こうすると、次々に広がって、どんどんお気に入りが増えていくんですよね。それぞれを掘り下げていくと、際限なく聴きたくなる音楽が出てくるので楽しくてしょうがない。
クラシック音楽は、特に「限られた資源」ですから、何となく聴いているとすぐに聴くものが無くなってしまいます。
そのうちいろいろな作曲家のピアノ曲を掘り下げているうちに、室内楽、中でもシューベルトが気に入った。有名どころの室内楽を漁り尽すと、オーケストラ物ですが、たまたま選んだのがガーディナーのベートーヴェンの交響曲全集。
ここで古楽演奏に出会い、いっきにバッハのカンタータの世界へ突入し、宗教音楽全般からシューベルトの歌曲へたどり着いてしまいました。
で、結局流れに乗り切れず、何度も挫折を繰り返している最後の砦、自分にとってのエベレストとでも言えるのが歌劇、オペラの世界。
現代音楽については、基本的に無い物としています。確かに存在しているのですが、基本的に無調性の音楽は聴いて楽しくない。ジャズでもクラシックでも理解不能で、それに価値を見出したことはありません。
宗教音楽の多くが声楽を含むので、その流れでガーディナーのモーツァルト歌劇はいくつか聴きました。ビデオ映像があるものは、物語の流れがわかりやすく何とか視聴できたのですが、音だけとなると内容が理解できないのでどうも今一つです。かといって、2~3時間かかるオペラをじっくり見入る時間はなかなかありません。
特に宗教音楽での声楽から入ったので、有名どころが多いイタリア歌劇でのビブラート多めの派手な歌い方はどうも好きになれない。
歌手としてはメゾ・ソプラノのフォン・オッターを気に入ったので、クラシックにとらわれない幅広い取り組みは興味深くいろいろ楽しめる。
ということで、今のところとっかかりとして進行中の作戦があります。まったく問題なく楽しめるようになった宗教曲から派生したバロック歌劇、つまりモンテヴェルディ、ヘンデル、そしてグルック、パーセルあたりで、フォン・オッターが参加しているものを漁ってみようということ。
何もそこまでして歌劇(エベレスト)を聴こうとしなくてもいいんじゃない? という声が聞こえてきそうですが、あえて言いましょう。
「そこに山(オペラ)があるからさ」と。なんじゃそりゃ!!