2012年3月31日土曜日

花束


年度末。数年後には大学の秋入学に伴い、8月末とかが年度末になるかもしれませんが・・・

何にしても、今のところは生活は1月から12月、社会の動きは4月始まりの3月終わりを一つの区切りにしているわけです。

昔は、大学に所属していると、医局人事ということで毎年のようにあっちの病院こっちの病院という具合に出向したものです。だいたいこの時期には送別会があって、31日に病棟をまわって担当の患者さんに挨拶し、医局の机を片付けて上司にお礼を言って病院を出る。

花束や記念品をいただいたりして、随分と恐縮することもありました。初めて出向した病院では、最後に整形外科医長先生に打腱器(膝の下を叩いたりして反射を見る道具)をいただき、これは今でも使っています。次の出向先では、おばあさんの婦長から折りたたみ傘をいただき、これも最近まではなんとか使えていました。

女子医科大学に移籍する前の最後の出向では、送別会でたくさんの花束をいただいたのが印象に残っています。花束は、いつまでも長持ちするわけではありませんが、次の勤務先の仕事に入るといつまでも感傷にひたっているわけにもいかないので、1週間くらいがちょうどいいのかもしれません。

開業医は次はありませんから、自分が送別されることはない。去っていく人を見守るだけです。次の場所でも、しっかりと働いてくれることを祈っているしかありません。外から見ると、うちのクリニックのいいところをあらためて気がつくことがあるでしょうし、実は良くない点があったこともわかるかもしれません。いいところを積み重ねてくれるのなら、送別することもあながち寂しいことばかりではありませんね。