2025年12月14日日曜日

今年の映画


邦画の興行収入成績ランキングというもので、最近は「国宝」が、実写映画としては22年ぶりに「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の173億円を抜いてトップに躍り出たという話題で盛り上がりました。

それでも、邦画全体しては第8位。なんと第1位から第7位まで、すべてアニメ映画が占めている。実写映画で次にランクインするのは、「南極物語(1983)」で第20位。第10位から第19位もアニメです。ちなみにここまで17作品のアニメの中でスタジオ・ジブリが5作品、新海誠監督作が3作品入っています。

基本的にアニメはほとんど興味が無いので、どうでもいい・・・というと語弊がありますが、自分の場合は映画の世界では、基本的に人間が演技するのを見たいという気持ちが強い。そんな中でも、数少ないアニメ映画として繰り返しみたくなるのが「AKIRA」です。

最初の公開時には、製作費10億円に対して興行収入は7億5千万円で赤字だったので、ランキングにはまったく登場しませんが、その後どんどん話題になり現在までに全世界で50億円を超す収入となっていて、まさにカルト映画という冠名が相応しくなっています。

つまり、興行収入ランキングは、大ヒットした映画を探す目安のひとつではありますが、それが必ずしも名作というものではないことに注意しないといけません。そもそも名作という評価をするための基準はいろいろですし、名作と感じるのも個人の感性によってばらばらです。

日本の代表的な映画評論雑誌である「キネマ旬報」で、オールタイム・ランキングを確認すると第1位は「東京物語(1953、小津安二郎監督)」、第2位は「七人の侍(1954、黒澤明監督)」、第3位は「浮雲(1955、成瀬巳喜男監督)」といった、間違いのない常連が並びますが、ベスト10のほとんどが昭和前半の作品です。もちろん名作であることに異論はありませんが、リアルタイムで初公開時に見たという人はどれだけいるんでしょうか。

比較的新しいそうなのは、第7位の「太陽を盗んだ男(1979、長谷川和彦監督)」、第10位の「家族ゲーム(1983、森田芳光監督)」・「台風クラブ(1985、相米慎二監督)」で、30位までに21世紀の映画は入っていません。また30位まででアニメは「風の谷のナウシカ(1984、宮崎駿監督)」の一つだけが入りました。

オールタイム・ベストとなると、やはり古いものほど有利ですし、一度名作と評価されるとそれ価値を下すわけにはいかないという事情もありそうです。それだったら、キネマ旬報は毎年、その年の優秀作を発表しているので、21世紀の最優秀作品と評価されたものを確認してみましょう。※印は日本アカデミー賞作品賞受賞も受賞したもの。

2001 「GO(行定勲監督)」
2002 「たそがれ清兵衛 (山田洋次監督)」※
2003 「美しい夏キリシマ(黒木和雄監督)」
2004 「誰も知らない(是枝裕和監督)」
2005 「パッチギ(井筒和幸監督)」
2006 「フラガール(李相日監督)」※
2007 「それでもボクはやってない(周防正行監督)」
2008 「おくりびと(瀧田洋二郎監督)」※
2009 「ディア・ドクター(西川美和監督)」
2010 「悪人(李相日監督)」
2011 「一枚のハガキ(新藤兼人監督)」
2012 「かぞくのくに(ヤン・ヨンヒ監督)」
2013 「ペコロスの母に会いに行く(森崎東監督)」
2014 「そこのみて光輝く(呉美穂監督)」
2015 「恋人たち(橋口亮輔監督)」
2016 「この世界の片隅に(片淵須直監督)」
2017 「夜空はいつでも最高密度の青色だ(石井裕也監督)」
2018 「万引き家族(是枝裕和監督)」※
2019 「火口のふたり(荒井晴彦監督)」
2020 「スパイの妻 (黒澤清監督)」
2022 「ドライブ・マイ・カー(濱口竜介監督)」※
2023 「ケイコ 目を澄ませて(三宅唱監督)」
2023 「せかいのおきく(阪本順治監督)」
2024 「夜明けのすべて(三宅唱監督)」

