2016年9月25日日曜日

レンズ再考 (2) 今の自分に合うセレクション

さて、昨日の続き。1年間、毎日一眼レフカメラを持ち歩いたうえでの結論としては、自分の場合のレンズの組み合わせとして、現時点で最良の組み合わせを考えると次のようになります。

まず、望遠域は簡単。これは今まで通り、SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMを使いたいと思います。思い切り超望遠ができて、とっさの場合にはいっきに標準域の50mmもカバーできます。



さらに、利点としてフルサイズ・レンズであることが挙げられます。APS-Cサイズ専用レンズは、確かに安いのですが、今後のカメラ本体のグレードアップで使えなくなる可能性があります。

超望遠ですから、暗めになるのはあきらめるしかありません。このクラスで明るいものを求めるなら、価格でゼロ二つくらい増えることを覚悟しないといけません。

そして、広角域については、APS-C専用のSIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSMのフルサイズ用が、同じSIGMAにありますが(しかもリニューアルされたものが発売間近)、結局広角端しか使わないのは同じですから、わざわざ暗めのものを選ぶ必要はありません。

ただ、フルサイズ用の12-24mm F4 DG HSM Artが近日発売予定で、ズームは必要ないのですが12mmの超広角の画角は一度知ってしまうと捨てがたい魅力があり、価格によっては選択肢になるかもしれません。

そこで、現時点で登場するのが、広角単焦点レンズです。単焦点にすることのメリットは、構造が単純化して解像度が上がり、価格も抑えられる。そして、何よりも明るいレンズを選べるというところ。

SIGMAは、その点がんばっています。本来はニコンのカメラを使用しているわけですから、豊富な純正ニコンのレンズを探すのが本道なんですが、以前から価格が安いSIGMAを使用していましたし、そもそもレンズそのもののデザインが圧倒的に好みです。

最近のSIGMAは、レンズのシリーズを再構築していて、特にARTシリーズの評判は高い。低価格で純正を凌駕する性能のものも少なくないと、高評価です。

F1.4の大変明るい広角単焦点レンズが、今のところ焦点距離20mm、24mm、35mmの三種類そろっています。さらに標準域では50mmもあり、85mmの中望遠も近日発売という状況です。

広角の画角の面白さを考えると、多少使い処が難しくなるかもしれませんが、一番広角の20mmの焦点距離が魅力的。周辺光量落ちの話も出ていますが、その点はレタッチで修正は可能ですし、フルサイズの超広角であればやむをえない点だと理解しています。

SIGMA 20mm F1.4 DG OS HSM Artなら、超広角でボケを強く出せるので、遠景を広く撮影するだけでなく、比較的近距離の対象物を背景をぼかしつつ入れ込むという使い方ができます。



そして、広角と望遠の間を埋めるのに、最低でもう一本のレンズが必要なんですが、できるだけ持ち歩きのレンズは少なくしておきたいのは今でも同じ。となると、標準ズームを選択するのが一番よさそうです。

となると、焦点距離は50mmを中心として35~100mmくらいをカバーできれば十分かなと思いました。SIGMAで探してみると・・・あるんですね、これが。

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM Art というのがあります。これはまさにストライクなレンズ。大きい重いと言われるのですが、その解像力の高さは特筆すべきと評価されています。



明るさだけが、ちょっと惜しいのですが、ズーム全域でF4を実現しているところはなかなかたいしたもの。一世代前のレンズだとF2.8があるのですが、望遠側が70mmまでで、ちょっと物足りない。いつでも、どでかい500mmのバズーカを持ち歩く元気はありません。

どうしても標準域でボケを強く出したい写真を撮りたい場合は、ArtシリーズからF1.4の35mmか50mmの単焦点を追加してもいいかもしれません。



フルサイズへの移行も念頭に置いて、探していくとSIGMAファンの自分の選択はこんな感じ。よく一眼レフカメラ愛好家の言う「レンズ沼にはまる」という表現がありますが、さすがに一台のカメラに対してこれ以上レンズをそろえる気持ちはありません。

最低で超広角単焦点、標準ズーム、超望遠ズームの3本、場合によっては標準単焦点、マクロを加えた5本あれば、それ以上のものを撮影する気力も機会もありませんからね。

最初からベストな組み合わせでレンズを揃えるというのは、大変難しいことです。ある程度使っていくうちに、それぞれの方の使い方がわかってくるもの。湯水の如く金が使えるわけではないので、いずれにしても最初のうちはあまり高いものをいきなり用意することはやめておいた方が賢明ということでしょうか。

今回のセレクトも、また時間がたつと必ずしもベストではないようになることは、普通にあることです。できるだけ「レンズ沼」にははまらないようにしたいと思っていますけどね。