YESというのは、70年代に「プログレッシブ・ロック」というくくりで活躍したロック・バンド。特にクラシック音楽の味付けがあったり、変拍子(5拍子とか7拍子)を多用することを特徴とした、かなり高度なテクニックと知識を売り物にしていました。
だからといって、やたらと難解ということはなく、しっかりとノリノリになれる音楽であったことはすごいことです。音楽とは直接関係はありませんが、今のようなネット社会ではYESをクグろうとしても、一般的な名詞なだけに、なかなか難しいのには困ったものです。
YESSONGSは、彼らの1973年のライブのなかからよりすぐりを集大成したライブ・ベスト盤で、当時のLPで3枚組という超大作だったのです。
もう40年近く前の録音なのですが、今でも十分に聴き応えのある演奏です。スタジオなら可能でも、ライブでは無理だろうと言われていた楽曲でしたが、見事に整理してほぼそのままステージで再現しているのには驚きですし、さらにその中にアドリブも織り込まれているところは、もう神業としか言いようがありません。
やっぱり、この頃の音楽はいいわぁ。何年かごとに、必ず聴きたくなるのも当然。でも、本当はこういう本気でたたみかける音楽を、最近の若者にも是非聴いてもらいたいと思うのでした。