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2012年2月12日日曜日

天皇陛下の病気

天皇陛下がご病気です。1週間後には、東京大学病院で手術をされるそうです。

メディアでは、あまり現在の病状については、詳しい話はだしていません。調子が悪いので検査をした。以上が見つかったので、手術を予定した。いとも簡単ですが、当然そんなあっさりとした話のはずがありません。おそらく、これまでに狭心症発作を何度も起こされていることでしょう。

心臓そのものを栄養する動脈が、心臓の周囲に広がる冠動脈です。こり冠動脈が動脈硬化で細いところが出てくると、心臓が動くための血流が減ってしまいます。特に体を動かしたときに、よけいに体中が血液を要求してより多くの心臓の動きが必要になります。

ところが十分な血流が心臓へ送り込めないために、胸が締め付けられるような痛みを伴うのが狭心症です。そして、ついに完全に冠動脈が閉塞してしまうと心臓の筋肉が死んでしまう心筋梗塞に陥るわけです。

程度が軽ければ、安静や内服薬で様子を見ることでしょう。何か処置をするとしても、血管造影手技を用いたカテーテル手術という比較的侵襲性の少ない方法もあるはずです。

ところが、血管バイパス手術の予定ということですから、冠動脈の閉塞はかなり深刻ということでしょうか。一般的な手術手技とはいえ、時間もかかり、リスクもそれなりに高い方法が選択されたわけですから、天皇陛下も大きな覚悟をされたものと想像します。

自分は、日本国民としてはそれほど陛下を普段から尊敬しているとはいえませんが、天皇陛下という存在は「国民の象徴」として、現代まで日本にとって必要な存在であると信じています。

無事に終了することは、医者としても単なる一国民としては切に祈らずにはいられません。