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2020年10月6日火曜日

Red Garland / At the Prelude (1959)

やはり、何と言っても1955年のマイルス・デイビスの最初のレギュラー・グループのピアニストであったことが、最初の注目されるキャリアということになるのがレッド・ガーランドです。

マイルスより3歳年上ですが、写真などで見るとずいぶんとおっさん風情で、たよれるお兄ちゃん然とした感じが安心感を与えてくれる存在でした。

ある意味、典型的なパップ期のピアニストといえると思いますが、転がすようなシングル・トーンと共に、ブロック・コードでゴージャスに飾り付ける演奏が特徴的です。また、そういう演奏にこだわって、スタイルを変えることが生涯無かった人でもある。

マイルス・グループ在籍中の1956年の「グルーヴィ」は代表作とされますが、これが自分にはあまり楽しくない。確かに普通のピアノ・トリオ・アルバムとして、水準以上何だろうとは思いますが、一曲目のエリントンの「Cジャム・ブルース」が普通過ぎてぐっとこない。

その点、このアルバムはマイルスのグルーブを去って自分が好きなように演奏した、そしてクラブでのライブでリラックスした雰囲気の中で本人も楽しんでいる感じがよく捉えられているように思います。

マイルス・グループでのレパートリー、エリントンやベイシーの有名曲など、比較的知られた曲が多いのも、聴いていて楽しめる。もともと4枚のLPレコードに分散していましたが、その後CD3枚に集約され、好きな時に、好きなだけ、まとめて聴くことができます。

サポートのベースとドラムは知名度の低い二人ですが、その分出しゃばらずにガーランドを引き立てているところも好感が持てます。