2016年3月28日月曜日

我ときて遊べや親のない雀


突然ですが、ベートーヴェンが生まれたのは1770年、亡くなったのは1827年。活躍した時代はバッハからは100年近くたっていて、モーツァルトは21歳年上、シューベルトは27歳年下です。

その頃、遠く日本では、時は江戸時代、元号は宝暦、明和、安永、天明、寛政、享和、文化、文政と目まぐるしくと変わっている頃です。

ただ、江戸時代のだいたい真ん中あたりで、徳川将軍家としては、第11代家斉による最も長期の安定政権(1787-1837)が続き、栄華を極めたころ。

こういう時代には生活は安定して余裕が出てくるので、文化的な円熟期を迎えるのですが、そのあとは熟しすぎて破裂してけっこう悲惨な時代へ移っていくというのは世の常です。

徳川家斉の時代に俳句の世界に登場する、ベートーヴェンと同時代のスーパースターというと、小林一茶。

一茶に俳句のいくつかは、知らず知らずのうちに聞いたことがあったりします。「我ときて遊べや親のない雀」の他にも、雀が登場するものとしては「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」というのがあります。

比較的わかりやすい、と言うといかにも俳句素人を暴露している感じですけど、日常的なわかりやすい言葉を使っていろいろな意味を込めている感じがしますね。