まぁ、キネマ旬報ですから、やや芸術性に力が入って、エンタメとして面白さは二の次になっている感じはしますが、そこそこ妥当なラインナップというところでしょうか。

さて、いよいよ今年は? という話なんですが、そもそも映画館に足を運ぶなんて面倒くさがりの中途半端な映画ファンとしては(時間も無いけど)、配信やDVD・Blurayでしか鑑賞していないので、リアルタイムからかなり遅れ気味です。

2025年公開の作品としては、「新幹線大爆破」、「室町無頼」、「ショウタイム7」、「アンダーニンジャ」、「ババンババンパイア」、「ファーストキス 1ST KISS」、「フロントライン」の7本しか見ていません。

興行収入もまだはっきり確定した数字はないのですが、いずれにしても実績・評判では「国宝」がぶっちぎりなのは間違いない。各賞に輝く二宮和也樹円の「8番出口」、山田洋二・木村拓哉・倍賞美津子で評判の「東京タクシー」、福山雅治・有村架純共演の「ブラック・ショーマン」、今年破竹の活躍を見せた山田裕貴は「木の上の軍隊」・「ベートーヴェン捏造」・「爆弾」の3本なども注目作です。

その他にも「かくしごと」、「おーい、応為、」、「おいしい給食 炎の修学旅行」、「ナイトフラワー」、「遠い山なみの光」、「宝島」、「かくかくしかじか」、「平場の月」、「ドールハウス」、「君の顔では泣けない」・・・まだまだあるかもしれませんが、思い出すのはこんなところ。

日本国内だけでも年間数百本の映画が作られているわけで、それらの評価はピンキリですが、少なくとも、洋画に比べて元気がある。大金を費やしてCGてんこ盛りのヒーロー映画ばかりになってしまったハリウッドには、魅力が無くなったと思っている人は多いのではないでしょうか。お金をかけていない分、邦画には中身で勝負の作品が多いように思います。これからタイミングがきたら、これらのタイトルを少しずつ見ていきたいものです。

2025年12月13日土曜日

落ち切らない葉


落葉樹は、秋から冬にかけて葉をすべて落として、春になると新芽を出す樹木の事。

葉を落とすのは、水分を無駄に無くさないため。

でも、最近の気候変動のせいなのか、紅葉もなんだかモヤモヤが残るし、そもそも葉が落ち切らない木が多くないですか?

普通、12月に葉が残っているなんてありましたっけ。

熊だって冬眠しないかもとか言われてますが、一緒にはできませんけど、とにかく日本中
の四季がどんどん変わってしまうようで寂しいですね。

2025年12月12日金曜日

ズワイガニ


昨今、まぁ手が出る価格で蟹を食べようと思うと、ほぼズワイガニ一択という感じがします。

本当のことを言うと、一番食べた気がするのはタラバ。肉々しくて、食べ応えがあります。

でも、タラバガニを食べたのは・・・・もう30年くらい前が最後ですかね。

ズワイとタラバでは倍くらい値段が違いますよね。

それはそうと、ズワイガニは確かに蟹です。

でもタラバは…ヤドカリです。蟹は足10本ですが、タラバは見た目には8本です。実はタラバも10本脚があるんですが、5本目は小さくて隠れているとのこと。

そんなことはどうでもいいんですが、何にしても旨いのには変わりないです。

ちなみにかに玉とかカニ炒飯、あるいはカニクリームコロッケ、カニクリームパスタ・・・こんな料理を作る時は、間違ってもカニカマは使ってはいけません。

2025年12月11日木曜日

折り紙サンタ


これ、何だ?

というほどの、たいそうな物ではありません。

折り紙のサンタクロースです。

知る人ぞ知る、というもので、毎年年末になるとうちのクリニックでは、これを来院された患者さんに差し上げています。

ポケットになっているので、小さなお菓子を入れています。

最初に登場したのは2008年なので、もう17回目ということになります。

今年も、仕事の合間をぬって、10月末からスタッフ総出で400個作りました。

出陣は来週から。いよいよ年末です。

2025年12月10日水曜日

ベイビーわるきゅーれ エブリデイ! (2024)


あの二人組がテレビドラマにやって来た!! というわけで、女子二人組の殺し屋コンビが活躍する映画の第三弾が公開される直前から、テレビ東京で1話30分、全12話で放送されました。

