新年度が始まって、いろいろなことにわくわくしている新一年生はあちこちにいることでしょう。特に学校では、正真正銘の一年生がたくさんいて、楽しみにしていることの一つに給食があると思います。
自分が給食を経験したのは、小学生のときの6年間だけ。今時の給食事情からすると、ずいぶんと貧相なものだったように思います。
基本的に主食は食パン。厚切りが2枚。年に数回はロールパンが出たことがありますが、いずれもトーストしてあることはなく、固い耳の、はっきり言ってまずいもの。
そして、必ず付いているのが脱脂粉乳。直系10センチくらいの深皿に教室で分け入れます。年に数回ビンに入った牛乳が出たときは、もの凄く嬉しかったものです。
何しろ、温めてから冷えてしまっているので、表面に膜がはった状態で、脱脂粉乳はまずいとしか言いようが無い。これを残さず飲み干すのは、けっこう苦行に近い。
そして、直径15センチくらいのアルミ皿に、一品のおかずが盛られるわけです。時には、美味しいものもあった・・・かもしれないのですけど、何しろパンと脱脂粉乳が、あまりにまずい。おかずの味は、もう吹っ飛んでしまいます。
あっ、そうそう、たまにカレーが出ると皆喜んでいました。もっとも、当時は米飯給食などは皆無でしたから、せっかくのカレーもまずいパンで食べるのは残念でしたけどね。
まぁ、50年。なにしろ半世紀くらい前の給食事情ですから、今と比べる意味はありませんが、終戦後の混乱がおちついて、日本が再生に向けて高度経済成長期に入った時期ですから、ずいぶんと当時としてはモダンなまともな給食だったのだと思います。