初めて英語という外国語に接したのは・・・う~ん、小学生のときに聞いた外国の歌でしょうか。外国といっても、当然それはアメリカであり、プレスリーだったり、モンキーズだったり、ビートルズも英語で歌うからアメリカの歌手だと思っていたわけです。
でもって、当然ちゃんと学校で習うのは中学生になってから。ところが・・・人のせいにしてはいけませんが、最初に教わった先生がまずかった。最初が肝腎とはよく言ったもので、なにしろ''which''を「ホイッチ」と発音するように教えていただいたくらいですから、英語が好きになるわけがない。
確か、中学1年の最初の成績表では英語だけが、見事に赤い字で点が記入されていました。以来40年間にわたって、いまだにまともに英語を話すことはできない。
いや、それなりに努力はしましたよ。今みたいに映画は吹き替えが当たり前のようになっていますが、昔は字幕しかないわけで。できるだけ字幕を見ないようにしたりとか。
ビートルズはイギリスのバンドであることも認識しましたから、音楽だって歌詞を覚えようと頑張った。ビートルズの''Hey Jude''は、
♪ヘイ、ジュード。ドンビアフレイド。ラーララ、ラララッラァ~
ギルバート・オサリバンの大ヒット曲''Alone Again''だって、出だしはこうです。
♪メナメナハーフナウ、ハッピナガニレッサ・・・
う~ん、結局カタカナで耳コピしたみたいなものですから、だめですよね。
何度か外国に行っていますが、行くと何とか頑張って英会話らしきものをしようと頑張ってはみる。すると数日して、何とか簡単なことは意思が通じるようになるんですけど、その頃に帰国してしまいます。そして、ひたすら英語で会話をしない日々が続くわけです。次に外国に行ったときは・・・
うちのこどもが、中学に入って時に英語を勉強するようになって、「チャイアー」とか言っているんですよ。なんだそれ、って聞くと椅子(chair)のことだって。いやもう、自分と同じようなことを繰り返しているわけで、これじゃ後が思いやられる。案の定、今でも英語で苦しんでいるわけです。
さよならおじさんで有名な淀川長冶さんは、映画の宣伝部で仕事をしていた時に、英語の題名を訳す仕事をしていて、名訳がいろいろあるわけですが、「英語なんてわからない単語は全部無視すればいい。いくつかでも知っている単語があれば、だいたい何がいいたいのかわかる」みたいなことを、どこかに書いていました。
これを読んで、目からうろこというほどではありませんが、なるほどと思いました。わからないところで思考が停止していた自分は、そこは無視して先に進んでしまうことで大意を掴むということができるようになりました。
受験英語はそういうわけにはいかないかもしれませんが、英語を道具として考えるならとりあえず悪い方法ではありません。なんにしても、最初にいい先生にめぐり合うことも大事ですよね。何十年たっても、日本の英語教育は進歩が無いなぁ、と思っているのは自分だけでしょうか。