映画での制作の中心にいる阪元裕吾が、ドラマ版でも脚本・監督を務めています。殺し屋協会所属の正社員、明るくいい加減で長い黒髪の杉本ちさと(高石あかり)とコミュ障の社会的不適合者で金髪ショートの深川まひろ(伊澤彩織)がここでも主役ですが、映画でおなじみの面々が脇を固めています。

前半6話は「風林火山編」で、老殺し屋のわがままに翻弄されます。後半6話は「ジョブローテーション編」となり、鉄壁のコンビが別れ別れになってそれぞれが苦悩するというもの。

ある日、つけてくる男に気がついたまひろは、相手を倒してちさとと協力して冷凍庫に置き去りにします。朝になると二人のサポートをする殺し屋協会の須佐野(飛永翼)が、協会のメンバーである夏目敬(草川拓弥)と連絡が取れなくなったと伝えてきました。二人はあわてて冷凍庫から、凍死しそこなった夏目を出すのですが、夏目はある目的で二人の適性を調査していたのです。

その目的というのは、協会の殺し屋ランキング全国2位で、数々の大型案件を成功させて10年前に引退した伝説の宮原幸雄(本田博太郎)が任された風林火山プロジェクト(ある人物の殺害)のメンバーの選抜であり、夏目は宮原を崇拝していたのです。夏目が推薦し、宮原が二人の仕事ぶりを評価して、プロジェクトメンバー入りが決定し、二人は合宿に参加することになってしまいます。

合宿が始まると、宮原の「老害」に悩まされる参加者たちでした。宮原のわがままとそれに盲従する夏目に対して、ハラスメント防止委員会が登場したりします。作戦決行の当日、さんざん行った練習通り、ちさととまひろは宮原が殺せるお膳立てをしますが、肝心の宮原は殺せなかったと言って戻ってきてしまうのです。で・・・・

休暇に入った二人は、ちさとの実家に行ったり、トレーニングしたり、ついには職務質問をかけらた私服刑事を殴り倒したり・・・しているうちに二人にはジョブ・ローテーションが待っていました。ちさとは殺しの依頼を受注する営業部、 まひろは服務規程違反などをしたものを粛清する監査部で日野彰の下につくことになりました。 

しかし、調子が良いはずのちさとは、営業部の人間関係に苦しめられ、何かと怒りで先輩を殺してしまう妄想を膨らませてしまいます。まひろの監査部移動も、実は日野の不正の調査と確定した場合の粛清が本来の目的であることが須佐野から告げられていたのでした。

タイムラインとしては映画「ナイスデイ」の後ということらしく、映画で登場した前田敦子がカメオ出演したりしています。

さすがに映画と違って、いろいろとコンプライアンスがうるさく言われる地上波放送ですから、暴力シーンは少なめ・・・ということは、アクションは控えめということです。それはしょうがないところですが、その分ストーリー性は強まったように思います。

また、普通にぎりぎりで社会人をしている二人ですが、映画では描かれていない家族との関係性などがドラマでは明かされているのは興味深い。二人が殺し屋を職業にしていることは秘密になっていなくて、家族も知っているけど、普通に接しているのが何とも不思議。

全体的にはちさと・まひろ対標的という構図よりは、殺し屋協会の内部事情がわかる内容になっていて、映画とは別の面白さがあります。実質的には2時間のスペシャル・ドラマを2本見るような感じなので、気楽に楽しめば良い感じです。

2025年12月9日火曜日

ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ (2024)

女の子の殺し屋二人組が活躍する人気の映画、その第三弾。

今回は二人に「生きてて良かったぁ~」と言わせる、最強の敵との死闘が描かれます。もちろん、監督・脚本は 阪元裕吾、主演もお馴染みの髙石あかりと伊澤彩織が勤め、豪華ゲストが参戦します。

仕事で宮崎に出張しているのは、殺し屋協会所属の正社員、明るくいい加減で長い黒髪の杉本ちさと(高石あかり)とコミュ障の社会的不適合者で金髪ショートの深川まひろ(伊澤彩織)です。軽く一仕事を終えて、明日はまひろの二十歳の誕生日。やっと酒が飲めるとはしゃぐのも束の間、もう一件、協会の金を横領して逃亡した松浦(かいばしら)の抹殺の指令が下ります。

