2012年3月22日木曜日

整形外科

整形外科とは・・・まぁ、自分のような者が、たいそうに書くのは恐縮ですが、どうしても整形外科という診療科が扱う病気について、よく理解されていない方が少なくない。

整形外科は、運動器の病気と外傷を扱います。と書くと簡単なんですが、運動器というのが、またよくわからない。運動器は骨と筋肉、そしてそれを動かす信号を伝える神経が含まれてきます。でも、一般にはエネルギーを送るための血管は含まれません。

場所でいうと、首から下。背骨と骨盤、そして手足が中心。首は頭の続きで脳神経外科が扱う場合もあります。手足でも表面、つまり皮膚の問題は皮皮膚科、あるいは形成外科。よく間違えられるのが美容整形。通常は、美容は形成外科の中に含まれます。神経や筋肉の病気で手術の対象にならない疾患は、神経内科のテリトリー。

扱う病気の種類はなんでもありです。外傷としては、骨折、脱臼、捻挫、打撲、切り傷、擦り傷。細菌のような微生物が原因の感染症、骨や筋肉の腫瘍、関節炎・筋肉炎などの炎症性疾患、先天的な構造的な問題、加齢性変化による痛みなどがあります。

こうやって書いてみると、やっぱりよくわからないですよね。結局いろいろな科とオーバーラップしていることが多いので、なかなか明快な線引きができていないということでしょか。

特に自分のように開業医ともなると、手術的な治療をしているところはめったにない。そうすると整形外科ではなくて「整形内科」となってしまい、ますます他の科とも違いが曖昧になっていくわけです。

とりあえず手足、首・腰を中心とした痛み・しびれなどの問題は、とあえず受診していただいてかまいません。関節リウマチや痛風は代表的な整形外科的な病気です。こちらもおろそかにはできません。