2020年2月22日土曜日

モンブラン マイスターシュテュック


たぶん、数ある万年筆の中で、最高峰とされているのは、ドイツの万年筆メーカー、モンブランが作っているマイスターシュテュックと呼ばれるシリーズ。

meisterstückとは、まさに「見事な作品」という意味で、まさに「傑作」と自画自賛したネーミング。特に、モデルナンバー149は、その名に恥じない名作として、1924年に登場して以来、不動の人気を誇っています。

万年筆にとって命であるペン先は、18金。さすがにスティールペンとは一味も二味も違った、柔らかく滑らかな書き味です。

キャップをした時の本体の長さが149mmということから名前が付きましたが、キャップのトップにはモンブラン山の雪を象徴する白いホワイトスターが入り、ペン先には標高である4810の数字が刻まれています。

故ケネディ大統領も愛用したと言われ、国際的な調印式などでもしばしば登場する逸品なんですが、何故か自分も一本持っている。

もう30数年前のことですが、医者になって2年目の時に先輩から記念品として戴いたもの。その頃は、当然パソコンは一般に出回り始めたころで、普通に紙と筆記具がメインで使われていました。

当時は、何か高そうなペンをもらったというくらいの意識しかありませんでしたが、キチンとしたメンテナンスをしていたわけではないのに、今になってもまだまだまったく問題なく使えます。

手にしてみると、自然と字を書いてみたくなるし、一つ一つの線や点をしっかり書くので字がうまくなった気分になります。

パソコン文化に慣らされて、字は書くことよりも打つことが多くなってしまった現代ですが、こういうところがアナログを捨てきれないポイントの一つだと思います。