2013年7月16日火曜日

V.Ashkenazy / Ravmaninov Piano Concertos


ラフマニノフはロシアの近代作曲家で、自分のピアノ演奏もけっこう残っていたりする。英語表記だと、Rachmaninovと書く場合とRachmaninoffとする場合もあって注意が必要です。

いわゆる現代音楽の時代にあって、非調性音楽が増える中、ラフマニノフは比較的ロマン派の流れを捨てずに美しいメロディをたくさん生み出しました。

ですから、生前はいろいろと悩みが多かったらしい。まるで映画音楽のようだとか、甘ったるいメロディだとか、批評家からは大衆娯楽音楽のような扱いを受けていたわけです。

もちろん今では、そんな評価をすることはありません。そして、最も人気があり、世界の名曲集みたいな企画があるとはずせないのが、ピアノ協奏曲第2番でしょう。最近はのだめ効果もあって、第3番もかなり人気があります。

自分も小学生の時に自分の意志で聴き始めたクラシックのなかで、もっとも最初の頃に好きになった曲が第2番でした。レコードを持っていたのですが、誰の演奏家はまったく記憶がありません。Columbiaレコードだったのは間違いない。

アルゲリッチも協奏曲はよく演奏していますが、ラフマニノフ全体を網羅して精力的に演奏しているのがアシュケナージ。ピアニストとしても、指揮者としても、重要なレパートリーとして取り上げています。

もともとアシュケナージは、甘めのメロディを感情たっぷりに弾くのがうまい。ショパンはいいけど、ベートーヴェンには向かない感じ。だからラフマニノフにはぴったりなのか、ラフマニノフを演奏しているうちにそうなったのか・・・

70年代にプレヴィン指揮で録音したものと80年代にハイティンク指揮で録音した2度目のものと、ふたつのピアノ協奏曲全集があります。

若さと勢いがピアノの圧倒的な迫力と緊迫感を生み出している傑作は前者、オーケストラと一体感なら後者かもしれません。

有名曲だけに、名演は数多くあり評判になった演奏は数多くありますので、アシュケナージをスタートに漁ってみるのも悪くはありません。ジンマーマンの演奏(第1番・第2番)は、評判が高く一聴の価値があります。