1977年というと、「スター・ウォーズ」の年。以後、「スーパーマン」、「エイリアン」などのシリーズ化するSF物映画が大人気になりました。
「カプリコン・1」は、NASAが初めて送り出す有人火星着陸計画が、実は大ウソだったという話で、SF的ではありますが、どちらかというと陰謀物のアクション映画という感じ。
華々しい特撮が活躍するSF映画の陰に隠れて、何となくB級映画みたいな扱いをされていることがよくあるんですが、映画としてはけっこうよくできています。
基本的にはフィクションですが、この映画がNASAのアポロ計画での「月面着陸は実は嘘だった」という都市伝説を作り出したともいわれています。
飛行士たちが乗り込み、いよいよ発射だという間際に、飛行士は強制的にロケットから降ろされ、砂漠の基地に連れていかれます。
そこで聞かされたのは、装置の不具合からこのミッションが失敗することが判明したため、批判をかわし宇宙開発予算を削減されないために、用意された「火星」風のステージでテレビ用に本物らしく演技をしろというもの。
飛行士たちは家族を人質に取られ、不本意ながら「演技」をするのですが、NASAの怪しい動きを嗅ぎ付けた新聞記者が真相にせまります。
当初協力的だったNASAは、試写を見た後協力を拒否しました。そりゃそうです。NASAが有人火星着陸を捏造するという話なんですから。