2015年4月30日木曜日

傾城道成寺

昨日はがらになく、日舞を鑑賞。

演目は「傾城道成寺」です。傾城というのは花魁のこと。お城さえ傾いてしまうほど、お金を注ぎ込んでしまうほど魅力があるという意味です。

紀州道成寺に根がある、「安珍・清姫」にまつわる話というのは有名で、能狂言、歌舞伎、浄瑠璃などの日本古来の伝統芸能で広く扱われています。

基本的にはイケメンの僧、安珍に恋をした清姫はストーカー状態。蛇に変身して追い詰め、鐘の中に逃げ込んだ安珍を焼き殺し、自らも命を落とすというもの。

古典芸能の「道成寺」ものはたくさんあって、安珍・清姫の後日譚です。鐘供養の場に白拍子があらわれ、鐘の中に飛び込みます。鐘を引き上げると蛇になって暴れ、僧侶たちの祈祷でおとなしくなるという内容。白拍子は、もともとは巫女が布教行脚の中で舞い踊ってしたもので、しだいに遊女となったもの。

今回見たのは、歌舞伎版から長唄になったものにあわせて踊るもの。もちろん、一番の見せ場は花魁が鐘の中に飛び込むところと、蛇の化身となって鐘から出てくるところでしょう。

道成寺物はたくさんあって、それだけを詳しく紹介するサイトがあったりしますので、自分の付け焼刃な話よりも、興味のある方は是非そちらを参照してください。