一番高価と言っても、定価で5000円くらいのものなんですが、普段使いのボールペンからすれば、だいぶ高いものです。
一般の外国の万年筆メーカーとしては、一般的にはあまり知られていませんが、ドイツの老舗ブランドで歴史があります。
1761年にニュルンベルクでカスパー・ファーバーが鉛筆を作り始めたのがスタート。1851年に後継者のローター・フォン・ファーバーが鉛筆の六角形で長さ・太さ・硬度の基準を制定し、これが今でも標準仕様として通用しているんです。
その後ローターの孫娘のオッテリーが嫁いだ先と名前を合わせてファーバーカステル伯爵家と改め、現在も伯爵家が経営しているそうです。
伯爵コレクションと名付けられたシリーズは、どれも10万円以上するようなもので、さぞかし書き味が良いんだろうと思いますが、さすがに手が出ません。
これのペン先は当然ステンレスで、しかもEF(極細)ですから、カリカリ感はあるのですが、普通の安い万年筆とは一線を画する書き味です。外国のEFは日本のFくらいとよく言われていますが、これはまさにEFの細さです。
軸も細めでスタイリッシュなんですが、細いと書き疲れしやすいところが、重さのバランスがいいのか、意外と手に馴染む感じが好ましい。
ちょっとだけ高級感も感じられて嬉しい逸品というところでしょうか。