年末年始臨時休診のお知らせ

12月28日(水)は午前のみの診療です。  12月29日(木)~1月4日(水)は休診いたします。  ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。    

2018年12月8日土曜日

ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場 (1986)

無条件に好きな、クリント・イーストウッドの1986年の監督・主演作。

久しぶりの戦争物ですが、あからさまにイーストウッドも年を取ったんだなと思った作品として記憶しています。ただ、年を取ったことを隠すわけではなく、年相応をうまく消化しているようにも思いました。

イーストウッドの役どころは、引退間近のたたき上げの軍曹。軍人としては有能で現場での仕事に固執しますが、私生活では妻に逃げられ、酒を飲んでは暴れてしまうダメ男です。

映画のあらすじは、退役前の最後の仕事として、いまどきの若者が集まる小隊を鍛え上げることになり、実戦での勝利へ導くというもの。ただし、時代は1983年のグレナダ侵攻で、アメリカとしてはベトナム以来の大規模軍事行動でした。

ここでイーストウッドは、ハスキーな声をさらにつぶして喋るので、それだけでもこれまでとはだいぶ雰囲気が違います。鬼教官としては、考え方の違う若者に対して、ひたすら鍛え上げたパワーで若者を圧倒します。

直接的に若者を殺人機械に変えていくのではなく、少しずつ彼らの信頼を得ていくのは現代的というところ。教練の風景は、キューブリックの「フルメタルジャケット」とあまり変わりませんが、人間味がありました。

上司たちは士官学校出身の実践経験の無い「書類バカ」で、むしろ機械化しているのは彼ら上層部の「サラリーマン指導者」たちでした。戦争は作戦室ではなく現場で起こっており、実戦の中では臨機応変に対応して生還することが兵隊の任務として大事であるということ。

イーストウッドは、一匹狼的な役どころが多いのですが、ここでは親分肌の男イーストウッド炸裂という感じで、日本ではいまだにブルーレイ化されていませんが、ファンとしてはお気に入りの一本に並べたい作品です。