ところが、現場で松浦を殺そうとしている協会に所属していない「野良」の殺し屋、冬村かえで(池松壮亮)と鉢合わせし、まひろは冬村に倒され松浦も取り逃がしてしまいます。冬村は野良の殺し屋集団「ファーム」の協力で、別の理由で松浦を狙っていたのです。

殺し屋協会は、ベテランの入鹿みなみ(前田敦子)とその相棒である七瀬(大谷主水)を派遣し、4人で冬村と松浦の始末をつけさせることにします。ちさとは先輩として高圧的な入鹿に反発するものの、しぶしぶ任務を遂行することにしますが、松浦を確保するもののまたもや冬村の邪魔が入り、入鹿は足を負傷してしまいました。

冬村は、ファームのメンバーを力で仲間に引き入れ、4人と松浦が潜伏する廃屋を襲撃することにします。

池松壮亮、前田敦子というゲストの参戦で、だいぶストーリーの幅が広がった感じがしますが、やや伊澤彩織のアクションに頼り過ぎというところが目立ちました。ただし、今作ではちさととまひろの友情というか、絆というか、お互い無くてはならない存在であるという面が強調されているのが特徴かもしれません。

とか、例によって難しいことは考える必要はありません。今回も、とにかく笑えてかっこいいシーンがてんこ盛りなので、ただただ楽しめばよい作品です。

2025年12月8日月曜日

北海道ラーメン きむら 初代 @ たまプラーザ


もう、これについては新しいことはありません。

あくまでも、自分が食べた、という記録だけ。

近隣の主だった店にはだいたい行ってしまったので、ラーメン外食については、行きつけの店が決まってしまいました。

今回も、「北海道ラーメン きむら 初代」です。

今回も、辛味噌オロチョン・ラーメンです。

今回も、美味しくいただきました。 

今回も・・・今回も・・・

・・・

2025年12月7日日曜日

今年の最後の満月


12月5日の夜は、今年の最後の満月が見れました。

「寒月」という呼び名もありますが、アメリカでは「Cold Moon」という言い方もあるそうです。

いずれも、寒い時期の満月という意味合いがありそうです。

月の写真はISO感度、露出、シャッター速度を自分で設定できるカメラであれば、それほど撮るのが難しいということはありません。

ただし、現状のスマホでは、どんなに性能が良くなっても、カメラのセンサーサイズが極端に小さくなるので無理な話です。

ただし、問題は超遠距離の被写体の撮影ですから、相応なカメラの望遠能力と確実なブレの抑制が無いとまともに見ることはできません。

・・・なんて、かっこつけたことを言ってますが、最近は一眼レフとか、ましてや何百mmの望遠レンズとか重たくてとても持ち歩く元気が無くなりました。

なので、この写真もコンデジです。光学30倍可能なレンズがついているので、かなり鮮明な月の写真が撮れました。

それにしても、全周がはっきりわかる、正真正銘の満月というのはなかなかお目にかかれません。今回はなかなか貴重な写真になりました。

2025年12月6日土曜日

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー (2023)

阪元裕吾の監督・脚本によるシリーズ第2弾。前作に続き、髙石あかりと伊澤彩織が主役の最強殺し屋コンビを務めました。

杉本ちさと(髙石あかり)は黒の長髪で社交的(裏を返せばいい加減)、深川まひろ(伊澤彩織)は金の短髪でコミュ障で社会的不適合者という不思議なコンビ。殺し屋企業の正社員としてそれなりに評価される働きをしていましたが、未払いのジムの費用や保険の掛け金を入金しなければならず、しぶしぶ銀行に行きます。

ところが、そこで偶然登場した銀行強盗の二人組に振り込みを邪魔された二人は、強盗をやっつけてしまいます。しかし、会社からの正規の仕事以外で目立つ暴力沙汰を起こした二人は、服務規程違反となり謹慎処分となってしまいます。

