2010年8月31日火曜日

リウマチ勉強会 くすりの飲み方

本日は恒例となっています関節リウマチの症例をお互いに勉強したり、いろいろな情報交換をする会でした。参加メンバーはいつも通りで、各クリニックを順番に訪れています。今回はうちのクリニックが会場としいうことで、とにかく気楽にいろいろな相談もできる楽しくてためになる有意義な会なのです。

まぁ、その話はともかくとして、薬の使い方というのはしばしば問題になります。毎日必ず毎食後に飲むような薬は間違えにくい。ところが抗リウマチ薬で現在最も使用されているメソトレキセート(リウマトレックス)は、ちょっとかわった服用の仕方をするわけです。

1週間のうち服用する曜日を決めて、例えば週に3カプセルならば、月曜日の朝1カプセル、夕方に1カプセル、火曜日の朝に1カプセルという具合。これは血液中の薬の濃度を早くに高めて効果をだしたいということ。

ところが長く体の中に薬が残ってしまうと、副作用の問題がほぼ必ず出てきてしまいます。市販されてから最初の10年間で、副作用によると思われる死亡事例が300件以上あることは事実です。

実際亡くなった方の大部分はリスクの高い大変高齢の方とかが多いですし、特に問題なのは服用の仕方を間違えている場合です。ですから、服用を薦める側としても、一番気を使うところなのです。

今週の分の最初の1回目の服用を忘れたら・・・そのまま今週の分としては抜いてもいいと説明しています。中途半端にどこかでまとめて飲んだり、別の日に飲んだりしないでください。もちろん、ちょっとのことでは何も起きないかもしれません。でも、それくらい注意して損は無い薬だと思っています。

ゆっくり利いてくる薬なので、1カプセルくらいが抜けたからといって、大きな影響はありません。もしも、ずらして飲むなら、そのまま翌日から内服を開始していただいてもいいのですが、翌週からも同じ曜日で飲んでください。

まぁ、いろいろ気を使う薬では有りますが、今のリウマチ治療の中ではアンカードラッグと呼ばれ、これ無しでは始まらない薬であるわけですから、正しく使って最大の効果を引き出したいものです。