2009年12月7日月曜日

地域医療連携協議会

今夜は、医師会の開業医と地域の中核病院とが、いかにうまく病診連携をしていくかを相談する会。基本的には、大きな病院は紹介患者を増やしたいし、開業医は逆紹介患者を増やしてほしいわけです。

この手の問題は、自分が医者になった頃にもあったわけで、ある意味永遠の課題かもしれません。基本的な診療報酬の制度が病院でも開業医でも、大きな違いがないことが根本的な問題のベースにあると思うんですよね。

病院だって経営がかかってますから、大学病院は赤字で当たり前とは言っても、年間何億円も捨てるわけにはいかない。一定の収益を上げるためには、医療機関は簡単に言うと患者数の増加が一番早道。同じ診療報酬という土俵の上では、本来開業医と大病院はライバルでもありうるわけです。

かぜ程度で大学病院を受診する方がいることは事実で、そういう患者さんが勤務医を疲弊させている原因の一つであるとも言えます。ですが、その一方、開業医が信頼されていないのかもしれないという問題もきっと潜在しているのかもしれない。

診療報酬制度で、やれることをはっきりとした差として出せば、それぞれの役割分担がはっきりするかもしれません。

しかし、そこで単純にはいかないのは、開業医はPrimary Careだけではなく、ある程度の専門性も求められているということです。

うちのようなクリニックでも、単純な整形外科だけでは特徴が無く現代では生き残っていけない。リウマチという専門性があるから、何とか続けていられるというのも事実なのです。リウマチについては、近くの中核病院には「専門医」がいないので、こればかりは譲れません。

となると、Primaryだけやっていろと言われても困ってしまうわけです。結局、堂々巡りで、元に戻ってしまいます。いやいや、困った物です。

開業医でできることは限られています。でも、大病院ではできないこともたくさんある。あとはFace to Faceで、お互いを知ることからはじめるしか無いのかも知れません。そういう意味で、大切な会議の一つなのでした。