神村ゆうり(丞威)と神村まこと(濱田龍臣)の兄弟は殺し屋企業のアルバイトの身分で、仕事を取っくる赤木(橋野純平)と共に正社員に比べて雑に扱われることに不満があります。正社員が減れば、自分たちが上に上がれると言う噂を信じて、二人はちさととまひろを抹殺することにしました。

しかし、最初の襲撃はあっさりと返り討ちに合います。謹慎中は殺しをしてはいけないという規則のため、ちさととまひろは意識を失った兄弟の後始末を清掃員の田坂(水石亜飛夢)に依頼します。しかし、ちょっと目を離した隙に兄弟は逃亡し、後を追った田坂が撃たれてしまうのでした。

ちさととまひろは、一晩中兄弟を探してやっと二人追い詰めますが、そのままだとまた規則違反と言われてしまうので、二人のサポータである須佐野(飛永翼)に連絡して許可を求めます。須佐野は田坂の見舞いに来ていたところだったので、田坂は自分から殺しを依頼すれば仕事だから構わないだろうと言うのでした。

・・・というような、一般企業のような殺し屋のドタバタが今回も描かれていて、特にそれ以上でもそれ以下でもない、単純な笑えてかっこいい映画です。もちろん、主役は死なないという安心感があるので結末は予想できるのですが、それでも笑いとアクションのバランスがよく、前作よりも展開がこなれている感じします。

2025年12月5日金曜日

ベイビーわるきゅーれ (2021)

まだ20代の若い阪元裕吾による監督・脚本で、大人気となりシリーズ化、さらにはテレビドラマ化もされた作品。10代の女の子が企業としての殺し屋会社に入り殺し屋として優秀であるだけでなく、ごく普通の社会人としても試練を乗り越えると言うギャップをユーモラスに描きつつ、本格的なアクション映画としても成立させています。

殺し屋になるのは、朝の連続テレビ小説に抜擢され注目されている杉本ちさと役の高石あかりと多くの映画でスタントを行ってきた深川まひろ役の伊澤彩織。ちさとは愛想が良くて、黒のロングヘアー、社交的でお調子者。まひろは、金髪のショートヘアで、コミュ障、社会性は皆無だが、格闘能力は極めて高い。

二人は、殺しを請け負う会社から月給をもらって仕事をまかされるのですが、二人をサポートするのは須佐野(飛永翼)という、ごく平凡なサラリーマン風の男性で、彼女たちの仕事の後片付けをする清掃担当員は田坂(水石亜飛夢)です。田坂は、二人の荒っぽい仕事ぶりに怒っていて、片付ける方のことも考えてほしいと説教をするのです。

仕事でヤクザの親分を始末した二人ですが、その一番の部下浜岡(本宮泰風)は、自分の娘のひまり(秋谷百音)に犯人捜しを命じます。ひまりは側近の渡部(三元雅芸)とともに依頼人を突き止め、ちさとを誘い出して銃を奪って去っていきました。

メイドカフェでバイトすることになったちさとでしたが、そこに新しい金儲けを考えている浜岡と息子のかずき(うえきやサトシ)がやってきて、ちょっとしたことから浜岡が激怒してしまいます。なりゆきで、ちさとはかずきの銃を奪い取って射殺、その流れで浜岡も殺してしまいます。ひまりは浜岡とかずきの死体の匂いから、犯人はちさとであることを察知し、宣戦布告してくるのでした。

殺し屋なのに、家賃の払いとか、健康保険とかで悩むところがなかなか楽しい。特に、この他愛ない設定を、痛快な活劇に高めているのが伊澤彩織のアクションです。「キングダム」や「るろうに剣心」でのスタントのみならず、「ジョン・ウィック・コンセクエンス」でも見事なアクションを披露している腕は超一級品です。

