最近のニュースで、ちよっと楽しくなったのは、飼い犬と飼い主が見つめあうと、オキシトシンの分泌が亢進するというもの。
麻布大学獣医学部の先生から発表されたものですが、実験では飼い犬30匹と飼い主30人に、実験室で30分間一緒に過ごしてもらい、前後に採尿してオキシトシン濃度を測定したところ、最初の5分間に飼い主をよく見つめた8匹と、その飼い主で濃度が上昇したそうです。
同じような調査で、相手を直視することは威嚇を意味するオオカミには反応がなかったそうです。人間同士や犬と飼い主の場合は、見つめ合うことで心が通い、犬が古くから人間と絆を形成できたのは、オキシトシンが関与する仕組みを共有できたからではないかとしています。
オキシトシンは、分娩時に子宮収縮、乳腺の乳汁分泌などの働きを持つ脳下垂体から分泌されるホルモンで、男性にも存在します。良好な対人関係が築かれているときに分泌され、闘争欲や遁走欲、恐怖心を減少させることがわかっています。
陣痛促進剤としては、古くから利用されていますし、乳汁自閉症患者にオキシトシンを投与したところ症状が改善されたという報告もあり、それなりに注目されているホルモン。
うちの犬も高齢でだいぶボケボケしていますが、できるだけ見詰め合って、お互いにオキシトシンを高めあいたいものだと思います。