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2011年7月30日土曜日

プリウスα ~ 車の楽しみ方

自分が学生の頃・・・って、まぁ四半世紀前の話になりますけど、自家用車なるものを意識し始めたわけです。とは言え、自分の場合自動車免許を取ったのは、医師国家試験の受験が終わって、病院研修医になるまでの2ヶ月程度の期間。学生の時には、友人の車に乗せてもらうだけでしたけど・・・

例えば、部活の合宿に行くとなると、部員で車を出せる人の数台に分乗していくわけです。当時は、人気だったのは日産のフェアレディZ。トヨタならセリカXX。スカイラインならケンメリの次のジャパンの時代。

当時は、時速100km/hrなんてのはそうそう出せるものではない。大きな声では言えませんが、先輩のZが180km/hrで関越をすっ飛んで行った、なんてのは超驚愕物でした。

この頃は、燃費なんてものを意識していたドライバーはいたのでしょうか。エンジンはどんどん大型化していって、とにかくパワーを強大化することで名車と呼ばれるような時代だったと思います。

バブルがはじけて、車の世界も急にダウンサイジングのムーブメントに入っていきます。コンパクトカーが人気を呼ぶようになり、日産のマーチのようなリッターカーが登場しました。当然、非力でアクセルを全開で踏んでも、スピードが乗ってこない。

しかし、燃費は軽自動車まではいかないにしても、かなり伸ばしたわけで、そもそも車の燃費の改良はエコロジーから始まったわけではないんでしょう。

「21世紀に間に合いました」のコピーで、世紀末に登場したトヨタの初代プリウス。本腰を入れて、エコロジーの燃費を追求する最初のモデルでした。もう、ここまでくると車は運転する楽しみの本質がだんだんと変化しているわけで、もはやガソリンをばりばり消費してゼロヨン圧勝目指すみたいな世界は隅っこに追いやられました。

石油危機などを契機にプリウスは着実にシェアを獲得して、いまや完全に国民車的な存在に成長しています。かつての国民車カローラが、しだいにモデルを増やして、いろいろなニーズにこたえたのと同じで、プリウスも単なる一車種の名前から、ブランド名として確立されようとしているのです。

今年は5月にワゴンタイプのプリウスαが発売され、年末にはコンパクトタイプのプリウスCが予定されている。さらに、来年はプリウスPHVが登場することになっています。さらに最近は、クーペが2014年頃とうわさされています。また、エスティマ・クラスの大型プリウスも計画されているとかいないとか。

もともとオートマが嫌で、けっこう長くマニュアル車を運転していた自分も、いつの間にかプリウスαの長い納期待ちの列に加わっているわけで、偉そうなことも言えませんが、そのうち日本の道路はプリウスであふれかえるのでしょうか。

まぁそのうち燃費追求が一定のレベルで標準化されれば、次にパワーの時代が必ずやってくるはずです。そうなると、また運転する楽しみというのが戻ってくるかもしれませんね。まだ、当分は自動車は空を飛びそうにはありません。