とにかく、あまり深く考えずに、笑ってドキドキして、痛快・爽快感を味わうという、エンタメとして楽しめる作品になっています。

2025年12月4日木曜日

このまちはぼくたちのもの


これは横浜市青葉区役所の入口の植え込みに設置されているもの。

1m四方くらいの大きさのパネルが6つ組み合わさったような感じで、モダン彫刻というような範疇の美術品です。

この下に「このまちはぼくたちのもの We own this town 1995」と書かれたプレートが設置されていて、作者は渡辺豊重となっています。

渡辺豊重は1931年、東京生まれの美術家で、戦後は川崎で活躍しました。晩年は、栃木県のなすで過ごし、2023年に91歳で亡くなりました。

ネット情報が少ないので、あまり詳細はわかりませんが、ユーモラスな抽象的な作風だったそうなので、この作品も比較的ご本人の感性をストレートに感じられるものではないかと思います。

区役所は、たいてい目的があって訪れる場所。さっさと用事を済ませたいとは思いますが、ちょっと足を止めて眺めてみるのも良いかと思います。

2025年12月3日水曜日

レモンの樹


柑橘類がなっている庭の植木というのは、横浜あたりでもしばしば見かけます。

たいていは、蜜柑、柚子とか八朔とか和風の名前がつく、食べれそうなものが多いのでしないでしょうか。

ただし、ちゃんとした果樹園で栽培される物とは違い、実際に口にするとかなり渋かったり、酸っぱかったりで、隣り近所におすそ分けするのは控えた方が良さそうなものだと思います。

今まで気がつかなかったのですが、近所に真っ黄色な果実がなっているのを発見しました。

色からすると、まさにレモン色といえそうな黄色です。形は楕円というよりはやや球形に近いかもしれませんが、大きさからしてもレモンにしか見えない。

レモンを植えるとは・・・ちょっとおしゃれ。なかなかモダンなお宅と見受けます。

それに比べると、うちに生えているのは、あまり面白味はないものばかり。ですが、実がつくものは虫もつきやすいので、まぁ、いいか・・・ってな。

2025年12月2日火曜日

Cloud クラウド (2024)

現代日本の巨匠と呼べる映画作家の一人が黒沢清。いずれの作品も独特の世界観がありますが、主として社会性メッセージを込めたホラー風のストーリーが多い。この映画も、一見クライム・サスペンスのようにも見えますが、登場人物たちの行動は底知れない恐怖を感じさせるものになっています。この作品でも、黒沢清が監督・脚本のいずれも担当しました。

吉井良介(菅田将暉)は、ハンドル・ネーム「ラーテル」を用いて、転売を繰り返していました。ある時は、倒産寸前の町工場の殿山(赤堀雅秋)から、定価40万円の健康器具を3000円で買いたたき、「半額20万」として売り抜けていました。転売業の先輩、村岡(窪田正孝)からは、一緒に大きな仕事をしないかと誘われています。

吉井は工場で働いていましたが、社長の滝本(荒川良々)から、しつこく管理職になって自分のサポートをしてほしいと言われるのがうるさく感じ、会社を辞めて恋人の秋子(古川琴音)と共に、都心を離れた雑木林に囲まれた一軒家に引っ越すのでした。

地元出身という佐野(奥平大兼)をバイトに雇い、転売業は順調のように見えましたが、家の窓ガラスを割られたり、警察に行くと偽ブランド品売買を疑われたり、しだいに周囲に不穏な空気が立ち始めます。

秋子は金回りが悪くなったせいか、出ていってしまいます。佐野がネットを検索すると、「ラーテル」に対する中傷の書き込みがたくさんあり、人物を特定する動きがあることがわかりました。しかし、勝手にパソコンを使ったことで吉井は佐野も追い出してしまうのです。

ネットカフェで生活する三宅(岡山天音)は、何でもいいからどこかに怒りをぶつけたくて、「ラーテル」を潰す裏サイトに参加します。そして、吉井を殺すために集まった人々は、ついに行動を開始するのです。その中には、滝本や殿山も混ざっていました。

最近は、転売屋は大きな社会問題になっています。昔から転売行為はいくらでもありましたが、最近は規模が大きく、人気の最新商品が一般の購買客にまったく手に入らない事態が頻発しています。この作品では、転売を正当化するわけではなく、転売という行為が雪達磨式に膨れ上がり、一度始めると抜けられなくなる怖さ、そして必ずしも安定した利益を得られるものではないことを示しています。

