ちょうど1年前に公開され、今年の正月映画としてヒットした作品。監督は「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの山崎貴で、得意の特撮を駆使した昭和感が色濃く漂うファンタジーです。
幽霊・魔物・妖怪が日常的に登場する鎌倉に住む作家の一色正和は、亜紀子との新婚生活を始めます。ある日、亜紀子が体を失い幽霊となり黄泉の国へと旅立ってしまったため、正和は意を決して黄泉の国へ行くことにします・・・
まず、間違いなく言えることはこどもが一緒に見ても、まったく問題ない、実写版ジブリ・アニメのような内容ですが、実力派の演技陣を配して、嘘っぽい内容を感じさせないしっかりとした絵作りが好感を持てました。
あえて文句を言うなら、特撮が目一杯使われていますので、その世界に入るための細かいエピソードがもう少し欲しかったかもしれません。
それでも、主人公たちに感情移入するための努力はだいぶしたんでしょうから、後半の悪役とのアクション部分(物語の解決部)が駆け足で短めですのであっさりした感は否めません。全体で120分を超えているので、さすがにこれ以上長くもできませんね。
消化しきれなかったサイドストーリーもいくつかありましたので、この特撮のクオリティを保ちつつ10回の連続ドラマでやれれば、すべての内容をきっちりと描き切れるかもしれません。