダのフィットは現行の型が二代目ですが、来年いよいよメジャーチェンジされ三代目が登場する予定です。いままでのシステムを大幅に見直すようで、ワンモーターからツーモーターにかわるという話もでています。

同時にフィット派生車種を増やすとされており、コンパクトSUVやセダンのフィットも登場すると噂されています。街乗りをターゲットに使い勝手を重視して、「あなたにフィット」することに重点を置いた設計思想がどこまで残るかが興味ありますね。

一種類しかなければ、その車が欲しいという人が購入し、嫌な人は最初から候補にあげません。いろいろなタイプを用意していくと、購入者からのいろいろな要望に添っていくことになり、その分車の本来の特徴が薄れて生きやすい。

ホンダとしてはドル箱のフィットという名称を生かしていきたい、ベースの共通化でコストダウンをはかりたいという思惑があるわけですが、派生車種を増やしてかえって本家フィットの売れ行きに影響しないかと心配したりもします。

いずれにしても、トヨタの牙城を崩せるかどうかは、新しいハイブリッド。システムの性能が最も関係するでしょう。簡単にいえば、これまでは電気自動車にもなれるトヨタと電動アシストにすぎないホンダという決定的な差があったわけです。

燃費的には、まったく同じ車でないと比較しずらいのですが、だいたい同じ車格で考えれば、トヨタに一歩リードを許していることは間違いありません。ハイブリッドの最も利点は燃費ですから、価格ではなく性能の勝負を期待したいところです。

いずれにしても、ハイブリッドという技術は今後最大でも20年間程度の過渡期的なものでしょぅから、自動車メーカーが"NEXT"をどう見ているかが一番注目すべき点。20年後はトヨタやホンダのエンブレムのかわりに、ソニーやパナソニックのシールが貼られているかもしれません。