さらに、一歩進んで、個人を簡単に特定してしまうネット社会の中では、転売に限らず意図しない怨みを買うことがいくらでもあることが恐ろしい。実は、佐野というキャラクターは、おそらく意図的にどのような人物が示されていませんが、吉井が潜在的に感じている恐怖を現実化したみたいな存在で、この映画のキーパーソンなのかもしれません。

その一方で、秋子の本性みたいなところは、最初からぷんぷん匂わせているので、結末がなんとなく見えてしまうのは残念なところ。菅田将暉は、この手の役では安定感があります。吉井と面識がなく勢いで参加する三宅という人物は、これもまた岡山天音の得意な範疇の役柄だと思いました。

世の中の「弱者」と呼べる人々の行き場のない怒りの矛先が、何となくいい思いをしているだろうと想像させた特定の一人に向かう怖さを描いた作品ですが、襲う側も襲われる側の両方に感情移入しにくい面があり、何となく違和感を残しました。はっきりとしたて解答が得られないモヤモヤが残るのですが、その不穏な感覚が監督の意図するところであれば作品は成功なのかもしれません。

2025年12月1日月曜日

決戦は日曜日 (2022)

今。話題になっている「君の顔では泣けない」で監督と脚本を担当している坂下雄一郎が、その一つ前にやはり監督・脚本した作品です。日本の政界には二世議員と呼ばれる方が数多く存在しますが、ユーモアと皮肉を込めて(?)その実態に迫る映画になりました。

父親の衆議院議員が病で倒れたため、後援会や市議会議員らの後押しで娘の川島有美(宮沢りえ)が地盤を引き継いで立候補することになりました。父親から引き続き担当する事務所のスタッフは、濱口祐介(小市慢太郎)、岩渕勇気(赤楚衛二)、田中菜慈(内田慈)、そして直接の世話をする秘書として谷村勉(窪田正孝)です。

しかし、政治の世界にはまったく素人で、様々な周囲の人々のしがらみなどまったく気にしない有美は、あちこちでたくさんの問題を起こして、谷村たちをやきもきさせてばかりいるのです。差別的な発言をしたり、突撃ユーチューバーと喧嘩をしてニュースになったりしても謝罪しないため、ついに後援会の重鎮は引き上げてしまいます。

谷村らが一生懸命にお膳立てをして、それらを何とか納めていき、何とか選挙戦に突入します。いろいろあっても、父親への信用から世論調査では楽勝と思われていましたが、公示後に父親のかつての特定企業への口利き疑惑がスクープされてしまいます。さらに、市議会議員や支援する企業の役員たちが、これまでの既得権益を守ることを要求してくるのです。

有美は初めて裏の世界を知り、政治に対して幻滅して立候補を取り下げると言い出すのです。そんなことをされたら、我々は全員仕事が無くなると谷村は必死になだめるのですが、しだいに谷村自身も考えを変えるようになり、有美に「立候補を辞めるわけにはいかないので、落選しましょう」と持ち掛けるのです。

谷村の作戦で、有美は再び暴れまわって、動画をネットに上げます。対立候補の立会演説でヤジを飛ばしたりするのですが、なかなか支持率が落ちません。ついには、父親のスキャンダルの相手が事実を認めてしまい、これで一気に落選に向かうと思ったとたん、北朝鮮がミサイルを発射したことで話題は一気にミサイルに流れてしまうのでした。

もちろん、早くから政治の世界を垣間見て勉強してきた二世の方は大勢いるのでしょうから、この映画を見たら憤慨するかもしれません。ただ、立候補する人が純粋に日本を良くしたいとだけ思っているというのは稀で、おそらくは多くの利権が絡んでいたりするだろうということは普通に想像できることです。

この映画では、本来はブラック・ユーモア的な題材を、ギリギリ表立って笑えるように作ったところが味噌です。それは、宮沢りえとしてはかなり奇抜な演技と、とにかく議員秘書の大変さを具現化した窪田正孝の演技によるところが大きいと思います。

実際に有美のように最初から最後まで本音を言いたくてたまらない議員が増えると、政治はもっと面白くなると思います。ただし、その一方で、そんな人ばかりだとまとまる話もまとまらなくなりそうですから、ある程度のバランス感覚は必要でしょうね。