2020年10月20日火曜日

ミス・パイロット (2013)

このドラマは、パイロット訓練生を中心とした話。しかも、パイロットと言うと男性の職業と思われがちですが、少しずつ増えている女性パイロットを主役に持ってきたことで、ドラマとしてのストーリーの幅を膨らませました。

どこでもいいから就職先を探す居酒屋の娘で、「根拠のない自信」を武器に持つ堀北真希。小さい時からパイロットになることを心に決めてすべてにパーフェクトな相武紗季。そして、初めて教官に指名された機長の斎藤工らを軸に話が進行します。

全日空の全面協力で、自社育成パイロット募集説明会から地上勤務実習、アメリカでのセスナ機による実機訓練、フライトシミュレーターによる旅客機操縦訓練、そして最終審査を経て副操縦士として初フライトをするまでのリアルな過程を描いています。

ただ、実際にはこの過程は4年間に及ぶもので、全11回、3カ月間の放送で見せるのはかなり無理がある。登場人物の成長に対して、見ている側が付いていけない部分があることは残念です。

とは言っても、どんどん話が進んでいくので、だれるところはありません。通常のドラマで、放送回数をかせぐためにどうでもいいサイド・ストーリーが盛り込まれたりするところが、潔くカットされていると考えれば、それはそれで評価されるところかもしれません。

あくまでもドラマと言えばそれまでですが、大きな責任を担っているパイロットになるための過程を大筋捉えることができて、飛行機ファンも青春ドラマファンもそれなりに満足できるものになっています。

ちなみに、「Good Luck!!」のキムタクの教官だった岩城滉一が、今回は斎藤工の上司として登場し、初回の説明会の途中で鳴ってしまう携帯の着信メロディが「Good Luck!!」のメインテーマというところはリスペクトが感じられて嬉しくなりました。