パソコンでネットを検索して・・・というのは、今や猫も杓子も日常茶飯事のこと。
それにつれて、悪意を持った者達によるいろいろな仕掛けも本当に増えました。単純に、見たくも無い広告をポップアップされるだけのものぐらいなら我慢できますが、こっちの設定を勝手に変更したり、中には個人情報を勝手に送信したりするウィルスもある。
ソフトウェアも無料のものがたくさんあって、ほとんどのことがお金を使わずにできるのはいいのですが、もちろんそんなに世の中甘いわけで有りません。
英語などの外国語の説明を理解するのが面倒だからと、せっせとOKをクリックばかりしていると、目的のフリーウェア以外によけいなソフトまでいつの間にかインストールされていたりします。
例えば、ADOBEのような大手の本来信頼すべき会社のはずですが、必須のAcrobat Readerをアップデートする時は、チェックをはずしておかないと抱き合わせのフリーウェアが必ずついてきてしまいます。
行儀の良いものであれば、Windowsの基本機能である「プログラムの削除」でアンインストールできます。しかし、いろいろなゴミ・ファイルが残ってしまい、完全にクリーンになるわけではありません。塵も積もればで、いつの間にかストレージを圧迫しているかもしれません。
アンインストールを支援するソフトを利用すれば、かなり確実に処理ができますが、パソコンに精通したプログラマーたちにかかれば、それでもすり抜けるのはいとも簡単な事で、明示的にインストールされないプログラムは後を絶たない。
一般のパソコン・ユーザーにとっては、とにかく安易にOKをクリックしないということが最大の防衛手段であり、信頼できそうな大手のサイト以外からはダウンロードをしないということが大変重要なんですが、すきはいくらでもあるものです。
先日、注意していたつもりでしたが、ついに悪質なソフトウェアにひっかかってしまいました。バックアップ・ソフトを探していて、インストールするのはいやだったので、そのまま単体で動くポータブル版を見つけたのでOKをクリックしました。
すると、たかが数メガ程度のソフトのはずが、ダウンロードに時間がかかり、その挙句に山ほどAdWareと呼ばれる特定の画面を表示するプログラムが勝手にインストールされてしまいました。
ShoppersProとか、GamesDesktopとか、LuckySearchとか、ブラウザを開くたびにホームも勝手に変えられたり、ウィンドウのなかにやたらと余計なショッピングサイトを表示させるようなものです。中には中国の大手検索サイトといわれているバイドゥのものもあります。
バイドゥ(百度)はかなりたちが悪く、これまでも、不可解な挙動をするソフトを、ユーザーが気づかないうちにインストールしたり、そのアンインストールが極めて困難だったりな
ど、数多くの問題ある活動を行っていることで知られています。
ブラウザのアドオンにも余計なものが勝手に増えていて、これらをすべて削除。許可サイトの指定にも加わっていて、これも削除。履歴やクッキーをすべて削除。プログラムのアンインストール作業もして、これで安心と思っても、再び起動するといつの間にか入り込んでくる。
さらに、別のAdWareを呼び込んだりもして、とにかくもううんざりするような状態になりました。こうなると、はっきり言ってお手上げ状態ですから、ストレージそのものを完全にフォーマットしなおして、パソコンを完全に出荷時の状態に戻し、Windowsのクリーン・インストールからやり直すしかないと腹をくくることになります。
とは言っても、Windows XPくらいまでは、全部消してソフトの入れなおしというのはそんなに手間ではなかったのですが、今やネットにつながっていることが前提のパソコンはけっこういろいろと設定なども含めて面倒が多い。できることなら、あまりやりたくない作業です。
一応、こんな状態で困っている人は山ほどいるはずですから、探してみるとありました。Adwareを綺麗にするフリーウェア。フリーウェアで引き起こされたトラブルですから、またその対策にフリーウェアを使うというのも心配ですけど、どうせ一からやり直すと思えば、ほとんどやけくそみたいなもの。
それがAdwcleanerというもの。Windowsのフリーウェア配布サイトとしては老舗のVectorに登録されているので、一定の安心感はあります。起動してみると、短時間にパソコン内を検査して問題の部分を確認してくれ、いとも簡単に削除してくれました。
一応、その後数日間様子を見ていますが、特に問題は発生せずというところで、とりあえずほっとしています。このフリーウェアの作者はなかなかのツワモノで、感謝するしかありませんが、次もこれで何とかなるという保証はありません。ネットバンキングなどは怖いので、しばらく控えたいとは思います。