2011年9月18日日曜日

Queen / 戦慄の女王 (1973)

Queenです。言わずと知れたデヴュー昨です。

当時自分は高校生で、ご多分に漏れずロックバンド小僧を気取っていた一人でした。LED ZEPPELINやDEEP PURPLEのようなハード・ロック、一つのかっこいいギター・リフがあれば怖い物無しで、あとはひたすらかっこいいギター・アドリブでうならせる・・・というのが正統派と思っていました。

それ以外はEL&PやYESのようなプログレッシブ・ロックと呼ばれる、なんかよくわからないけれどクラシックの知識があって、とにかく難しいことをするロックがあって、だいたいそのどっちかという風でした。

初めてQUEENが登場してきたとき、これはもう事件と呼べるほどの驚きがあったものです。何だこの音は。この重厚なコーラスはどうなっているんだ。え~、わざわざ「シンセサイザーは使っていません」と注釈が書いてある。

一曲目の"Keep Youself Alive"から、かっこいいギターリフで思わず聞き耳を立ててしまうのですが、その音はエフェクトばりばりで、その頃はとてもギターが出せる音とは思いませんでした。ギタリストのブライアン・メイが工学の専門家で、なんでも音を自在に処理しているらしいと噂されていました。

曲の構成も複雑で、なんかどえらいバンドが出てきたもんだと一気に評判になったものでした。自分が知っている70年代は、彼らはバンド全体の個性を前面に押し出して、まさに唯一無比のサウンドを聴かせてくれていたのでした。

80年代からは、フレディ・マーキュリーのキャラクターが目立つようになり、自分の知っていたQUEENとはだいぶ変わっていったような感じがしますが、今あらためて聞き直してみると、最初からフレディの個性は爆発しているし、後期の物もバンド全体の質の高さは変わりありません。

1991年にAIDSによりフレディ・マーキュリーが突然亡くなったことは、もうロックは聴かなくなっていた自分にもかなり衝撃的なニュースでした。今年は、それから20年。

今でも、いろいろな形で時々テレビに登場したりして、現代の若者にも受け入れられている彼らの音楽の原点をあらためて、一作目で再確認してみたのでした。